ハクガン(白雁[2]、学名:Anser caerulescens)は、カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類。
分布
カナダ、中華人民共和国、デンマーク(グリーンランド)、インド、日本、大韓民国、メキシコ、ロシア、アメリカ合衆国[1]
- A. c. atlanticus オオハクガン
- カナダ北東部やグリーンランド西部で繁殖し、冬季になると北アメリカ大陸東部へ南下し越冬する[2][3][4][5][6]。
- A. c. hyperboreus ハクガン
- カナダ北部、アラスカ州、ウランゲリ島、シベリア東部で繁殖し、冬季になると北アメリカ大陸西部へ南下し越冬する[2][3][4][6]。日本には越冬のためごくまれに飛来(冬鳥)する[3][4][5][6]。
形態
全長66-84センチメートル[3]。翼開張132-165センチメートル[3]。頭部から頸部の羽衣は白い[2][4]。胴体や翼の羽衣が白く初列風切が黒い個体(白色型)と[6]、胴体や翼の羽衣が淡青灰色や暗青灰色の個体(青色型)、また上面の羽衣が青灰色で下面の羽衣が白い個体(中間型)もいる[2][3][4][5]。和名は白色型に由来する[2]。
嘴は赤紫色やピンク色[3][4][6]。後肢はピンク色[3][4][6]。
翼長オス43-48.5センチメートル、メス42.5-47.5センチメートル[4]。
翼長オス39.5-46センチメートル、メス38.7-45センチメートル[4]。
分類
- Anser caerulescens atlanticus オオハクガン Greater snow goose、Larger snow goose
- Anser caerulescens hyperboreus Linnaeus, 1758 ハクガン Lesser snow goose
生態
湖沼、河川、内湾などに生息する[5]。
食性は植物食で、植物の葉、根、水生植物などを食べる[4]。
繁殖形態は卵生。5-6月(基亜種5-6月、亜種オオハクガン6月)に4-5個の卵を産む[4]。抱卵期間は22-24日[4]。
人間との関係
コメやトウモロコシを食害する害鳥とみなされることもある[4]。
日本では以前は冬季に多数飛来していたが、乱獲により1940年代までに越冬個体群は絶滅したと考えられていた[6]。
しかし、1993年より国際共同計画としてハクガン復元計画が実行された結果、飛来数は増加傾向にある[7]。
出典
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
ハクガンに関連するメディアがあります。
ウィキスピーシーズに
ハクガンに関する情報があります。