トチカガミ(鼈鏡、Hydrocharis dubia)はトチカガミ科トチカガミ属の多年草。鼈はスッポンのことで、光沢のある丸い葉を鏡に見立てて名付けられた。属小名dubia はラテン語で疑わしい、不確実のという意味[2]。
分布
東アジア原産であると考えられている。中国、朝鮮半島、東南アジア、オーストラリア、日本に分布する。日本には有史以前に大陸から帰化し、現在は本州から南西諸島にかけて分布する[2]。
特徴
池、沼、河川、用水路(稀に水田)に生える浮葉植物。[2]水中に広がった匍匐茎の節から根、葉、花が形成される。葉はまず2枚の托葉が形成され、その腋から浮葉が出る。[2]浮葉には3 - 15センチメートルの長い柄があり、先端の葉身はスイレンの角を丸くしたような形で、裏面中央には盛り上がった部分があり、このふくらみが浮き袋になって水面に浮かぶ。
花期は8〜10月で、花弁は純白で3枚花は1日でしぼむ。雌雄異株。雌花は芯は先端が分かれた雌蕊が6本、雄花も6本の雄蕊。
保全状況評価
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))
準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)
脚注
- ^ Juffe Bignoli, D. 2011. Hydrocharis dubia. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.1. <www.iucnredlist.org>. Downloaded on 12 October 2011.
- ^ a b c d 竹松哲夫・一前宣正 共著 『世界の雑草〈3〉単子葉類』 全国農村教育協会、1997年、p.879-880、ISBN 9784881370667
参考文献
外部リンク