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プラット・アンド・ホイットニー・カナダ PW600

前から見たエクリプス 500のPW610F エンジン

プラット・アンド・ホイットニー・カナダ PW600シリーズは超軽量ジェット機に使用するためにプラット・アンド・ホイットニー・カナダ社によって開発された超小型ターボファンエンジンである。設計においては用途に合わせて規模を変更できる事が予め考慮されており、推力は900 lbf (4,000 N)から離陸時の3,000 lbf (13,000 N)まで生成可能である。

設計と開発

PW610F ターボファンエンジンの吸気口。人の手と吸気口の大きさの比較

2001年10月31日に推力が2,500 lbf (11,000 N)のPW625F実証エンジンが最初に運転された。P&WCは推力900 lbf (4 kN) のPW610Fエンジンの開発を2002年にエクリプス 500の為に開始した。2006年7月27日にカナダの型式認証を取得した。2基のPW610Fを動力とする最初のエクリプス500は2006年12月31日に顧客に納入された。

直径14.5 inch (36.83 cm)のファンを備えるPW610Fはこれまでに量産された最小のターボファンエンジンの一つである。バイパス比は約1.83[1]と信じられる。単段式低圧(LP)タービンで駆動される単段ファンは先進的な広翼弦長のブレードと回転翼ハブが一体化されたスナバレス設計である。新しく特許を取得した高圧圧縮機(HP)はダイアゴナル(i.e. 混合された) フロー段、従来の遠心式過給器は単段高圧タービンで駆動される。反転流燃焼器と強制混合/共通排気も同様にこの設計の特徴である。二重系統の完全デジタル式エンジン制御(FADEC)により仕様通りに円滑に、より高信頼性で運転される。イスパノ・スイザ・カナダは現在このエンジン用のFADECの設計と製造を行う

より大型の推力1,350 lbf (6,000 N)のPW615Fは直径16 インチ (40.64 cm) のファンでセスナ・サイテーション ムスタングに搭載搭載される。このエンジンは2005年12月に型式認証され2006年3月に初めて納入された。ムスタングの機体は2006年9月8日に型式認証され2007年から納入が開始された。エンジンは同様に改良型のエクリプス 400でも採用予定だが推力は1,200 lbf (5,300 N)に抑えられる予定である。PW615Fバイパス比は約2.8である。[1]

さらに推力1,615 lbf (7,180 N)のPW617Fはファンの直径が17.6 インチ(44.7 cm)でバイパス比は2.7,[1]でこのシリーズでは最大でエンブラエル フェノム 100の動力として設計された。最初の運転は2006年6月29日で認証取得は2007年第4半期と予想された。量産機の最初の納入は2008年3月が予想される。

2006年10月15日時点において50基のPW610FとPW615FがP&WCによって納入された。

派生型

PW610F
PW615F
PW617F

搭載機

仕様諸元

PW600 仕様諸元
PW610F PW615F PW617F PW625F 実証機
離陸時推力 (lbf) 900 (4 kN) 1,350 (6 kN) 1,615 (7.18 kN) 2,500 (11.1 kN)
適合: >ISA+10C >ISA+10C >ISA+10C ?
乾燥重量, (lb) 259.3 (117.62 kg) 310 (140.61 kg) 380 (176.9 kg) ?
全長 (in) 45.4 49.5 52.6 ?
ファン直径 (in) 14.5 16.0 17.6 ~21.8

関連項目

出典

  1. ^ a b c The Engine Yearbook 2011, p.143

外部リンク

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