牡鹿郡(おしかぐん)は、宮城県(陸奥国・陸前国)の郡。
人口6,018人、面積65.35km²、人口密度92.1人/km²。(2024年11月1日、推計人口)
以下の1町を含む。
郡域
1878年(明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町に石巻市の一部(蛇田、南境、大瓜、高木、水沼、真野以南)を加えた区域にあたる。
歴史
近代以降の沿革
区分
|
村数
|
村名
|
陸方
|
13村
|
石巻村、大瓜村、門脇村、沢田村、高木村、流留村、根岸村、沼津村、蛇田村、真野村、水沼村、湊村、南境村
|
浜方
|
女川組
|
13浜3浦2崎2島
|
女川浜、飯子浜、石浜、浦宿浜、大石原浜、御前浜、小乗浜、指ヶ浜、高白浜、塚浜、野々浜、針浜、鷲神浜、尾浦、竹浦、横浦、桐ヶ崎、宮ヶ崎、出島、江島
|
狐崎組
|
13浜3浦
|
狐崎浜、祝田浜、荻浜、折浜、小網倉浜、小竹浜、小積浜、佐須浜、侍浜、清水田浜、竹浜、田代浜、牧浜、月浦、福貴浦、桃浦
|
十八成組
|
10浜1浦
|
十八成浜、鮎川浜、網地浜、大原浜、給分浜、泊浜、新山浜、長渡浜、谷川浜、寄磯浜、鮫浦
|
宮城県第13大区(全23小区。牡鹿郡のみ)
|
小区 |
所属村
|
小1区 |
石巻村
|
小2区 |
門脇村
|
小3区 |
蛇田村
|
小4区 |
湊村
|
小5区 |
南境村
|
小6区 |
大瓜村
|
小7区 |
高木村・水沼村
|
小8区 |
真野村
|
小9区 |
沢田村・流留村・沼津村
|
小10区 |
根岸村
|
小11区 |
祝田浜・佐須浜・折浜・小竹浜
|
小12区 |
荻浜・侍浜・月浦・桃浦
|
小13区 |
狐崎浜・小積浜・竹浜・牧浜・小網倉浜・清水田浜・福貴浦
|
小14区 |
田代浜
|
小15区 |
大原浜・給分浜
|
小16区 |
網地浜・長渡浜
|
小17区 |
鮎川浜・十八成浜・新山浜・泊浜
|
小18区 |
寄磯浜・谷川浜・鮫浦
|
小19区 |
飯子浜・大石原浜・小乗浜・高白浜・塚浜・野々浜・鷲神浜・横浦
|
小20区 |
女川浜・浦宿浜・針浜
|
小21区 |
石浜・御前浜・指ヶ浜・尾浦・竹浦・桐ヶ崎・宮ヶ崎
|
小22区 |
出島
|
小23区 |
江島
|
- 明治7年(1874年)4月 - 区の再編により、桃生郡のうち南方と共に宮城県第5大区となる。
宮城県第7大区(全14小区。牡鹿郡1~6・桃生郡の一部〔南方〕)
|
小区 |
所属村
|
小1区 |
石巻村・門脇村・蛇田村
|
小2区 |
湊村・根岸村・沢田村・流留村
|
小3区 |
大瓜村・高木村・沼津村・真野村・水沼村・南境村
|
小4区 |
祝田浜・佐須浜・荻浜・折浜・狐崎浜・小竹浜・小積浜・侍浜・竹浜・田代浜・牧浜・小網倉浜・清水田浜・月浦・富貴浦・桃浦
|
小5区 |
鮎川浜・網地浜・十八成浜・長渡浜・大原浜・給分浜・泊浜・新山浜・谷川浜・寄磯浜・鮫浦
|
小6区 |
女川浜・飯子浜・石浜・浦宿浜・大石原浜・御前浜・小乗浜・指ヶ浜・高白浜・塚浜・野々浜・針浜・鷲神浜・尾浦・竹浦・横浦・桐ヶ崎・宮ヶ崎・出島・江島
|
- 明治9年(1876年)11月 - 区の再編により、桃生郡・本吉郡と共に宮城県第5大区となる。
宮城県第5大区(全9小区。桃生郡・牡鹿郡3~4・本吉郡)
|
小区 |
所属村
|
小3区 |
石巻村・門脇村・湊村・蛇田村・大瓜村・高木村・真野村・水沼村・南境村
|
小4区 |
