暖帯(だんたい)、もしくは暖温帯(だんおんたい)は、温帯のうち亜熱帯に近い比較的暖かな気候帯のこと[1]。
概説
日本の気候区分は論者によって複数存在するが、地理学者の矢津昌永の「大日本地文学気界講話」では、日本の気候帯を、四季の循環や植物の分布などに基づいて、日本熱帯(年平均気温は25 - 21℃)、日本暖帯(同21 - 13 ℃)、日本温帯(同13 - 6 ℃)、日本寒帯(同6 - 0 ℃)の4つの気候帯に区分している[2]。
現在最も広く使われているケッペンの気候区分では、北は青森から南は那覇までを含む日本の大半の地域が温帯(C)の温暖湿潤気候(Cfa)という一つの気候に区分されており、暖帯という区分は特に設けられていない。
暖帯林
林学の分野でよく用いられる森林区分である暖帯林は、日本林学の草分けである本多静六が初めて用いた言葉である。日本の暖帯林は、カシ、シイ類を主とした常緑広葉樹林が本来の植生で、年平均気温が13 - 21℃になる琉球列島中部から九州、四国を経て本州の北緯 35°以南の低地に分布する。
脚注
参考文献
- 矢津昌永(1912)『大日本地文学気界講話』丸善、1-353。
- 本多静六(1912)「日本森林植物帯論」『大日本山林会報』大日本山林会。
関連項目
外部リンク