小瀬谷(おぜだん)は、富山県南砺市五箇山地域を流れる河川の一つで、庄川の支流である。流域は旧上平村の北部一帯に位置する。
概要
小瀬谷は猿ヶ山および袴腰山を源流とする河川で、谷鞍谷などの支流をあわせて庄川に合流する。庄川への合流地点の対岸には世界遺産越中五箇山菅沼集落があり、小瀬谷の最下流に架けられた橋からは菅沼集落が眺望できる。
地元の伝承によると、小瀬谷の源流である袴腰山の中腹に池の平と呼ぶ平坦地があり、ここに大きな池があって大蛇が住んでいたという。あるとき炭焼きの人(美濃から来た木地屋とも)がこの池でカマをといだところ、鉄をいやがる大蛇が怒って大雨を降らせ 小瀬谷に大洪水を起こした。大蛇が集落まで近づいたところで、羽場家(現在住宅が市指定文化財とされている)のおばあさんが火箸を投げつけたところ、大蛇は火箸を避けて通ったため、集落は全滅を免れた。しかし、この洪水で家を失った人々が村外へ流出してしまい、かつて「大瀬」と呼ばれていた集落は、「小瀬」と呼ばれるようになったという。
昭和初期まで、赤尾谷一帯の村民が平野部に出る際は小瀬谷-谷鞍谷-二屋(旧大鋸屋村)を通る「小瀬峠」が主に用いられており、小瀬谷流域は多くの人が行きかう交通の要所とみなされていた。しかし現在では国道156号・304号や東海北陸道の整備が進み、小瀬峠が用いられることはほとんどなくなってしまった。
主な支流
脚注
参考文献
- 富山県教職員山岳研究会 編『とやま百川』北日本新聞社出版部、1976年。
- 上平村役場 編『上平村誌』上平村、1982年。
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構成 | |
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自然 | |
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施設 | |
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- 太字は国指定の文化財。斜体は県指定の文化財。寺院・神社が文化財を所蔵している場合、()内に記載した。
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