オジロトウネン(尾白当年、学名:Calidris temminckii)は、チドリ目シギ科オバシギ属に分類される鳥類の一種。
分布
ユーラシア大陸北部の亜寒帯から寒帯で繁殖し、冬季はアフリカ東部、インド、東南アジアに渡りをおこない越冬する[5]。
日本へは旅鳥として主に秋に渡来する。本州中部以南では越冬するものもいる。以前は群れが観察されたこともあったが、近年は少数の渡来がほとんどである。トウネンの群れに混じっていることが多い。
形態
全長が約14 cm[5][6]、翼開長が約35 cm[5]。シギの仲間のうち、最小サイズのグループ。トウネンに良く似ているが、体の上面が灰褐色で赤褐色と黒色の斑があり、尾の両端は白く、足が黄緑色である点が異なっている。雌雄同色[5][6]。
生態
非繁殖期は、湿地、水田、湖沼の岸に生息する。干潟等の海水の地域で観察されることはまれである。繁殖期は針葉樹林の縁の草原などに生息する。
食性は動物食で、昆虫類、甲殻類、環形動物などを捕食する。
繁殖形態は卵生。繁殖期は6-7月で、産卵数は普通4卵。抱卵日数は19-22日である。
本種は繁殖時、複婚、二重巣卵体制をとっている。これは、メスがあるオスと番いになって産卵後、別のオスと番いになって産卵を行うが、第1の巣ではオスが抱卵、育雛を行い、第2の巣ではメスが抱卵、育雛を行うというものである。
「チリリリ」と鳴く。
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オジロトウネン(夏羽)
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泥地で捕食を行うオジロトウネン(冬羽)
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巣の卵
種の保全状況評価
国際自然保護連合(IUCN)により、2004年からレッドリストの軽度懸念(LC)の指定を受けている[1]。
日本では以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている[7]。
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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