コナミグループ株式会社(英: KONAMI GROUP CORPORATION[3])は、ゲームソフトやアミューズメント機器の製造・販売とスポーツクラブの運営などを手掛けるコナミグループの純粋持株会社である。東京証券取引所プライム市場、ロンドン証券取引所に上場。日経平均株価(日経225)構成銘柄の一つである。
概要
1969年3月21日に大阪府豊中市で創業して1973年3月19日に法人化された。ジュークボックスのレンタルと修理業を経てアーケードゲーム事業に参入。
アーケードゲームのほかにMSX、ファミリーコンピュータ、プレイステーションなどのパソコン・家庭用テレビゲーム機でジャンルを問わない多くの人気ゲーム作品を発表し、現在では関連子会社を通じてテレビゲームに留まらず、ソーシャルゲーム進出やカードゲームなどの玩具の製作・発売、スポーツクラブの運営も手掛けるなど、多角的に事業を展開している。1980年代、アーケードゲームから家庭用コンピューターゲームへ参入した老舗ゲームメーカーの中で、現在も独立を保っている数少ない存在である。
沿革
- 1969年3月21日 - 上月景正(現・代表取締役会長)が創業。
- 1973年3月19日 - 大阪府豊中市にコナミ工業株式会社を設立。アミューズメント機器の製造を開始。
- 1978年1月 - コンピュータを応用したビデオゲーム機の制作・販売を開始。
- 1979年1月 - 米国に製品を輸出。
- 1980年5月 - 大阪府豊中市に新社屋完成。本社を移転。
- 1982年
- 3月 - 玩具ゲーム事業に参入。大阪市北区の大阪駅前第4ビルに本社を移転。
- 3月 - 上月景正が個人所有の株式を拠出して財団法人 上月教育財団を設立。
- 10月 - パーソナルコンピュータ用ゲームソフト事業に参入。
- 11月 - 米国に現地法人Konami of America, Inc.(現・Konami Digital Entertainment, Inc.)を設立。
- 1983年12月 - 「MSX」パーソナルコンピューター用ゲームソフト事業に参入。
- 1984年
- 5月 - 英国に現地法人Konami Ltd.(現・Konami Digital Entertainment B.V.)を設立。
- 10月 - 大阪証券取引所新二部(市場第二部特別指定銘柄)に上場する。
- 12月 - ドイツに現地法人Konami GmbH(現・Konami Digital Entertainment GmbH)を設立。ファミリーコンピュータ用ゲームソフト事業に参入。
- 1986年8月 - 神戸市中央区にコナミソフト開発ビル完成。本社を移転と同時にシンボルマークを導入。
- 1987年12月 - コナミ興産株式会社(現・コナミリアルエステート株式会社)を設立。
- 1988年
- 2月 - 東京証券取引所市場第二部上場。
- 8月 - 東京証券取引所および大阪証券取引所市場第一部上場。
- 1991年
- 6月1日 - コナミ工業株式会社からコナミ株式会社に商号変更。
- 11月 - PCエンジン用ゲームソフト事業に参入。
- 1992年
- 4月21日 - 東京都港区虎ノ門の城山トラストタワーに東京本社を移転。
- 7月1日 - ぱちんこ機向け液晶ゲームの制作により遊技機事業に参入。
- 10月5日 - メガドライブ用ゲームソフト事業に参入。
- 1994年
- 9月 - 香港に現地法人Konami (Hong Kong) Limited(現・Konami Digital Entertainment Limited)を設立。
- 12月 - プレイステーション用ゲームソフト事業に参入。
- 1996年
- 10月 - ニンテンドー64用ゲームソフト事業に参入。
- 11月 - 米国に米国持株会社Konami Corporation of Americaを、豪州に現地法人Konami Australia Pty Ltdを設立。
- 1997年
- 1月 - 米国に現地法人Konami Gaming, Inc.を設立。
- 10月 - 豪州カジノ機器市場へ参入。
- 11月 - シンガポール証券取引所上場。オランダに欧州持株会社Konami Europe B.V.(現・Konami Digital Entertainment B.V.)を設立。
- 1999年
- 2000年
- 1月 - 米国カジノ機器市場へ日本企業として初めて参入。
- 6月 - 中国に現地法人Konami Software Shanghai, Inc.を設立。
- 2001年
- 2002年
- 2003年
- 4月1日 - 創立30周年を機に現行の新ブランドロゴマークを導入。
- 10月 - 日経平均株価(日経225)構成銘柄に採用される。
- 2005年10月 - コナミロジスティクス&サービス株式会社(現・コナミマニュファクチャリング&サービス株式会社)を設立。
- 2006年
- 2007年4月 - 東京都港区の東京ミッドタウンに本社を移転。
- 2010年
- 3月 - アミューズメント施設向け電子マネー『PASELI(パセリ)』サービスを開始。
- 7月 - アンテナショップ コナミスタイルオープン。
- 9月 - モバイルゲームの配信を拡大。
- 2011年
- 2012年
- 2月 - KPE・高砂販売株式会社を設立。
- 3月 - 株式会社コナミデジタルエンタテインメントが株式会社ハドソンを吸収合併。
- 6月 - コナミスポーツ&ライフがコンビウェルネスを吸収合併。
- 6月 - コナミ株式会社代表取締役社長に上月拓也が就任。
- 8月 - シンガポールに現地法人Konami Digital Entertainment Pte. Ltd.を設立。
- 2013年
- 4月 - 欧州の本社機能を英国・ウィンザーに集約(Konami Digital Entertainment B.V.)。
- 6月 - 東京都中央区に「コナミクリエイティブセンター銀座」用地を取得。
- 9月 - 米国に「ロサンゼルススタジオ」(小島プロダクション)を設立。
- 10月 - 米国ネバダ州ラスベガスでカジノ事業・第2工場の起工式を実施。
- 2014年
- 6月 - 高砂電器産業株式会社がぱちんこ機を販売開始。
- 2015年10月1日 - コナミ株式会社からコナミホールディングス株式会社に商号変更。
- 2016年10月1日 - グループ会社の事業再編を実施し、株式会社コナミアミューズメントが発足。
