エストニアがソビエト連邦から分離する直前の1989年12月15日、エストニア銀行について翌月1日からソビエト連邦の統制を離れた業務を再開することが決定された。同月28日にはエストニア共和国銀行法 (Eesti Vabariigi Pangaseadus) が可決され、エストニア銀行に独自通貨の発行を認める規定が盛り込まれた。また1990年3月15日には業務内容を定めるエストニア銀行定款が承認された。
エストニア銀行は現代における中央銀行のすべての機能を有している。エストニアの金融システム安定のほか、金融・通貨制度の発展と形成、通貨クローンの発行、金融監督、決済システムの機能確保といった任務を担っている。エストニア銀行の政策は物価安定にかかわるものでもある。銀行の活動についてはエストニア銀行法 (Eesti Panga Seadus) で規定されている。
組織
エストニア銀行の最高意思決定機関は理事会 (Eesti Panga Nõukogu) であり、議長と8人の理事で構成される。また中央銀行の運営を司る役員会は総裁と3人の副総裁で構成される。