主な改良点は、組み込み関数の追加、高速化とメモリ増量、時計機能内蔵、USBポート内蔵である。TI-84 Plus は TI-83 Plus の 2倍のフラッシュメモリ(1MB)を内蔵し、TI-83 Plus (Z80 6MHz) の 2.5倍のクロック周波数(Z80 15MHz)である。
オペレーティングシステムと数学関数はほぼ同じで、USBにより電卓同士を接続可能である。オペレーティングシステムの機能追加により、フラッシュメモリ上のユーザーが使える領域がやや減っている。また、USBポートや時計のアップデートを常時行うため、計算性能はCPUクロック周波数が同一の TI-83 Plus Silver Edition (Z80 15MHz) よりも若干劣っている。
TI-84 Plusと同時期(2004年)にTI-84 Plus Silver Edition[4]も発売された。異なる点は、フラッシュメモリが1MBから2MBへ増えたこと、外装(faceplates)を取替え可能にしたこと、いくつかのプログラムがプリインストールされている程度である。そのプログラムはTI-84 Plusでもダウンロードすれば使える。
TI-84 PlusとTI-84 Plus Silver Editionは当初128KBのRAMを搭載していたが、後に48KBに減らされている。ただし、どちらにしてもユーザーは24KBのRAMしか使えないので、ユーザーから見た仕様は同一である。ただし、この変更によって、動作しなくなるプログラムもあった。
2012年、TI社はアジア市場のためにTI-84 Plus Silver Editionを小型化したバージョンであるTI-84 Plus Pocket SEを発売した。
2012年10月、TI-84 Plus C Silver Edition[5]が発売された。320x240画素のカラー液晶画面に変更され、フラッシュメモリも4MBに増量された。バッテリーは乾電池から充電可能な内蔵バッテリーになった。インターフェースは2.5mm I/Oリンクポートとmini USBポートを搭載している。ただし、CPUはZ80(15MHz)のままで高速化していないし、RAMも初期型のTI-84 Plus と同じ128KBである。
2015年春、TI-84 Plus CE[6]が発売された。外観が変わり、性能が大幅に向上した。前機種と同様に320x240画素のカラー液晶画面を搭載。CPUがeZ80へ変更され、クロックは15MHzから48MHzへ向上した。RAMは256KB、フラッシュメモリは4MBへ増量された。2.5mm I/Oリンクポートは削除され、USBポートの位置が移動し、充電LEDが追加された。カラーバリエーションが多く、2018年5月現在9色が存在する[7]。
2021年、TI-84 Plus CE-T Python EditionとTI-84 Plus CE Pythonが発売された。OSバージョン5.6以上でPythonでプログラムすることができる。