1978年、グラマン(現在のノースロップ・グラマン)はガルフストリーム事業を担う子会社であるグラマン・アメリカン(Grumman American)の社名を"Gulfstream"と改め、アメリカの事業家で慈善活動や競走馬のブリーダーとしても知られるアレン・E・ポールソン(Allen E. Paulson)のAmerican Jet Industriesに売却。ポールソンはさらにロックウェル(事業売却や分社化により現在は解体され存在しない)のエアロ・コマンダー(Aero Commander )事業を買収し、現在のガルフストリームが誕生した。
1985年、クライスラーはガルフストリームを買収したが、ポールソンは依然としてガルフストリームに留まった。そして数年後、ポールソンは著名な投資家であるセオドア・フォーストマン ("Theodore J. Forstmann") や同僚とともにガルフストリームを買い戻した。あまり知られてはいない事実ではあるが、ポールソンの支配下においてガルフストリームは同社歴史上唯一の小型ビジネスジェット機の開発を行っている。殆どポールソンの個人的なアイデアから始まったその小型ジェットはペリグリン(Peregrine)と命名された。TFE731-2エンジンを装備した単発機で、現在のVLJに該当する大きさであった。しかし当時はタービンエンジン単発機に対して市場は懐疑的で、試作機は製造され実際に飛行したものの量産に踏み切るだけの受注は得られなかった。
1999年、ゼネラル・ダイナミクスは投資会社フォーストマン・リトル(Forstmann Little & Company )からガルフストリームを買収した。さらに2001年、ゼネラルダイナミクス社はイスラエルのギャラクシー・エアロスペース(Galaxy Aerospace Company )を買収しグループに加えた。ギャラクシー・エアロスペースは、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ IAI(Israeli Aircraft Industriesin )の子会社で、G100(英語版)及びG200(英語版)として販売されている機体の製造・販売を行っていた。もっとも、ギャラクシー・エアロスペースの資産は米ロックウェルから購入したジェットコマンダーの製造販売権を元にしており、紆余曲折を経て米国企業の手に戻ったとも言える。
そういった企業成立過程のため、G150/G200とG350/450/500/550とでは設計や装備品の選定などで共通性が見られない。