ノルディック・グローバル航空(Nordic Global Airlines) は、親会社のフィンエアー の貨物部門である、フィンエアー・カーゴ(Finnair Cargo)において、貨物 を専門に運搬していた航空会社 である。
ヘルシンキ・ヴァンター国際空港 及び、ベルギー ・ブリュッセル国際空港 をハブに路線を展開していた。
歴史
ノルディック・グローバル航空 MD-11F
概要
主にフィンランド ・ヘルシンキ・ヴァンター国際空港 がメインハブ空港となり、ベルギー ・ブリュッセル国際空港 は、ヨーロッパにおける第二拠点となっていた。ベルギーのウェスト=フランデレン州 の都市、オーステンデ からも貨物を運搬していた[ 7] 。
ブリュッセル国際空港のカーゴハブは、ヨーロッパの主要な都市の中心に位置しており、トラックで5時間の距離で欧州の市場の60%をカバーしている。ヨーロッパの100の都市にトラックのネットワークを持っており、ブリュッセル国際空港の税関も24時間稼働しているため、効率の良い輸送が可能となっている[ 8] 。
フィンエアー・カーゴは、北欧とバルト周辺の国では最も大きい航空貨物企業で、フィンエアー旅客便のヘルシンキ=ブリュッセル線の使用機種を、エアバス A340-300 に大型化するなど、ノルディック・グローバル航空と共に、旅客機と貨物機合わせて、毎年15万トンの貨物と郵便物を運んでいる。2014年 は、毎週56フライトを成田国際空港 、関西国際空港 、中部国際空港 に運航しているが、現在、輸入貨物で多いのが、サーモン などの海産物で、日本からの輸出貨物は、自動車部品などが中心となっている[ 8] 。
フィンエアーで旅客機として使用されていたマクドネル・ダグラス MD-11 型機が2011年 に全機退役すると、一部の保有機を貨物専用機に改修し、フィンエアーの機体塗装に、「Finnair Cargo」のロゴを入れた機体で飛んでいた[ 9] [ 10] [ 11] 。その後、フィンエアーのロゴは消され、オールホワイトの機体塗装となり、MD-11Fの機首部分に「Nordic Global Airlines」と会社名を文字で入れた、シンプルな塗装となっていた[ 12] 。
株式保有率は、 フィンエアー・グループ(40%)、 Daken Capital Partners(29%)、Neff Capital Management(20%)[ 13] 、Ilmarinen Mutual Insurance Company(11%)となっている。
なお、MD-11Fを現在メンテナンスしているのは、製造元のマクドネル・ダグラス 社を吸収合併した、ボーイング 社であるため、現在同社では、『ボーイング MD-11F』と呼んでいる[ 14] 。また、貨物機としてのMD-11Fの優位性を、競合機種であるボーイング 777F 、ボーイング 747F 、ボーイング 747BCF の性能と比較した図などで説明している[ 15] [ 16] 。
就航都市
親会社のフィンエアーは、旅客機の貨物室も使用して貨物を全世界に運搬しているため、ノルディック・グローバル航空の就航都市は、フィンエアーの就航都市 と重なる路線が多い。また、チャーター便 として飛ぶ事も多いため、就航都市は不定期に変動する。
顧客
定期便の他に、チャーター便として運航する事で、世界各国に顧客を持つ[ 17] 。(2014年現在)
保有機材
社名が機体塗装されたMD-11F
ノルディック・グローバル航空の機材は、以下の航空機で構成される。(2014年5月現在)
歴代オペレーター
保有機の全てが、旅客機からの改修を経て貨物機になっているため、改修前に旅客機として運航していた航空会社がある[ 33] 。
MD-11
機体記号 『OH-NGA』・フィンエアー ・エバー航空 (B-16101)[ 33]
機体記号『OH-LGC』・フィンエアー・Finnair Aircraft Finance(N512SU)[ 36]
機体記号『OH-LGD』・フィンエアー・WFBN Wells Fargo Bank Northwest(N513AY)[ 37]
機体記号『OH-NGB』・フィンエアー[ 38]
脚注
注釈
出典
外部リンク