ロングビーチ市街地コース(Long Beach Street Circuit)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロングビーチの市街地に特設されるストリートサーキットである。
概要
カリフォルニア州の太平洋沿いの都市であるロングビーチの市街地に、都市活性化のため「西海岸のモナコ」というキャッチフレーズを設定し、1975年はフォーミュラ5000が、1976年から1983年までF1アメリカ西GP(またはロングビーチGP)が開催された。1983年限りで契約金の問題から開催は終了した[1]。
以降はレイアウトを微細に変更し、CART(後のチャンプカー)(2008年開催まで)、インディカー・シリーズ(2009年開催~)やIMSA スポーツカー選手権、フォーミュラ・ドリフトなどのビックカテゴリのコースとして使用されている。かつてはフォーミュラE、ロングビーチ ePrixも行われた。
F1、CART、インディカーで1975年から開催されているロングビーチ・グランプリは、北米で最も長く開催されている公道レースである[2]。トヨタはこのイベントの開始当初から計44年間スポンサーを務め、1980年から2018年まではタイトルスポンサーを務めた[3]。
レイアウト
コースはロングビーチの海に近い「パイク」と呼ばれるエリアにある、ロングビーチ・コンベンションセンターやショッピングモールを囲む形で設置されており、インディカー・シリーズ仕様とフォーミュラE仕様の2つのレイアウトを持つ。
インディカー・シリーズ
インディカー・シリーズ仕様レイアウトは、CART/チャンプカーが2000年から2007年まで使用していたレイアウトを継承し、全長1.968マイル(3.167km)、11のコーナーで構成される。
ホームストレートは中間地点付近で緩やかなカーブを描いており、コントロールラインはカーブの前半に設置される。ターン2・3は噴水のある花壇の南側を回るクランク型シケインである。ターン5の内側には唯一スピードバンプが設置される(他は縁石)。ターン7からターン8にかけては下り坂になっており、車を左に振った直後にブレーキングするため、バランスを崩しやすい。中速ロングコーナーのターン10、最も速度が落ちるヘアピンカーブのターン11を抜けて1周となる。周回平均速度は105mph(170km/h)程度となる。
フォーミュラE
フォーミュラE、ロングビーチ ePrix用レイアウトは全長2.131km、7のコーナーで構成される[4]。
インディカー用レイアウトと異なる点としては、インディカー用レイアウトにおけるターン6より東側のみを使用している点が挙げられる。
また、コントロールラインの先にS字シケインがあり、その先にあるインディカー用レイアウトのターン6の位置に下り坂(インディカー用でのターン7・8間)に合流する右コーナーが設置されている(これがフォーミュラE用レイアウトのターン3で、以後ターン8~11がそのままターン4~7として使われている[4])。
過去のコースレイアウト
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1975年–1977年
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1978年-1981年
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1982年
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1983年
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1992年-1998年
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1999年
歴代優勝者
主な登場作品
参照
- ^ “Long Beach - RacingCircuits.info”. 9 May 2022閲覧。
- ^ “第2戦 ストリート・オブ・ロングビーチ”. Honda Motor Co., Ltd. 2024年5月11日閲覧。
- ^ “Toyota ends 44-year title sponsorship of Long Beach GP” (英語). RACER. (2018年8月16日). https://racer.com/2018/08/16/toyota-ends-44-year-title-sponsorship-of-long-beach-gp/ 2018年10月18日閲覧。
- ^ a b Long Beach - Track Guide フォーミュラE公式Webサイト(英語)
- ^ ストーリーミッション「フェイスオフ!」で使われているレイアウトは前半は実際のインディカー用レイアウトと同じだが、後半はコンベンションセンターの周りを回る形になっている。
関連項目
外部リンク