佐久間聡一(さくま そういち、英語: Soichi SAKUMA、1982年〈昭和57年〉9月2日[注釈 1] - )は、日本のヴァイオリニスト。
略歴
1982年(昭和57年)9月2日生まれ。山形市出身。
幼少よりヴァイオリンを始め、桐朋学園子供のための音楽教室仙台分室で木村恭子に学ぶ[1]。山形県立山形東高等学校から桐朋学園大学へ進学し、藤原浜雄の下で研鑽を積む[1]。他にも、上野裕佳里、菊池恭江、野村謙介に師事[1]。10代から演奏活動を始め、ソリストや室内楽奏者としてはもとより、日本青少年オーケストラ、桐朋学園オーケストラにて早くからコンサートマスターとして活躍しており、大学在学中にはNHK-FMのラジオ番組でウジェーヌ・イザイや武満徹の曲を演奏し放送された。大学に在学中だった2005年(平成17年)から2006年(平成18年)には新日本フィルハーモニー交響楽団の契約団員を務める。
2007年(平成19年)から2012年(平成24年)3月まで大阪フィルハーモニー交響楽団の第二ヴァイオリン首席奏者を務めた後はドイツのハノーファーにて教授であるウルフ・シュナイダー(英語: Ulf Schneider)の下で研鑽を積んだほか[1]、2013年(平成25年)からブレーメン・ドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団に客演。
帰国後、オーケストラへの客演をはじめ全国各地で公演や録音を行うかたわら、「幼少期からの音楽体験プロジェクト」など、乳幼児が音楽に触れやすい機会の創出にも力を注ぐ。
2014年(平成26年)4月から2022年(令和4年)3月末まで、広島交響楽団の第一コンサートマスターに就任[2]。2023年(令和5年)4月から洗足学園音楽大学の非常勤講師に就任。
「エレメンツ・ストリング・クァルテット」、「アウラス・トリオ」、「貴公子トリオ・ド・ブロク」、「ヴィルトゥオーゾ横浜」、「昴21弦楽四重奏団」、「弦楽トリオAXIS」、「石田組[3]」のメンバーとしても活動。
CD録音も数多く、複数のソロ・アルバムをリリースしている。「die Liebe 4」リリース時には、レコード芸術誌にて「見た目は地味だが、味わい深い演奏を聴かせる」と評される。音楽の友にて「魅力的な音色で聴衆を一つにする力がある」と評されるなど誌上でも注目され、オーケストラでの活動に加えソリストとして数多くの室内楽コンサートに出演するほか、霧島国際音楽祭や東京・春・音楽祭など国内の主要な音楽祭にも招かれる。
作品
アルバム
- Texture 1(2009年6月、大阪フィルハーモニー交響楽団) - 大阪フィルハーモニー交響楽団の楽団員のソロCD[4][5]。
- リヒャルト・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40(2014年12月3日) - 東京芸術劇場での2014年(平成26年)2月9日の公演。
- die Liebe 佐久間聡一×藤井快哉[注釈 2](2012年9月6日、KONTA.Inc)
- die Liebe 2 佐久間聡一×藤井快哉 フリッツ・クライスラー名曲集(2013年6月9日、KONTA.Inc)
- die Liebe 3 佐久間聡一×藤井快哉 ドビュッシー&フランク ヴァイオリンソナタ(2013年12月11日、KONTA.Inc)
- die Liebe 4 佐久間聡一×藤井快哉 シューマン[注釈 3]&ブラームス ヴァイオリンソナタ Nr.1(2014年4月1日、KONTA.Inc)
- die Liebe 5 佐久間聡一×藤井快哉 シューマン&ブラームス ヴァイオリンソナタ Nr.2(2014年11月1日、KONTA.Inc)
- die Liebe 6 佐久間聡一×藤井快哉 シューマン&ブラームス ヴァイオリンソナタ Nr.3(2016年6月1日、KONTA.Inc)
受賞歴
日本音楽コンクールでは最終の第三次予選で落選し本選には進めず、在学中に顕著な音楽コンクール受賞歴を持たない珍しいヴァイオリニストである。
脚注
注釈
出典
外部リンク