- 2018年1月 - タイ王国に現地法人 Konami Amusement (Thailand) Co., Ltd.を設立。
- 2019年
- 3月 - 株式会社コナミスポーツクラブからコナミスポーツ株式会社に商号変更。
- 12月 - 東京都中央区の「コナミクリエイティブセンター銀座」にて業務開始。
- 2020年
- 1月 - 「コナミクリエイティブセンター銀座」に開設したesports 銀座 studioがeスポーツ施設として稼働を開始。
- 4月 - コナミホールディングス株式会社 代表取締役社長に東尾公彦が就任。
- 6月 - 東京都中央区銀座に本店を移転。
- 2021年6月 - 監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行。
- 2022年
- 4月 - 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東証第一部からプライム市場に移行。
- 7月1日 - コナミホールディングス株式会社からコナミグループ株式会社に商号変更[4]。
事業領域・事業会社
- デジタルエンタテインメント事業
- モバイルゲーム、家庭用ゲーム、カードゲーム、音楽・映像ソフト、グッズ等の企画、制作、製造及び販売。
- アミューズメント事業
- アミューズメントマシンの制作・製造・販売。
- 健康サービス事業
- フィットネス、スイミング・体操・ダンス・サッカー・テニス・ゴルフなどのスクール運営、およびスポーツ関連商品の開発・製造・販売。
- カジノ事業
- ゲーミング機器の開発・製造・販売。
※その他グループ会社、関連会社、かつて存在した企業は「コナミの関連企業」を参照。
主な事業所
主なゲーム・玩具・アニメ
デジタルエンタテインメント商品一覧・アーケードゲーム一覧・メダルゲーム一覧を参照。
グループブランドロゴ
1981年3月にKONAMIのロゴマーク(青のロゴタイプ)を制定[5]。1986年8月のCI導入時に、オレンジとレッドの曲線の帯を斜めに並べたシンボルマークとグレーのロゴタイプを組み合わせたものに変更された。このシンボルマークは若さ・知性・感性・創造・テクノロジーおよび人と企業の躍動を象徴したものとしている[6]。
創立30周年の2003年にロゴデザインを一新し、赤を基調にしたロゴタイプとなった。
この赤は「コナミレッド」と命名され、安定性を持ちつつ独創性・革新性を強くアピールする色として、コナミグループのコーポレートカラーとなっている[7]。また、用途によって「コナミレッド背景に白色のロゴ」「白色背景にコナミレッドのロゴ」を使い分けている。
- ロゴの歴史
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1981年3月
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1986年8月
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1998年10月
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2003年4月(コナミレッド背景)
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2003年4月(白色背景)
コナミの知的財産戦略
コナミにおける著作権・特許権・商標権などの知的財産権の取得と行使は排他性が高く、著作権法・特許法違反に該当すると判断した事案に対しては厳しい姿勢で臨んでいる。
- 知的財産の占有と自主管理
コナミの著作物に付随する権利は基本的に法務部により自主管理されており、一部の音楽ソフトを除いてJASRACなどの管理団体には委託していない。
1999年には野球ゲームでプロ野球選手・球団名の実名を使用する権利を日本野球機構との契約により独占し、他社の野球ゲーム発売に際し、コナミを介してのサブライセンス供与を渋ったとして後に独占禁止法違反で公正取引委員会から警告を受けている[8](DRAMATIC BASEBALLを参照)。
1999年頃から2000年にかけて知的財産の保護等を目的に自社製品名の商標登録に合わせて他社製品・名称等を登録する動きがあった[注 1]。違法ではないものの同業他社や出版社が発行する著名な雑誌名にまでコナミが商標登録を行った動きに対してユーザーや関係者から批判が起こり、一部ではコナミ製品への不買にまで発展[注 2]。中には特許庁に商標登録しないよう働きかける運動も行われ[9]、最終的に特許の取り下げ・拒絶査定によりコナミが申請を行った他社製品等の名称は商標登録されない結果になっている[注 3]。
2010年冬のコミックマーケットで同人サークル『Diverse System』が発行する予定だったCD『Dear,Mr.wac』『D16』に対し著作権侵害として販売差し止めを行った。それ以来BEMANI関連の同人CDが激減している[10]。
- 法人に対する主な訴訟
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主な提供番組
- 現在
- 過去
脚注
- 注釈
- ^ 具体的には集英社の「ジャンプ」や小学館の「コロコロコミック」などの名称の前に『デジタル』を入れて登録していた。また、90年代後半から知名度が上がっていたゲームの表現方法の一つであるビジュアルノベルも商標出願したために、問題が一般ゲームユーザーだけでなくPCゲームユーザーにまで波及している。
- ^ ボイコットコナミというサイトがコナミの一連の行動に対して批判・拡散させ、一部では署名まで実施されている。
- ^ 当時、サイレントヒルをノベル形式にして発売しようとした際に登録させようとしたビジュアルノベルも、最終的には登録拒絶されている。仮に登録となったとしても、ユーザー側はLeafに占有権がある旨の主張を行い拒絶させる方向であった。
- 出典
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
コナミグループに関連するメディアがあります。
外部リンク
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かつて存在した グループ会社 | |
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