「夜桜お七」(よざくらおしち)は、1994年9月7日に東芝EMIから発売された坂本冬美のシングル[1]。
概要
坂本が師事していた作曲家・猪俣公章亡き後、初のシングルであり、代表曲の一つに数えられる。これまで演歌の作詞をしたことがなかった歌人・林あまりに作詞が依頼された[2]。曲名の「お七」とは八百屋お七のことである[3]。自己主張する現代的な女性像を、八百屋お七になぞらえた作品[4]。林の第一歌集『MARS☆ANGEL』に収録されている短歌連作「夜桜お七」を再構成するかたちで歌詞としている。ブラス入りの16ビートのメロディーが含まれ、演歌としては異色の仕上がりになっている[5]。
発売から1か月あまりで15万枚を売り上げ、演歌としては異例の早さの売れ行きとなり[5]、オリコンシングル・チャートでは100以内に25週ランクインするなどロングヒットを記録した[1]。また、第36回日本レコード大賞では、作曲賞と優秀賞を受賞している[6]。
CDシングル発売から28年後の2022年2月23日には、初のアナログカットとなる7インチアナログ盤が発売された[7]。
『NHK紅白歌合戦』では、1994年(第45回)[8]、1996年(第47回)[9]、2007年(第58回)[10]、2011年(第62回)[11]、2012年(第63回)[12]、2016年(第67回)[13]、2018年(第69回)[14]、2021年(第72回)と通算で8回歌唱[15]、坂本自身紅白では一番多く披露されている。さらに坂本のデビュー10周年にあたる1996年の第47回には、紅白で初の紅組トリを[16]、逆に2018年の第69回では紅組トップバッターとして歌唱している[17]。また、2005年の『第56回NHK紅白歌合戦』の出場者選考の参考アンケートとしてNHKが実施した『スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜』に紅組41位にランクインした[18]。
水樹奈々は、2010年3月27日に日本ガイシホールで行われた自身のライブ終了後、生中継でゲスト出演したNHK『春うた2010』にて当楽曲を歌唱している[19]。
収録曲
- 夜桜お七
- 哀しみの予感
カバーした歌手
吉木りさによるカバー
「夜桜お七」は、2008年12月24日に徳間ジャパンコミュニケーションズから発売された吉木りさのデビューシングル[32]。
収録曲
- 夜桜お七 [4:14]
- 作詞:林あまり、作曲:三木たかし、編曲:EQ
- 帰ってこいよ [3:41]
- 作詞:平山忠夫、作曲:一代のぼる、編曲:EQ
- 夜桜お七(インストゥルメンタル)
- 帰ってこいよ(インストゥルメンタル)
脚注
外部リンク