Am2900 は、AMDが1975年に発売した集積回路(ICチップ)のファミリである[1]。これらのICは、機能的にはビットスライス方式でプロセッサのセットを構成するものであり、プロセステクノロジはバイポーラトランジスタである。それぞれがコンピュータ制御装置 (CCU) の異なる側面を表すモジュラーコンポーネントとして使用できるように設計された。Am2900ファミリは、ビットスライス方式であるため、データ/アドレス/命令を4ビットの任意の倍数になるようにCCUを実装することができた。このモジュール方式の大きな欠点は、単一のCPU ICでできることを実装するために、より多くのICを必要とすることであった。Am2901チップは、演算論理ユニット(ALU)であり、シリーズのコアである。4ビットでカウントし、バイナリ操作やさまざまなビットシフト演算を実装していた。また、Am2909は一つのチップで4-bit分のアドレスを生成するマイクロシーケンサであり n 個用いることで 4n-bit分のアドレスを生成することが可能で、内部にはマイクロプログラムカウンタを4ネストレベルまで格納するスタック及びスタックポインタを有する。
2901とファミリの他のいくつかのチップは、1975年のモトローラとレイセオンを皮切りに、サイプレス・セミコンダクター、ナショナル セミコンダクター、NEC、トムソン(現: STマイクロエレクトロニクス)、およびSigneticsなど、非常に多くの他のメーカーからセカンド・ソースとして供給された。ソビエト連邦とその後のロシアでは、Am2900ファミリーは1804シリーズとして製造されていた (例: Am2901はKR1804VS1と指定 (英語版) /ロシア語: КР1804ВС1) が[3][4]、2016年現在も生産されている[5]。
採用例
例えばALUのみ使用、というものもあれば、システム全体として本系列を採用しているものもある。以下では特に識別はしていない
ファミリ
Am2900 Family Data Book に掲載されているものは以下の通り[24]。
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Am2901
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4ビットスライスALU(1975年)
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Am2902
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ルックアヘッド・キャリー生成器
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Am2903
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4ビットスライスALU、乗算器付き
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Am2904
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ステータス/シフト制御装置
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Am2905
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バス・トランシーバー
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Am2906
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パリティビット付きバス・トランシーバー
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Am2907
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Am2908
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Am2909
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4ビットスライス・アドレスシーケンサ
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Am2910
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12ビットアドレスシーケンサ
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Am2911
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4ビットスライス・アドレスシーケンサ
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Am2912
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バス・トランシーバー
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Am2913
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優先度付き割り込みエキスパンダー
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Am2914
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優先度付き割り込みコントローラ
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Am2915
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4ビット 3状態バス・トランシーバー
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Am2916
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Am2917
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Am2918
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命令レジスタ, 4ビット D レジスタ
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Am2919
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命令レジスタ, 4ビット レジスタ
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Am2920
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8ビット D型フリップフロップ
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Am2921
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1-to-8 デコーダ
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Am2922
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8-入力 マルチプレクサ (MUX)
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Am2923
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Am2924
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3-ラインから 8-ラインのデコーダ
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Am2925
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システムクロック・ジェネレータおよびドライバ
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Am2926
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ショットキー 4ビット3状態バスドライバ
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Am2927
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4ビット3状態バス・トランシーバ
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Am2928
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Am2929
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ショットキー 4ビット3状態バスドライバ
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Am2930
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主記憶プログラム制御
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Am2932
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Am2940
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DMAジェネレータ
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Am2942
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プログラマブル・タイマー/カウンタ/DMAジェネレータ
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Am2946
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8ビット 3状態 双方向バス・トランシーバー
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Am2947
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Am2948
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Am2949
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Am2950
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8ビット 双方向 I/Oポート
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Am2951
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Am2954
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8ビット・レジスタ
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Am2955
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Am2956
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8ビット・ラッチ
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Am2957
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Am2958
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8ビット・バッファ/ラインドライバ/ラインレシーバー
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Am2959
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Am2960
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カスケード接続可能な16ビット・エラー検出/訂正装置
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Am2961
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4ビット エラー訂正・複数バス・バッファ
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Am2962
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Am2964
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ダイナミックメモリ・コントローラ
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Am2965
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8ビット・ダイナミックメモリ・ドライバ
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Am2966
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- 74F2960 / Am2960 のように7400シリーズの名称も持つチップも多い。
脚注
参考文献
外部リンク