第13装甲擲弾兵旅団(だい13そうこうてきだんへいりょだん、ドイツ語:Panzergrenadierbrigade 13)は、ドイツ連邦陸軍の旅団の一つ。第5装甲師団隷下にあって、旅団司令部をヴェッツラーに置き、旅団隷下部隊は主にヘッセン州に駐屯していた。
歴史
第1次編制
1966年8月1日に旅団の前身となるB5戦闘群がオーバープファルツのグラーフェンヴェーアにて編成され、1957年春にヴェッツラーに移転する。当初、戦闘群本部には以下の部隊があった。
第2次編制
陸軍第2次編制に基づき戦闘群は第13装甲擲弾兵旅団に改編・改称される。1959年時点における旅団隷下部隊は以下のとおり。
- 旅団司令部
- 第131装甲擲弾兵大隊(1959年4月1日にマールブルクの第2擲弾兵大隊とハンメルブルクの第351擲弾兵大隊から)
- 第132装甲擲弾兵大隊
- 第133装甲擲弾兵大隊(旧第15装甲擲弾兵大隊)
- 第134戦車大隊(第15戦車大隊の一部から)
- 第135砲兵大隊(1956年11月6日にグラーフェンヴェーアの第5砲兵連隊第3中隊から)
- 第136補給大隊(1959年2月14日に第5補給大隊の一部から)
- 第130装甲工兵中隊(1959年11月1日に第5装甲工兵大隊の一部から)
- 第130駆逐戦車中隊(1959年4月1日に第5憲兵大隊第3中隊から)
旅団はディーツの第5装甲師団隷下となり、師団における「筆頭」旅団として機能する。旅団の歴史における絶頂期は、1962年6月にムールムロンで実施されたシャルル・ド・ゴール共和国大統領とコンラート・アデナウアー連邦首相が臨席した観閲式に参加したことであった。
第3次編制
1972年秋にさらなる再編成が実施される。第136補給大隊は旅団から離脱し、第5装甲師団直轄の補給大隊となる。この内、第3中隊と第4中隊はそれぞれ第130整備中隊と第130補給中隊として旅団直轄部隊として残った。
ゲオルク・レーバー連邦国防大臣は1972年に旅団を訪問する。本旅団は最初に訪問した陸軍旅団であり、1978年に連邦国防大臣の離任に際し陸軍を代表して第13装甲擲弾兵旅団は送別の部隊パレードに参加する。
第4次編制
陸軍第4次編制に基づき第131装甲擲弾兵大隊は第132装甲擲弾兵大隊に改称され、シュヴァルツェンボルンの旧132装甲擲弾兵大隊は第15装甲旅団に配転・隷属し第152装甲擲弾兵大隊に改称された。1981年10月1日に第131装甲擲弾兵大隊は再編成で復帰し、戦車と装甲歩兵戦闘車の混成による混成装甲大隊となっている。この大隊は平時には一部のみが現役運用されていた。1986年時点の旅団隷下部隊は以下のとおり。
- 旅団司令部中隊
- 第131装甲擲弾兵大隊
- 第132装甲擲弾兵大隊
- 第133装甲擲弾兵大隊
- 第134戦車大隊
- 第135装甲砲兵大隊
- 第130整備中隊
- 第130補給中隊
- 第130駆逐戦車中隊
- 第130装甲工兵中隊
1994年に旅団は解隊する。
歴代旅団長
代 |
氏名 |
着任 |
離任
|
1 |
ゲルト・ルーゲ陸軍大佐 Gerd Ruge |
1956年1月9日 |
1959年8月15日
|
2 |
パウル・ヨーダン陸軍准将 Paul Jordan |
1959年8月15日 |
1962年1月10日
|
3 |
ヴェント・フォン・シェラコフスキ陸軍大佐 Wendt von Sierakowski |
1962年1月10日 |
1966年9月30日
|
4 |
ハッソ・フィービック陸軍准将 Hasso Viebig |
1966年10月1日 |
1967年3月16日
|
5 |
ハンス=ヨアヒム・ダンクヴォルト陸軍大佐 Hans-Joachim Danckworth |
1967年3月17日 |
1970年9月30日
|
6 |
ホルスト・シャイベルト陸軍准将 Horst Scheibert |
1970年10月1日 |
1977年9月30日
|
7 |
ルッツ・ムーク陸軍大佐 Lutz Moek |
1977年10月1日 |
1978年9月30日
|
8 |
クルト・グラーフ・フォン・シュヴァインッツ陸軍大佐 Kurt Graf von Schweinitz |
1978年10月1日 |
1980年3月28日
|
9 |
クラウス・クラフッス陸軍大佐 Ernst Klaffus |
1980年3月28日 |
1982年9月28日
|
10 |
ロルフ・ヒュツター陸軍准将 Rolf Hüttel |
1982年9月28日 |
1984年9月26日
|
11 |
ライナー・ティール陸軍准将 Rainer Thiel |
1984年9月27日 |
1989年3月31日
|
12 |
ハインリヒ・ホール陸軍准将 Heinrich Holl |
1989年4月1日 |
1994年3月31日
|
脚注
外部リンク