株式会社ライオン事務器(英: LION OFFICE PRODUCTS CORP.)は、東京都中野区に本社を置く事務機器および文房具、オフィス家具メーカー。一般社団法人日本オフィス家具協会に正会員として加盟している[2]。
洗剤、歯磨きなどで知られる大手家庭用品メーカーのライオンとは一切関係がない。
概要
事務用机、椅子などのオフィス家具から文房具、事務機器を幅広く取り扱っている。
1792年(寛政4年)に大阪・平野町(現在の大阪市中央区平野町)にて創業。もとは筆墨商「今津屋」に端を発しており、長い歴史を持つ企業としても知られる。やがて明治期に入り、欧米から輸入した文具や、輸入品の取扱いを始め、舶来物品商組合に加入するとともに、同社が扱う製図器に、商標として「獅子印」を登録し販売する。このマークが現在まで続く社名の由来になっている。
高度経済成長期に広島、福岡、札幌、金沢、京都など各地に支店進出。資本金を増大させた。
1990年代まで創業地の大阪に本社を置いていたが、2001年に本社を東京へ移した。
2008年には大手事務機器商社の大塚商会と資本・業務提携を行った。
沿革
- 1792年:創業者の福井小八郎が「今津屋」の商号の下、大阪にて筆墨商を営む。
- 1877年:福井庄次郎が事業を軌道に乗せ、今日の基礎を築き上げる。
- 1881年:石盤、石筆など事務用品の輸入取扱を始め、商標に「獅子印」を採用する。
- 1921年:資本金100万円を用意し、福井商店を創業。当時は事務用品卸が中心であった。
- 1931年:業界初の多穴式バインダー「ドンコ帳簿」を開発、発売。
- 1932年:製図器部を設け、「獅子印」の商標を使う。後に製図器の代表的ブランドとして知られることになる。
- 1933年:東京に進出。後の東京本社の前身となる東京出張所を開設。
- 1940年:有限会社で「ライオン製図器製作所」を設ける。
- 1945年:戦禍により、大阪、東京の両本社を焼失。戦災を免れた大阪倉庫を活用して再建を図る。また社名を「福井商事」に改める。
- 1948年:戦後初のヒット商品「シグマボールペン」発売。
- 1957年:現在のFAXの先駆けとなる「トーシャファックス」を発売。
- 1980年:社名を「ライオン事務器」に変更。
- 1992年:創業200周年を迎える。
- 1998年:品質マネジメントシステム ISO 9001認定取得。
- 2000年:環境マネジメントシステム ISO 14001認定取得。
- 2001年:本社を大阪市中央区から東京都中野区に移転。
- 2005年:世界初のショルダーサポート機構採用のオフィスチェアー「i-Beetle」発売。
- 2006年:プライバシーマークの付与認定。
- 2008年:株式会社大塚商会と資本業務提携。
- 2012年:創業220周年を迎える。
- 2014年:本社にショールーム「WORK PALETTE」を開設。
新聞広告
1970年代は高度経済成長期の折に、全国紙に数々の広告を掲載している。
この当時掲載された広告でよく知られているものに、当時の主力製品であったライオンファイルの「十歳にして愛を知った。[3]」「うちの息子は厳父と岳父の違いも知らない、愚息だ。」といったものがある。
これらの広告文案はコピーライターで、当時博報堂に所属し、その後、フリーとなり『AERA』(朝日新聞社)の名称を考案し、他にも『恋を何年、休んでますか。』(1989年の伊勢丹のキャンペーン広告のキャッチコピー。のちに2001年10月から12月にかけてTBS系で放映された、ドラマのタイトルに起用されてもいる)などのコピーを書いた眞木準の手によるものである。かつては、毎月20日の読売新聞の朝刊1面にも広告を掲載していた。
現在は事務用品が低価格化したことに伴い、主として第一面のブランド名のみを記載した2ベタ広告が多い[要出典]。
脚注
外部リンク