オリエント・タイ航空(オリエント・タイこうくう、タイ語:โอเรียนท์ ไทย แอร์ไลน์、英語:Orient Thai Airlines)は、タイの格安航空会社。2018年10月より全便の運航停止、その後破産した。
概要
国内線、国際線を格安運賃で運航するほか、チャーター便も数多く運航している。
格安航空会社であるものの、預け手荷物が15キログラムまで無料、座席指定の無料、機内でのスナック、ドリンクの無料サービスなど、他社との差別化を図っている。
かつて国内線は、子会社のワン・トゥー・ゴー航空(One-Two-GO Airlines)が格安運賃で運航していた。
2017年9月に後述する安全問題が原因で一時運航停止状態になるものの[1]、2017年12月から運航を再開した[2]。しかし、2018年7月に全便が運航停止し、同時に経営再建を目指している[3]。ホームページは2018年8月現在アクセスできない状態になっていたが[4]、同9月再開した。
2020年10月26日、バンコク中央破産裁判所はオリエント・タイ航空に対し破産及び資金保全命令を出し、2021年1月5日に官報に公示した[5]。
定期路線
2017年11月時点での就航地[6]
国内線
タイ
国際線
中国
保有機材
事故・安全問題
2004年9月19日深夜、羽田空港へ向けて着陸途中であったチャーター機が、通常の着陸進入ルートを外れ、亀戸駅付近まで直進後、東京タワーに約200メートルまで接近するという異常事態が起きた[8]。
2007年9月16日、プーケット国際空港で、269便(MD82)が着陸に失敗する航空事故を起こした。
詳細はワン・トゥー・ゴー航空269便着陸失敗事故を参照。
2008年7月21日に、同社のウェブサイトにて、全便の運航を同年9月15日まで停止すると発表した。同日、タイの民間航空局が安全基準を満たしていないことを理由に、7月22日から30日間、運航停止を命じた[9][10]。乗務員の訓練など、更なる運航上の問題が発生し、更に30日間の運航停止が命じられた[11]。問題が解決されない場合は、運航免許を剥奪される見通しもあった。[12]。運航再開に向けて管理体制を改善しているが、2008年10月現在でも運航できない状態であった[13]。2008年12月5日から一部路線で運航を再開した。
2009年4月8日に欧州委員会(EU)から上記の安全運航問題により危ない航空会社に指定され、EU圏内への乗り入れが禁じられた。2009年7月、この指定リストから外された[14]。
2011年3月、ピッサヌローク空港に駐機していた(ただし使っていたかは不明)ボーイング747型機から部品、エンジンを取り外し転売したとされ、脱税容疑で警察が調査していることが明らかとなった[15]。
2013年7月、チャーター便としていたボーイング737-300型機が、エンジンの故障で緊急着陸した際にタイヤ2本が破裂する事故が起こった[16]。
2015年3月27日、プーケット発成都行きのOX682便(ボーイング737-300型機)が飛行中に急降下し、昆明に緊急着陸した[17][18]。
ワン・トゥー・ゴー航空
ワン・トゥー・ゴー航空(One-Two-GO Airlines)はかつてタイの国内線を運航する格安航空会社であった。オリエント・タイ航空が出資して設立された。全路線において、オリエント・タイ航空とのコードシェアを実施していた。2010年6月より、全便をオリエント・タイ航空として運航していた。
脚注
外部リンク