R3C (Curtiss R3C )は、アメリカ合衆国のカーチス・ライト社が開発したレース用航空機である。R3C-1・R3C-2・R3C-3・R3C-4の4種がある。
R3C-1は、陸上機として設計され、1925年10月12日に開催されたピューリツァー・トロフィー・レースでサイラス・ベティスの操縦により406.5km/hの記録を出し優勝した。
R3C-2は、水上機として設計され、1925年10月6日、メリーランド州ボルティモアで開催されたシュナイダー・トロフィー・レースに3機が参加し、ゼッケン番号「3」の1機はジェイムズ・ドゥーリトルの操縦により374.274km/hの記録を出し優勝した。しかし、残りのジョージ・T・カディハイ(George T. Cuddihy)とラルフ・アンドリュー・アフツィーの操縦する2機はゴールできなかった。翌日、ドゥーリトルの操縦で速度記録に挑戦し、395.4km/hの世界記録を樹立した。
R3C-3は、R3C-2の改良型。ドゥーリトルが優勝した翌年のシュナイダー・トロフィー・レースにR3C-2のエンジンを強化してR3C-3(機体番号A.7054)として参加した。 ゼッケン番号「6」をつけてクリスチャン・フランク・スキルト(Christian Franck Schilt)の操縦で372.34km/hの記録を出したが、2位に終わった。改良型だが、R3C-2とされることもある。
R3C-4は、R3C-2の改良型。ドゥーリトルが優勝した翌年のシュナイダー・トロフィー・レースに機体番号A.6979の機体として参加した。ゼッケン番号「4」をつけ、前年にも出場したジョージ・T・カディハイが操縦したが、燃料ポンプの故障により7周目と最後の周に水面に触れ、上位には入れなかった。
諸元
R3C-2
- 全幅:6.71m
- 全長:6.15m
- 離陸重量:1,242kg
- 乗員:1名
- 最高速度:395.4km/h
- エンジン:カーチス V-1400液冷エンジン 離昇出力、619馬力
現存する機体
型名 |
番号 |
機体写真 |
国名 |
所有者 |
公開状況 |
状態 |
備考
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R3C-2
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A.6979
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アメリカ
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国立航空宇宙博物館[1]
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公開
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静態展示
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ジェイムズ・ドゥーリトルが搭乗しシュナイダー・トロフィー・レースで優勝した実機。ゼッケン番号は「3」。[2]
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(R3C-2)
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レプリカ (A.6979)
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アメリカ
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国立アメリカ空軍博物館
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公開
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静態展示
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上記機体の原寸大模型。
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登場作品
映画
- 『紅の豚』
- 主人公のライバル、カーチス(原作ではドナルド・チャック)が搭乗する機体のカーチスR3C-0非公然水上戦闘機は、本機がモデルになっている。武装は機首に同調式7.62mm機関銃2挺。
出典