根岸村・沢田村・流留村・沼津村・女川浜・飯子浜・石浜・浦宿浜・大石原浜・御前浜・小乗浜・指ヶ浜・高白浜・塚浜・野々浜・針浜・鷲神浜・狐崎浜・祝田浜・荻浜・折浜・小網倉浜・小竹浜・小積浜・佐須浜・侍浜・清水田浜・竹浜・田代浜・牧浜・十八成浜・鮎川浜・網地浜・大原浜・給分浜・泊浜・新山浜・長渡浜・谷川浜・寄磯浜・尾浦・竹浦・横浦・月浦・福貴浦・桃浦・鮫浦・桐ヶ崎・宮ヶ崎・出島・江島
|
町村制施行以降の沿革
- 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足[注 1]。特記以外は全域が現・石巻市。(2町6村)
- 石巻町 ← 石巻村、門脇村、湊村〔井内・磯田を除く部分〕
- 蛇田村(単独村制)
- 稲井村 ← 南境村、大瓜村、高木村、水沼村、真野村、沼津村、流留村、沢田村、湊村〔井内・磯田〕
- 渡波町 ← 佐須浜、根岸村、祝田浜
- 荻浜村 ← 小竹浜、折浜、桃浦、月浦、侍浜、荻浜、小積浜、竹浜、牧浜、狐崎浜、福貴浦、田代浜
- 大原村 ← 小網倉浜、清水田浜、大原浜、給分浜、新山浜、泊浜、谷川浜、鮫浦、寄磯浜
- 鮎川村 ← 網地浜、長渡浜、鮎川浜、十八成浜
- 女川村 ← 浦宿浜、針浜、女川浜、鷲神浜、小乗浜、高白浜、横浦、大石原浜、野々浜、飯子浜、塚浜、江島、出島、竹浦、尾浦、桐ヶ崎、石浜、宮ヶ崎、御前浜、指ヶ浜(現・女川町)
- 明治27年(1894年)4月1日 - 郡制を施行。
- 大正12年(1923年)4月1日(3町5村)
- 女川村が町制施行し、女川町となる。
- 郡会を廃止。郡役所は存続。
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 昭和8年(1933年)4月1日 - 石巻町が蛇田村の一部を編入のうえ市制施行して石巻市となり、郡より離脱。(2町5村)
- 昭和15年(1940年)12月1日 - 鮎川村が町制施行して鮎川町となる。(3町4村)
- 昭和24年(1949年)4月1日 - 蛇田村の一部[注 2]が石巻市に編入。
- 昭和30年(1955年)
- 1月1日 - 蛇田村が石巻市に編入。(3町3村)
- 3月26日 - 鮎川町・大原村が合併して牡鹿町が発足。(3町2村)
- 4月10日 - 荻浜村が石巻市に編入。(3町1村)
- 昭和34年(1959年)
- 昭和42年(1967年)3月23日 - 稲井町が石巻市に編入。(2町)
- 平成17年(2005年)4月1日 - 牡鹿町が石巻市・桃生郡桃生町・河南町・河北町・北上町・雄勝町と合併し、改めて石巻市が発足、郡より離脱。(1町)
変遷表
自治体の変遷
明治22年以前
|
明治22年 4月1日 町村制施行
|
明治22年 - 昭和19年
|
昭和20年 - 昭和29年
|
昭和30年 - 昭和39年
|
昭和40年 - 昭和64年
|
平成元年 - 現在
|
現在
|
蛇田村
|
蛇田村
|
蛇田村
|
蛇田村
|
昭和30年1月1日 石巻市に編入
|
石巻市
|
平成17年4月1日 石巻市
|
石巻市
|
昭和24年4月1日 石巻市に編入
|
石巻市
|
昭和8年4月1日 石巻町に編入 即日市制 石巻市
|
石巻市
|
石巻村
|
石巻町
|
昭和8年4月1日 市制 石巻市
|
門脇村
|
湊村
|
(その他)
|
(井内・磯田)
|
稲井村
|
稲井村
|
稲井村
|
昭和34年4月1日 町制 稲井町
|
昭和42年3月23日 石巻市に編入
|
大瓜村
|
沢田村
|
高木村
|
流留村
|
沼津村
|
真野村
|
水沼村
|
南境村
|
根岸村
|
(一部)
|
渡波町
|
渡波町
|
渡波町
|
昭和34年5月15日 稲井町に編入
