高良 倉吉(たから くらよし、1947年10月1日[1] - )は、日本の歴史学者。琉球大学名誉教授。主に琉球王国史を専門としている。
来歴
1947年、米国軍政下の沖縄・島尻郡伊是名村生まれ[2]。同郡南大東村の小中学校を卒業[3]後、1963年琉球政府(現:沖縄県)立首里高等学校に入学[2]、1967年国費沖縄留学生として愛知教育大学に入学[2]。1971年同大学教育学部中学校教員養成課程卒業[2]。1973年沖縄史料編集所専門員[2]、1987年沖縄県立博物館主査[2]、1988年浦添市立図書館長[2]を経て、1993年、「琉球王国史の基礎的研究」で九州大学から博士(文学)の学位を取得[2]。1994年4月より琉球大学法文学部助教授[2]、1995年同教授[2]。1993年前期放送のNHK大河ドラマ『琉球の風』の監修者でもあった。
2013年3月定年退職し[2]、同年4月より2014年12月まで仲井眞弘多県政で沖縄県副知事を務めた。
首里城再建(1992年11月落成)に大きく関わり、2019年10月に正殿が焼失し、内閣府「復元に向けた技術検討委員会」委員長として、再度復興に取り組んでいる。
著作
- 『琉球の時代 - 大いなる歴史像を求めて』(筑摩書房) 1980 / ちくま学芸文庫(新編) 2012
- 『沖縄歴史論序説』(三一書房) 1980
- 『沖縄歴史への視点』(沖縄タイムス社、タイムス選書) 1981
- 『御教条の世界 古典で考える沖縄歴史』(ひるぎ社、おきなわ文庫) 1982
- 『おきなわ歴史物語』(ひるぎ社、おきなわ文庫) 1984
- 『続・おきなわ歴史物語』(ひるぎ社、おきなわ文庫) 1986
- 『琉球から沖縄へ』(大塚勝久写真、ポプラ社、沖縄の自然と文化シリーズ) 1986
- 『琉球王国の構造』(吉川弘文館) 1987
- 『琉球王国史の課題』(ひるぎ社) 1989
- 『琉球王国』(岩波新書) 1993
- 『切ない沖縄の日々』(ボーダーインク) 1995
- 『「沖縄」批判序説』(ひるぎ社) 1997
- 『アジアのなかの琉球王国』(吉川弘文館) 1998
- 『琉球王国史の探求』(榕樹書林) 2011
共編著
- 『伊波普猷 沖縄史像とその思想』(金城正篤共著、清水書院、センチュリーブックス、人と歴史シリーズ) 1972
- 新訂版『「沖縄学」の父・伊波普猷』(清水書院、清水新書) 1984 / 改版〈新・人と歴史〉 2017
- 『首里城入門 その建築と歴史』(首里城研究グループ編、ひるぎ社、おきなわ文庫)1991、代表
- 『図説・琉球王国』(田名真之共編、河出書房新社、ふくろうの本) 1993
- 『ペリーと大琉球』(玉城朋彦共編、琉球放送) 1997
- 『沖縄の自己検証 鼎談・「情念」から「論理」へ』(真栄城守定, 牧野浩隆共編著、ひるぎ社、おきなわ文庫) 1998
- 『沖縄イニシアティブ 沖縄発・知的戦略』(大城常夫, 真栄城守定共編著、ひるぎ社、おきなわ文庫) 2000
- 『琉球・沖縄と海上の道』(豊見山和行共編、吉川弘文館、街道の日本史56) 2005
- 『「沖縄問題」とは何か 対論』(読売新聞西部本社文化部編、仲里効共著、弦書房) 2007
- 『日本の歴史14 周縁から見た中世日本』(大石直正, 高橋公明共著、講談社) 2001。講談社学術文庫 2009
- 『沖縄問題 リアリズムの視点から』(中公新書) 2017
- 『首里城を解く 文化財継承のための礎を築く』監修(島村幸一編、勉誠出版)2021
編集委員
- 『沖縄一千年史 - 古代紀、四王統の興亡、尚円王統』
- 『沖縄現代史 - 置県前期、置県より日清戦没に至る、日清戦没後より県制施行に至る他 沖縄教育史要』
- 『笑古漫筆 - 備忘録 歴史論考』
- 『琉球の五偉人、沖縄の婦人性、文学論考、作品、伝記、雑纂』
- 『沖縄県の地名 日本歴史地名大系48』(平凡社) 2002
- 『沖縄県の歴史 県史47』(安里進, 田名真之, 豊見山和行, 西里喜行, 真栄平房昭共著、山川出版社) 2004、新版 2010
- 『中台関係・日米同盟・沖縄 その現実的課題を問う 沖縄クエスチョン2006』(橋本晃和, マイク・モチヅキ共編、冬至書房) 2007、のち改題『日米中トライアングルと沖縄クエスチョン』 2010
- 『沖縄ソリューション 「普天間」を終わらせるために』(橋本晃和, マイク・モチヅキ、桜美林学園出版部) 2015 - 特別解説
- 『東アジアの文化と琉球・沖縄 琉球/沖縄・日本・中国・越南 琉球大学人の移動と21世紀のグローバル社会』(上里賢一, 平良妙子共編、彩流社) 2010
監修
- 『沖縄の世界遺産』(監修、JTBパブリッシング) 2013
論文
メディア出演
テレビ
ラジオ
脚注