磐梯東都バス株式会社(ばんだいとうとバス)は、福島県で路線バス・貸切バスを運行していたバス会社(本社は東京都)。裏磐梯・猪苗代エリアで唯一のバス事業者となったが、利用者数の低迷などから2023年(令和5年)9月末でバス事業から撤退した[1]。
概要
東都観光バスを母体に設立された東都自動車グループの一員。磐梯高原・猪苗代を中心に運行していたが、本社は東都観光バスと同じ東京都新宿区(2022年2月までは豊島区西池袋)に所在した。
通常、東都観光バスと同じ塗色の路線バスを使用したが、観光向け路線バスとして、ボンネットバス「森のくまさん号」も運行していた。
最初に開業した喜多方駅と裏磐梯高原を結ぶ路線は、会津乗合自動車(会津バス)の撤退表明を受けての新規参入であったが、翌年に運行を開始した猪苗代駅と裏磐梯高原を結ぶ路線は会津バスと競合する形となった。しかし2年後に会津バスは猪苗代営業所管内路線の大幅縮小を行い、猪苗代~北窪で競合するのみとなった。その後、会津バスは猪苗代営業所管内から全面撤退していた。しかし、磐梯東都バス株式会社が運行する「喜多方駅-アクティブリゾーツ裏磐梯」の乗合バスは2022年4月30日で運行を終了し、翌5月1日からは会津バスが運行する「喜多方-裏磐梯」「喜多方-大塩」間の乗合バスとなった[2]。
利用者数の低迷などから2023年(令和5年)9月末でバス事業から撤退することになり、全4路線11系統の事業廃止を同年3月末に国土交通省東北運輸局に届け出た[1]。同年7月、会津バスが10月1日から事業を引き継ぐことを発表した[3]。運行ダイヤ・運賃に変更はなく、猪苗代町の営業所も引き継がれて会津バス猪苗代営業所として開設されている[4]。
事業譲渡後、2023年10月7日付で磐梯東都バスの法人格は東都観光バスに合併し解散した[5]。
沿革
事業拠点
なお、観光バスの一部は東都観光バスの各営業所に常駐し、それぞれの地域のナンバープレートを取得していた。
路線
- 上戸駅線
- 北窪・金の橋線
- 慧日寺線
- 磐梯町駅線
- 桧原線
- 休暇村線
- 猪苗代駅 - 秋元湖入口 - 裏磐梯ロイヤルホテル - 五色沼入口 - 裏磐梯高原駅 - 新小野川湖入口 - 休暇村裏磐梯
- 千貫線
- 磐梯桧原湖畔ホテル線
- 猪苗代駅 - 秋元湖入口 - 裏磐梯ロイヤルホテル - 五色沼入口 - 裏磐梯高原駅 - 雄国沼登山道入口 - 道の駅裏磐梯 - 磐梯桧原湖畔ホテル
- 中ノ沢線
- 川桁駅線
周遊レトロバス・森のくまさん
- 桧原湖周遊線
- 裏磐梯高原駅 - 五色沼入口 - 裏磐梯ロイヤルホテル - 五色沼入口 - 曽原湖前 - 休暇村裏磐梯 - 桧原歴史館 - 桧原大橋 - 道の駅裏磐梯 - 雄国沼登山道入口 - 裏磐梯高原駅
- 裏磐梯高原線
- 裏磐梯高原駅 - 五色沼入口 - 裏磐梯ロイヤルホテル - 五色沼入口 - 曽原湖前 - 休暇村裏磐梯 - 新小野川湖入口 - 裏磐梯高原駅
「裏磐梯高原駅」とは、かつて会津バスが国鉄との連絡運輸を実施していた頃に営業していたバス駅(会津バス当時の名称は「磐梯高原駅」で「裏」は無い)の名残であり、現在は券売機のある待合所で係員の配置はない。
廃止路線
事業撤退以前に廃止した路線。
喜多方線
- (猪苗代駅 - 秋元湖入口 - )裏磐梯ロイヤルホテル - 五色沼入口 - 裏磐梯高原駅 - 雄国沼登山道入口 - 道の駅裏磐梯 - 大塩裏磐梯温泉 - 北塩原村役場 - 喜多方駅
- 2022年4月30日 - 運行終了。以降は会津バスにより運行されている[8]。
関連項目
脚注
外部リンク
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