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この項目では、2011年3月9日に発生した地震について説明しています。3月11日に発生したM9.0の地震については「東北地方太平洋沖地震」をご覧ください。 |
三陸沖地震(さんりくおきじしん)は、2011年(平成23年)3月9日11時45分頃(JST)に三陸沖を震源として発生したM7.3 (Mw7.3[5]) の地震。青森県から福島県の太平洋沿岸に津波注意報が発表され、大船渡で55 cm[2]の津波を観測した。2日後の3月11日に発生し、東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震 (Mw9.0) の前震と考えられている。
概要
震源は北緯38度19分42秒、東経143度16分42秒の深さ8 kmで、沈み込む太平洋プレートと北アメリカプレートの境界部で発生した地震である。今回の震源の北西方向では、1981年1月19日にM7.0の地震が発生していた。また、主な滑りは震源より深い領域にあった[6]。
スロースリップ
この地震に先立って約1カ月前の2月中旬以降から、スロースリップイベント(ゆっくりすべり)が発生していた。また、3月11日の本震の破壊開始点に向かう微小地震の震源移動も続いていた。さらに、この地震の発生後にもスロースリップが発生しており、これらのスロースリップによりモーメントマグニチュード (Mw) 7.1に相当する地震エネルギーが解放されたと考えられる。このスロースリップが、Mw9.0の超巨大地震の発生を促進した可能性が指摘されている[7]。
各地の震度
震度4以上を観測した地点は次の通り[3]:
余震
この地震の後、「三陸沖」を震源にするM4〜6の余震が多数発生した。最大余震は、3月10日6時24分の M6.8の地震で、宮城県の栗原市・石巻市・丸森町で震度4を観測した。この余震では福島県に津波注意報が発表されたほか、微小な津波が観測された。
津波
- 11時48分 津波注意報発表(青森県太平洋沿岸、岩手県、宮城県、福島県)。
- 14時50分 津波注意報解除。
大船渡で12時03分に第一波(13 cm)を引き波で観測し、最大波(55 cm)を12時16分に観測した。
そのほか各地で観測された津波は以下の通り。[8]
発表された情報
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津波予報区の名称
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予報区内で観測された津波の高さ
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津波注意報
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岩手県
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55 cm(最も高い津波)
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宮城県
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48 cm
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青森県太平洋沿岸
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21 cm
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福島県
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21 cm
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未発表
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北海道太平洋沿岸中部
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30 cm
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茨城県
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20 cm
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北海道太平洋沿岸西部
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16 cm
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千葉県九十九里・外房
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8 cm
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北海道太平洋沿岸東部
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7 cm
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小笠原諸島
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6 cm
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出典
脚注
関連項目
外部リンク
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2月 | |
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6月 | |
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7月 | |
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8月 | |
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9月 | |
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10月 | |
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11月 | |
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12月 | |
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地震の発生日時はUTC |
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1885年 - 1899年 |
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1885年 - 1889年 | |
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1890年 - 1899年 | |
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1900年 - 1949年 |
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1900年 - 1909年 | |
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1910年 - 1919年 |
- 喜界島(1911年、M8.0)
- 日高沖(1913年、M7.0)
- 桜島(1914年、M7.1)
- 秋田仙北(1914年、M7.1)
- 石垣島北西沖(1915年、M7.4)
- 十勝沖(1915年、M7.0)
- 宮城県沖(1915年、M7.5)
- 明石海峡(1916年、M6.1)
- 静岡(1917年、M6.3)
- 択捉島沖(1918年、M8.0)
- 大町(1918年、M6.1+M6.5))
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1920年 - 1929年 | |
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1930年 - 1939年 | |
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1940年 - 1949年 | |
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1950年 - 1999年 |
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1950年 - 1959年 | |
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1960年 - 1969年 | |
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1970年 - 1979年 | |
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1980年 - 1989年 | |
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1990年 - 1999年 | |
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2000年 - |
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2000年 - 2009年 | |
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2010年 - 2019年 | |
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2020年 - | |
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