大沼池(おおぬまいけ)は、長野県下高井郡山ノ内町の志賀高原にある湖。エメラルドグリーン色の湖水と大蛇の伝説(黒姫伝説)で知られ、周囲の四十八池などの池や湿原と合わせて、志賀高原を象徴する特異な景観を有しているとされる[1]。上信越高原国立公園特別保護地区。志賀高原ユネスコエコパーク[2]。信州の高原・湖沼百選[3]。
概要
志賀山(2,035m)の山麓、標高1,694mに位置する水深26.2m、周囲5kmの湖である。志賀山から噴出した溶岩によって川がせき止められたことで形成された。志賀高原で最大の広さを持つ湖[4]。
湖水はpH4.4という強い酸性であるため、魚類は生息しない。透明度13.5mであり、これは日本の湖沼の中で6番目、本州に限れば青森県の赤沼に次ぐ[5]。
山ノ内町を流れる横湯川の源流であり、横湯川は信濃川水系の一級河川である夜間瀬川の支流。
湖のほとりには、志賀高原の守り神である大沼池の大蛇を祀った大蛇神社の鳥居があり、毎年8月には大沼池の大蛇伝説に基づいた志賀高原大蛇祭りが開催される[6]。また、志賀高原のふもとにある横湯山温泉寺(山ノ内町)には、帰依した大沼池の大蛇が修行を積み、その感謝の印として歴代住職の無縫塔として磨いた石を川に流した、との伝承が残る[7]。
かつて大沼池東側のほとりにあるレストハウス「エメラルド大沼」では飲食販売をしていたが、現在は営業していない。
大沼池北の「池尻」まで未舗装道路が整備されているが、一部の関係者専用であるため、一般客の移動手段は徒歩に限られる。
アクセス
- 長電バス奥志賀高原線「大沼池入口」から「池尻」まで徒歩60分、「エメラルド大沼」まで80分
- 長電バス白根火山線「ほたる温泉」から前山サマーリフト経由で「エメラルド大沼」まで徒歩110分
周辺
参考画像
関連項目
- 日本の湖沼一覧
- 湖沼‐池
- 志賀高原ビール - 地元の醸造所が製造、販売するクラフトビール。ロゴマークは大沼池と大蛇がモチーフになっている。
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大沼池に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
- ^ “環境省「上信越高原国立公園(志賀高原地域)公園計画書」(平成31年1月31日)”. 2022年6月10日閲覧。
- ^ “志賀高原ユネスコエコパーク”. 2022年6月10日閲覧。
- ^ “コトバンクー信州の高原・湖沼百選”. 2022年6月10日閲覧。
- ^ “信州style-大沼池”. 2022年6月10日閲覧。
- ^ “環境省「第4回基礎調査湖沼調査報告書(全国版)資料集」149ページ”. 2022年6月10日閲覧。
- ^ “志賀高原観光協会-グリーンシーズンのイベント”. 2022年6月10日閲覧。
- ^ 『信濃奇勝録-巻之五「無縫塔」』。
- ^ “志賀高原観光協会-池めぐりコース”. 2022年6月10日閲覧。
- ^ “信州の名水50選-清水名水公園(志賀高原清水公園内 志賀の源水)”. 2022年6月10日閲覧。