ウラジロヨウラク(裏白瓔珞[6]、学名: Rhododendron multiflorum)はツツジ科ツツジ属[注 1]の落葉低木。山地の林縁や高層湿原の縁などに生える。和名の由来は、花の様子が仏像が身につけている装身具(瓔珞・ようらく)に似ていること、葉の裏が白いことから付けられた。
分布と生育環境
本州の関東地方、中部地方、東北地方に分布し、日本海側の多雪地帯に多い[6]。山地の湿った草原、高層湿地、林縁に自生する[6]。
形態・生態
落葉広葉樹の低木で[6]、高さは1 - 2メートル (m) になる。幹は直立しており、分枝する[6]。樹皮は茶褐色から黒褐色をしている[6]。葉の裏が緑白色をしている。
花期は5 - 7月。花は白っぽい淡紅色で壷型をしており下垂してつき、長さ11 - 14ミリメートル (mm) 。先端が浅く5裂し外側へ反っている。萼片が短い[6]。果実は蒴果で冬でも見られることがある[6]。
枝先につく頂芽の花芽は長さ7 mmほどの卵形で先がとがり、側芽は小さい[6]。頂芽の花芽のわきに葉芽がつく[6]。葉痕は半円形で、維管束痕が1個つく[6]。
変種
ガクウラジロヨウラク(萼裏白瓔珞、学名: Menziesia multiflora var. longicalyx)はツツジ科ヨウラクツツジ属の落葉低木で、ウラジロヨウラクの変種。北海道~本州中部地方以北の山地~亜高山帯に分布する。
ウラジロヨウラクとの違いは萼が長いこと[6]。また、両種は分布が重なることもある[6]。
脚注
注釈
- ^ シノニムでは、ヨウラクツツジ属(Menziesia)とされることもある。
出典
参考文献