オリンピックの柔道競技(オリンピックのじゅうどうきょうぎ)は、近代オリンピックの柔道である。
階級別に行われる。各国とも出場可能な選手は1階級につき1選手までである。
各階級とも金メダルおよび銀メダルはトーナメント方式の優勝者および準優勝者となり、銅メダルについては準々決勝敗者による敗者復活戦の勝者と別ブロック準決勝敗者により3位決定戦を行いその勝者2名が獲得する。詳しくは敗者復活戦#柔道における敗者復活戦を参照。
1964年の東京オリンピックでは4階級で実施されたが、その後階級が増え、1988年ソウルオリンピックから男女とも7階級で実施されている。ただし、同一階級ではあるものの選手の大型化が進み徐々に体重制限の上限が大きくなっている。
1980年のモスクワオリンピックの際、IOCが無差別級を廃止すると決定したことに、同年7月31日国際柔道連盟 (IJF) は撤回を要求した[6]。1980年10月30日に開かれたIOC理事会に、IJF会長の松前重義が出席し、無差別級の廃止を撤回するよう求めたところ、サマランチは翌年開かれるIOC総会に提案することを約束した[7]。1981年10月1日に西ドイツのバーデン=バーデンで開かれたIOC総会で、1984年のロサンゼルスオリンピックで無差別級が実施されることが決定した[8]。その後、1986年のIOC理事会で1988年のソウルオリンピックより、無差別級を廃止することが決定された[注釈 1]。
2020年東京オリンピックより採用された。
試合ごとに各チーム男女3名ずつ、計6選手を個人戦の代表メンバーから選ぶ。階級は男子が73kg級・90kg級・90kg超級、女子は57kg級・70kg級・70kg超級である。ただし、その階級よりも軽い階級(例えば男子73kg級に66kg級や60kg級)の選手が出場することも可能である。
試合時間は個人戦と同じく4分間で、決着がつかない場合は時間無制限のゴールデンスコア方式による延長戦を行う。なお、1回戦をどの階級の試合から始めるかは抽選で決める。次の試合はその次に重い階級となる。90kg超級の次の試合は57kg級となる。ラウンド16は1回戦で始めた階級のその次に重い階級から始める。それ以降は同様。
4勝先取でチームの勝利となる。3勝3敗の場合は、IOCの日本語サイトによると、勝数のうち一本勝ち・不戦勝・相手の棄権による勝利を10点、技ありによる優勢勝ちを1点、指導差の勝利を0点として計算し合計点数の大きいチームが勝利となる。同点の場合は、無作為に選ばれた階級の選手同士で、ゴールデンスコア方式の代表戦を行う[9]。一方、2024年パリオリンピックのモンゴル対イスラエルは本戦3勝3敗となり、一本勝ち・不戦勝は2対3で合計点数は21対30となったが代表戦が行われた[10]。
全チームによるトーナメント方式で金メダルおよび銀メダルのチームを決定し、銅メダルは準々決勝敗者による敗者復活戦の勝者と別ブロック準決勝敗者による3位決定戦に勝利した2チームとなる(個人戦と同様)。4チームに与えられるシード権は、6選手の世界ランキングを得点化し、その合計によって決定する。2020年東京オリンピックの参加チーム数は12。
個人戦
(出典[11])