防衛総司令部(ぼうえいそうしれいぶ)とは、太平洋戦争時に内地・朝鮮・台湾に在る軍隊を広域防衛(防空のこと)の見地から、一元指揮するために設けられた大日本帝国陸軍の組織。通称・略称は防総。
沿革
1941年(昭和16年)7月5日、軍令陸甲第33号を以って編成された。大元帥たる天皇に直隷していることから総軍の格とされ、便宜上「防衛総軍」と表記される例もあるが実際は総軍ではなく、作戦部隊・隷下部隊を持たず、東部軍・中部軍・西部軍・北部軍・朝鮮軍・台湾軍などの司令部を防空の見地から指揮する組織である。
その後、1944年(昭和19年)からは指揮のみでなく統率もするものとし、1945年(昭和20年)4月、本土決戦(決号作戦)を睨み津軽海峡以南の日本内地のみを管轄区域として第1総軍・第2総軍に分割・改編し完全な統率機関とした。
総司令部人事
- 総司令官
- 総参謀長
- 河辺虎四郎少将:昭和16年(1941年)7月31日 - 昭和16年(1941年)12月1日
- 小林浅三郎中将:昭和16年(1941年)12月1日 - 昭和18年(1943年)6月10日
- 佐野忠義中将:昭和18年(1943年)6月10日 - 昭和19年(1944年)3月28日
- 小林浅三郎中将:昭和19年(1944年)3月28日 - 昭和20年(1945年)2月1日
- 須藤栄之助中将:昭和20年(1945年)2月1日 - 昭和20年(1945年)4月8日(廃止)
- 総参謀副長
- 白銀重二少将:昭和19年(1944年)2月7日 - 昭和20年(1945年)2月1日
- 後藤光蔵少将(兼第2方面軍参謀副長):昭和20年(1945年)2月1日 - 昭和20年(1945年)4月8日(廃止)
指揮下にあった部隊