『アドリフト 41日間の漂流』(アドリフト よんじゅういちにちかんのひょうりゅう、Adrift)は2018年のアメリカ合衆国の恋愛映画。監督はバルタザール・コルマウクル、出演はシャイリーン・ウッドリーとサム・クラフリンなど。タミー・オールダム・アシュクロフト(英語版)とスージー・マックギアハートが1998年に上梓したノンフィクション『Red Sky in Mourning: A True Story of Love, Loss, and Survival at Sea』を原作としている。
ストーリー
1983年、タミー・オールダムとリチャード・シャープはヨットでタヒチを出港した。2人は太平洋を横断してサンディエゴへ向かう予定だったが、航行中に非常に強い勢力を持ったハリケーンに巻き込まれてしまった。荒れ狂うような波と暴風雨を辛うじて切り抜けることができた2人だったが、シャープは重傷を負い、ヨットは操縦不能な状態に陥っていた。生還は絶望的な状況に思われたが、オールダムは全身全霊をかけて生き延びようとするのだった。
キャスト
製作
2017年2月、バルタザール・コルマウクル監督の新作映画にシャイリーン・ウッドリーが起用されたと報じられた[3]。4月、マイルズ・テラーが本作の出演交渉に臨んでいるとの報道があった[4]。5月、スケジュールの都合で降板したテラーの代役として、サム・クラフリンが起用された[5]。
7月、本作の主要撮影がフィジーで始まり、5週間にわたって撮影が行われた[6][7]。ロケ地に選ばれた沖合まで移動するのに2時間を要し、それが撮影終了まで毎日続いたため、撮影クルー及び俳優たちは船酔いに苦しめられることとなった[8]。
STXエンターテインメントは本作の製作費3500万ドルのうち300万ドルを負担し、広告費用に2500万ドルを投じている[9]。
当初、本作は2020年4月10日に日本で公開される予定だったが、新型コロナウイルスの流行が拡大していることを受けて、8日、配給元のキノフィルムズは本作の公開を6月12日に公開することを発表した[10]。
興行収入
本作は『アップグレード』及び『ジョニー・ノックスヴィル アクション・ポイント/ゲスの極みオトナの遊園地』と同じ週に封切られ、公開初週末に1300万ドル前後を稼ぎ出すと予想されていたが[11]、実際の数字はそれを下回るものとなった。2018年6月1日、本作は全米3015館で公開され、公開初週末に1160万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場3位となった[12]。
評価
本作は批評家から好意的に評価されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには85件のレビューがあり、批評家支持率は71%、平均点は10点満点で6.2点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「主演のシャイリーン・ウッドリーの見事な演技に助けられ、『アドリフト 41日間の漂流』はラブストーリーとサバイバル劇の間をスムーズに往来している。」となっている[13]。また、Metacriticには28件のレビューがあり、加重平均値は56/100となっている[14]。なお、本作のCinemaScoreはBとなっている[15]。
出典
- ^ “アドリフト 41日間の漂流”. 映画.com. 2020年2月22日閲覧。
- ^ a b “Adrift” (英語). Box Office Mojo. 2020年2月22日閲覧。
- ^ Fleming, Mike Jr (2017年2月6日). “STX Boarding Shailene Woodley, Baltasar Kormakur Sea Survival Tale ‘Adrift’” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2017/02/shailene-woodley-baltasar-kormakur-adrift-stx-films-1201903453/ 2018年6月4日閲覧。
- ^ McNary, Dave (2017年4月7日). “Miles Teller in Talks to Join Shailene Woodley’s Survival Drama ‘Adrift’” (英語). Variety. https://variety.com/2017/film/festivals/miles-teller-shailene-woodley-adrift-1202026776/ 2018年6月4日閲覧。
- ^ Kroll, Justin (2017年5月23日). “Sam Claflin to Star Opposite Shailene Woodley in Survival Drama ‘Adrift’ (EXCLUSIVE)” (英語). Variety. https://variety.com/2017/film/news/sam-claflin-shailene-woodley-adrift-1202442377/ 2018年6月4日閲覧。
- ^ Ashna Kumar Suva (2017年7月11日). “Yacht Club Sets Platform For Movie Shoot” (英語). Fiji Sun. https://fijisun.com.fj/2017/07/11/yacht-club-sets-platform-for-movie-shoot/ 2018年6月4日閲覧。
- ^ Baleilevuka, Rusiate (2017年7月10日). “Hollywood stars Woodley and Claflin in Fiji to shoot movie 'Adrift'” (英語). Fijivillage. https://fijivillage.com/news/Hollywood-stars-Woodley-and-Clafin-in-Fiji-to-shoot-movie-Adrift-29rs5k/ 2018年6月4日閲覧。
- ^ Joest, Mick (2018年5月27日). “Shailene Woodley Said There Was Lots Of Puking While Filming ADRIFT” (英語). GeekTyrant. https://geektyrant.com/news/shailene-woodley-said-there-was-lots-of-puking-while-filming-adrift 2018年6月4日閲覧。
- ^ D'Alessandro, Anthony (2018年6月3日). “‘Solo’ Hits Asteroid With $29M+; ‘Action Point’ Condemned To $2M+: Post-Memorial Day Blues At The B.O.” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2018/06/shailene-woodley-adrift-solo-star-wars-story-action-point-weekend-box-office-1202401740/ 2018年6月4日閲覧。
- ^ “映画『アドリフト 41日間の漂流』公開延期”. シネマライフ. (2020年4月8日). http://www.cinema-life.net/p200408_adpr/ 2020年4月12日閲覧。
- ^ Brevet, Brad (2018年5月31日). “No New Summer Blockbusters This Weekend as 'Adrift', 'Action Point' & 'Upgrade' Debut” (英語). Box Office News. https://www.boxofficemojo.com/article/ed3563127812/ 2018年6月4日閲覧。
- ^ “Domestic 2018 Weekend 22 / June 1-3, 2018” (英語). Box Office Mojo. 2018年6月4日閲覧。
- ^ “Adrift (2018)” (英語). Rotten Tomatoes. 2018年6月4日閲覧。
- ^ “Adrift (2018) Reviews” (英語). Metacritic. 2018年6月4日閲覧。
- ^ CinemaScore [@CinemaScore] (2018年6月2日). "@AdriftMovie receives a B #CinemaScore grade" (英語). X(旧Twitter)より2018年6月4日閲覧。
外部リンク