岡山ネットワーク株式会社(おかやまネットワーク、Okayama Network Inc.・愛称:oniビジョン)は、岡山県岡山市北区に本社がある山陽新聞グループのケーブルテレビ局である。岡山市からの資本も受けている第3セクターである。
概要
中鉄バスグループ(岡山市)を中心に、地場企業など22社2団体と岡山市が出資する第三セクター方式[1]の企業として1983年に設立。中国地方4番目となる都市型ケーブルテレビ局として1993年(平成5年)4月1日、同じ中鉄グループであったテレビ東京系地上波テレビ局・テレビせとうちの当時の本社(岡山市野田5丁目、現存せず)内に開局した。
しかし契約者数の伸び悩みとバブル景気崩壊に伴う中鉄グループの経営悪化で業績不振が続き、1995年から1996年にかけて労働争議も発生。開局5年目の1997年度には累積赤字が15億6000万円あまりに達した[2]。この為、山陽新聞社が1996年12月に当時の筆頭株主だったセコムの全持ち株7888株(3億9440万円)を譲受して新たに筆頭株主(持ち株比率33.8%)となり[3][4]、さらに各地のCATV会社を傘下に持つジュピターテレコム(東京)の資本参加を受けるなどして[3]経営再建を行った。
2000年にインターネット接続サービスを、2008年にケーブルプラス電話サービスをそれぞれ開始している。デジタル放送の専門チャンネル配信にはJC-HITSを利用している。2007年からはJC-HITS利用局としては初となる地上デジタル放送でのコミュニティチャンネルにおけるデータ放送を121chで実施している。
また赤磐郡瀬戸町(現・東区瀬戸地域、2003年開始)、御津郡建部町(現・北区建部地域、2005年開始)、北区御津地域(旧・御津郡御津町、2008年開始)でもCATV網の整備と放送を行っている。
自主制作放送であるコミュニティーチャンネルでは一時期、当社と同時期に山陽新聞社傘下に入ったテレビせとうちと親会社である山陽新聞社の社員が制作や出演に加わっていたが、現在は行われていない。山陽新聞朝刊紙面にはoniビジョンの番組紹介欄(『見もの』欄)が県内のケーブルテレビ局で唯一、毎日掲載されていたが、2023年4月30日付の掲載を最後に廃止された。
サービスエリア
全て岡山県。
主な放送チャンネル
地上波系列別の再送信局一覧
テレビ局
アナログサービスでは2011年7月まで地上アナログ6局7波のほか、アナログCATVチャンネルでNHK-BS1アナログ、NHK-BSプレミアム・アナログ、お天気チャンネル、サンテレビ・アナログを送信・再送信。さらに2015年3月まで地上デジタル6局7波のみを「デジアナ変換」で再送信していた。
2009年(平成21年)3月31日までのチャンネル一覧は、以下の通り。
※略号凡例
- 放送サービスの種類
- CA - CATVアナログ放送(一部の専門チャンネル等はホームターミナルを経由せずにアナログCATV対応機器で直接視聴可能だった。)
- TD - 地上デジタル放送(Dは地上デジタル放送対応機器で直接視聴する場合の受信チャンネル。()内はリモコン番号。)
- BS - BSデジタル放送
- JC - デジタル専門チャンネルおよびCSデジタル放送(JC-HITS)
- 料金区分
- 無印 - 基本契約のみで視聴可能
- NHK - NHK受信料は利用料に含まれない。NHKとの直接契約かoniビジョン団体一括支払契約が可能
- B有 - BS有料放送
- C有 - CS有料放送
- PPV - PPV放送
2010年(平成22年)4月からはスカイ・A sports+、FOX、ナショナル ジオグラフィック、ホームドラマチャンネル、FIGHTING TV サムライが終了し、ザ・シネマ、ミステリチャンネル、フジテレビNEXTが追加された。その他、詳細は以下の通り。
- フジテレビONEとTWO(739と721の4月からの名称)が4月からオプション料金無しで受信可能に。
- ヒストリーチャンネルが4月からデラックスコースに移行。
- ミステリチャンネルはデラックスコースに追加。フジテレビNEXTはオプションチャンネルとして追加。
- 3月、デジタルコース加入者全員に「アダルトビデオ専門チャンネルとペイパービュー・チャンネルの放送終了と、別チャンネル追加のお知らせ」が、月刊番組表雑誌とは別に送付された。しかし2010年5月14日現在、まだ視聴できる状態になっている。
地上デジタルテレビジョン放送は同一周波数パススルー方式の為、地上デジタル放送対応機器のみでoniビジョンのケーブルに直接接続して視聴が可能。
お天気チャンネルのEPG(電子番組表)でウェザーニューズの番組を放送する時間帯が掲載されているが、ウェザーニューズの番組が放送された事は一切無い(BSデジタルデータ放送910chやパソコン向け動画配信で視聴可。)。
ケーブルテレビ局自主制作チャンネル
- 121チャンネルと122チャンネルで放送されている。
- 2018年7月5日までは6:00 - 24:00は121チャンネルだけのハイビジョン画質放送で0:00 - 6:00が121チャンネルと122チャンネルの2分割されて標準放送であった。
- 同年7月6日からは24時間常時2チャンネル化を行い121チャンネル、122チャンネル両方ともハイビジョン画質での放送になった。音声は両チャンネルとも圧縮Bモードステレオである。
チャンネル
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6:00 - 24:00
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0:00 - 6:00
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121 |
自主制作番組の放送時間 |
ショップチャンネルのサイマル放送
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122 |
ショップチャンネルのサイマル放送 |
QVCのサイマル放送
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ラジオ局
FM COCOLOは再送信されていない。先述の通りJFN系列局は4局も再送信されているがAM局はNHK、民放とも再送信されていない。
電話サービス
脚注
- ^ 「岡山ネット、岡山に初のCATV 秋から試験放送」『日刊工業新聞』1992年1月8日付31面、日刊工業新聞社
- ^ 「三セクの暗雲 自治体を覆う バブルの果て 破たん相次ぐ 中国地方の第三セクター 306社の経営状況 岡山(その1)」『中国新聞』1998年10月27日付朝刊、中国新聞社
- ^ a b 「岡山ネットワーク 社長に小山氏起用 山陽新聞主導で再建」『中国新聞』1997年1月8日付朝刊、中国新聞社
- ^ 中鉄バスグループは1999年、当社およびテレビせとうちの保有全株式を山陽新聞社に譲渡してテレビ事業から撤退した。
- ^ 久米南町oniビジョン加入契約約款
- ^ 東区瀬戸地域(旧瀬戸町域)向け自主制作チャンネル(愛称:瀬戸チャンネル)、2011年7月23日をもって放送終了し、Oniチャンネルに移行された。
- ^ 岡山市北区役所建部支所が運営する建部地域(旧建部町域)向け自主制作チャンネル。建部地域のみ視聴可能。)、2011年7月23日をもって放送終了し、Oniチャンネルに移行された。
- ^ 全エリア向け自主制作チャンネル(KCT倉敷ケーブルテレビでも「oniビジョン」のチャンネル名称で放送。また、一部の番組はみさきネットのコミュニティチャンネルでも放送される。)
関連項目
外部リンク