STUDIO COAST(スタジオコースト)は、東京都江東区新木場にあったライブ・イベントスペースである。運営会社はUSENグループのマザーエンタテイメント。
概要
2002年(平成14年)12月31日にオープン。運営会社のマザーエンタテイメントはクラブイベント「ageHa」(アゲハ)を企画・運営。それ以外のライブやイベント向けにホール貸しも行っていた。
日本で唯一、4ウェイフルレンジアンプ付スピーカー・オクタゴンスピーカーが設置されていた会場であった[1]。
建物正面の看板には、その日公演を行うアーティスト名やイベント名などが掲げられるようになっており、名物のひとつとなっていた[2][3]。
ディファ有明の閉鎖に伴い、2018年(平成30年)2月より総合格闘技団体のパンクラスがホームとして使用することを発表した[4]。
2020年(令和2年)、新型コロナウイルスの蔓延により経営が悪化し、クラウドファンディングや備品レンタル事業の開始などを発表。また運営元の親会社にあたるUSENに ネーミングライツを売却し、2021年(令和3年)1月13日から「USEN STUDIO COAST」に名称を変更している[5]。しかし定期借地契約の更新がまとまらず、契約満了により2022年(令和4年)1月30日で閉館が決定[6]。
2022年(令和4年)2月1日から解体工事が始まり、土地は更地として所有者に返却される。その解体工事で出た瓦礫から、20年間のイベント開催による傷が刻み込まれたARENAフロアを主な素材とする限定プレートが制作され、数量限定で販売された[5]。
また、STUDIO COAST閉館に際して、施設運営の裏側などを収めたドキュメンタリームービーの制作・公開に向けたクラウドファンディングも実施している[7]。
ageHa
ageHaは、STUDIO COASTで週末に行われていたクラブイベント。イベント開催は原則として週末(金・土)及び祝前日の深夜に限られるが、クリスマス・イヴや年末等の時期は平日も営業する場合があった。当イベント開催時は会場名は「ageHa」(または「ageHa@STUDIO COAST」)とクレジットされていた。
イベント実施時には、渋谷から無料シャトルバスが運行された他、近隣に150台収容の臨時駐車場(ageHa PARKING)が設置された。
2015年(平成27年)6月5日・6日に西武鉄道と共同で、国内初の「EDMトレイン『ageHa TRAIN』」を練馬駅から有楽町線経由で新木場駅まで運行した[8][注 1]。
2022年(令和4年)1月28日[1]・29日[2]・30日[3]にはageHaの代表的な要素を網羅したファイナルイベントを行い、惜しまれつつも新木場での活動を終了した。
マザーエンタテイメントは STUDIO COAST 閉館後もageHaブランドでのイベント開催を継続する予定ではあるが、具体的には何も決まっていない状況である[4]。
施設概要
メインホール
- 収容人数:スタンディング時2402人、椅子使用時1103人
- 音響:38機のアンプ付スピーカー(オクタゴンスピーカー)を全方位に設置。
その他の施設
- 屋内:アイランドバー、ラウンジ
- 屋外:プール、テント
これらを活用することで敷地内に4 - 5ステージを同時に設置可能である。ここで、ageHaおよび複数ステージを使用するイベント(アイドル甲子園 SPRING FESTIVAL 2017)での使用例を示す。
STUDIO COASTでの名称[9] |
ageHaでの名称[10] |
アイドル甲子園での名称[11][注 2]
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エントランス |
ENTRANCE |
(アイランドバー側から出入りするため使用しない)
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(エントランス前の屋外スペース) |
- |
SMILE甲子園、SMILE特典会
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メインホール(アリーナ) |
ARENA |
HOT甲子園
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ホワイエA(アイランドバー) |
ISLAND |
HOT特典会、ANGEL特典会
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小ホール(ラウンジ) |
ANGEL甲子園
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プール |
WATER |
MARMAID甲子園
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テント |
BOX |
VENUS特典会
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(テント横屋外スペース) |
FOOD COURT |
VENUS甲子園、FOOD甲子園
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YOKOHAMA COAST
2022年(令和4年)1月の「STUDIO COAST」の閉館後、横浜駅みなみ東口直通の複合型体験エンタテイメント施設・アソビルに「YOKOHAMA COAST」が開館することになり2022年5月1日にオープンした。アソビル2階の「YOKOHAMA COAST」には3つのフロアがあり、最も大きいフロアで約2000人、最も小さいフロアで約300人を収容可能[12]。
また2022年8月6日には、アソビル地下に「YOKOHAMA COAST garage+」をグランドオープンさせた。メインステージとサブステージを備え、最大約800人(メイン、サブ、ラウンジを合わせた人数)収容可能[13]。
脚注
注釈
- ^ なお、本列車は車両および出発駅こそ西武鉄道のものであったが、終着駅を含む走行区間のほとんどは東京メトロのものであった。
- ^ 「○○甲子園」はFOOD甲子園(フードコート)を除きステージ名。そのステージでライブを行ったアイドルの特典会場を「○○特典会」と称する。
出典
関連項目
外部リンク