水納島(みんなじま[2]、みんなしま[3])は、宮古列島の島である。沖縄県宮古郡多良間村に属し、多良間島の北8kmに位置する。面積は2.15 km2[1]。
地理
隆起サンゴ礁の島で、地形は平坦[4]。
大きな環礁に囲まれており、特に西側には遠浅の環礁が広がって多数のアオウミガメが生息している[5]。2008年夏にはコビレゴンドウとみられる小型のクジラ40頭前後が島東側の環礁に迷い込んで座礁し、20頭以上が死亡した[6][7][8]。
かつては約200人が住み主に漁業に従事していたが、台風被害や水不足のため、1961年に18世帯が琉球政府による計画移住で宮古島に移り、人口が激減[3][9]。2016年には、島の人口が1世帯5人となり、約100頭の牛と山羊の飼育を行っていた[1][10][11]。2021年には1世帯3人となり、同年5月に水納島の振興に関し、住民3人、多良間村観光振興課や多良間村観光協会の職員を交えた意見交換会が行われ、同年度に策定される「第1次多良間村観光振興基本計画」の後期計画に、水納島振興計画を盛り込まれることが説明された[12]。この他、意見交換会では水納島を取り巻く現状、観光をめぐる課題、観光振興への取り組みなどについて話し合われ、観光協会からは一定の観光需要があり、観光協会側に「橋渡し役」を求められることが多いと報告した一方で、住民からは「最大5人くらいは可能だが大勢は受け入れられない」「観光は天気に左右されるので、長期滞在の人しか受け入れていない」とコメントし、私有地でドローンを飛ばしたり、勝手に入島してキャンプをする来島者への対策を村に求めた[12]。また、島の課題としては、島で携帯電話がつながらないため、緊急時の連絡網を確立する必要性があること、案内ガイド・案内板の設置、遊泳場所の決定や立ち入り禁止地区の設定などの課題があることが指摘された[12]。
島の南東部に宮古水納島灯台がある。1972年初点灯、海抜21m、光達12.0海里[13]。灯台の近くにはヘリポートが設置されている[3]。
宿泊施設はコテージが2棟ある。また、キャンプも可能。ただし、島内には商店がないので、食料等は予め島外で準備する必要がある[2]。
島名の由来
水のない島の意味といわれる[14]。
歴史
伝承
- まっつうんなふか ‐ 旧暦8月の「みずのとおし」から数えて9日目の「かのととり」の日に行われる行事。竜宮からユウの神が来て幸せをもたらすと言われ、島民は畑仕事を早めに終え、明るいうちから家に籠って静かに神を迎えた。[19]
- 1910年代くらいまでは船も家も流木と難破船の資材で作っていた。それらの材木は豚小屋で悪霊払いをしてから使用した。寄物(漂着物や難破船の積み荷)は天からの恵みでもあり、水納島では船がよく座礁する北側の八重干瀬で島民が航行船の遭難を神に願うこともあったという(寄船)。[20]
交通
名所・旧跡
公共インフラ
脚注
関連項目
外部リンク