|
(一部)
|
昭和34年5月15日 石巻市に編入
|
石巻市
|
祝田浜
|
佐須浜
|
荻浜
|
荻浜村
|
荻浜村
|
荻浜村
|
昭和30年4月10日 石巻市に編入
|
折浜
|
狐崎浜
|
小竹浜
|
小積浜
|
侍浜
|
竹浜
|
田代浜
|
牧浜
|
月浦
|
富貴浦
|
桃浦
|
鮎川浜
|
鮎川村
|
昭和15年12月1日 町制 鮎川町
|
鮎川町
|
昭和30年3月26日 牡鹿町
|
牡鹿町
|
網地浜
|
十八成浜
|
長渡浜
|
大原浜
|
大原村
|
大原村
|
大原村
|
給分浜
|
小網倉浜
|
清水田浜
|
泊浜
|
新山浜
|
谷川浜
|
寄磯浜
|
鮫浦
|
女川浜
|
女川村
|
大正15年4月1日 町制 女川町
|
女川町
|
女川町
|
女川町
|
女川町
|
女川町
|
飯子浜
|
石浜
|
浦宿浜
|
大石原浜
|
御前浜
|
小乗浜
|
指ヶ浜
|
高白浜
|
塚浜
|
野々浜
|
針浜
|
鷲神浜
|
尾浦
|
竹浦
|
横浦
|
桐ヶ崎
|
宮ヶ崎
|
出島
|
江島
|
行政
- 歴代郡長
代 |
氏名 |
就任年月日 |
退任年月日 |
備考
|
1 |
黒川剛 |
明治11年(1878年)11月16日 |
明治19年(1886年)9月15日 |
|
2 |
林通故 |
明治19年(1886年)9月16日 |
明治21年(1888年)6月5日 |
|
3 |
竹内寿貞 |
明治21年(1888年)6月8日 |
明治22年(1889年)11月26日 |
|
4 |
島崎直信 |
明治22年(1889年)11月27日 |
明治31年(1898年)12月26日 |
|
5 |
遊佐正人 |
明治31年(1898年)12月27日 |
明治39年(1906年)2月28日 |
|
6 |
本木房吉 |
明治39年(1906年)2月28日[3] |
明治40年(1907年)8月10日 |
|
7 |
清野喜左衛門 |
明治40年(1907年)8月10日[4] |
大正3年(1914年)12月28日 |
|
8 |
本田龍助 |
大正4年(1915年)12月29日 |
大正5年(1916年)5月 |
|
9 |
岩淵俊夫 |
大正5年(1916年)5月 |
大正8年(1919年)6月9日 |
|
10 |
池田繁治 |
大正8年(1919年)6月10日 |
大正9年(1920年)7月 |
|
11 |
土居通次 |
大正9年(1920年)7月28日 |
大正10年(1921年)6月 |
|
12 |
下山鉱之助 |
大正10年(1921年)6月18日 |
大正12年(1923年)2月27日 |
|
13 |
菊池忠良 |
大正12年(1923年)2月28日 |
|
|
備考
平成の大合併について
牡鹿郡にあった牡鹿町(現石巻市牡鹿地域)は当初、同郡女川町との合併を検討していたが、2003年に女川町で行われた合併に関する住民アンケートの結果、「当面単独で、その後の状況により判断」が47.1%と最も多く、この結果をうけて牡鹿町は女川町との合併を断念した[5][6]。
脚注
注釈
- ^ 町村の統合自体は前日の3月31日付で実施されている。(明治22年(1889年)2月9日付、宮城県令第8号)
- ^ 明神山・山下・山下西・鍋倉・鍋倉前・南谷地・七窪・横堤・横堤南・揚慮原・揚慮原西・深淵・境谷地・清水尻・清水尻西・西中里・東中里・面剣田・水押の各字
- ^ 根岸字坂上山・城見山・竹ノ下・中・城見・城見ノ一・大和田が稲井町編入分。残りは石巻市に編入
出典
参考文献
関連項目