ビーテム&イーテム(Beat 'Em & Eat 'Em、別題:Mystique Presents Swedish Erotica: Beat 'Em and Eat 'Em)は、1982年にミスティークことAmerican Multiple Industriesから発売された、Atari 2600用成人向けゲームである。
本作は、画面の上部で自慰をしている男性から漏れ出す精液を2人の女性が口で受け止める構成をとっており、アクティビジョンから発売された『カブーム!(英語版) 』(1981年)との類似性が指摘されている[2][3][4][5]。
本作は発売当初から悪い評判を得た一方、Atari2600用アダルトゲームの例としてよく引き合いに出される。
発売
本作の開発はJHM Ltd. が担い、販売はAmerican Multiple Industriesが担当した[6][要ページ番号]。
また、同社から発売された Philly Flasher とCathouse Blues は、いずれもキャラクターの性別を入れ替えただけ[注釈 1]で、内容はほぼ同じだが、ノーミスでクリアしたときに画面下部にいるキャラクターが自慰をするデモが追加された[8]。
販売権はゲームソース( GameSource)が引き継いだ。
反響
本作は発売時から批判された。同時に、本作はAtari2600用成人向けゲームの一例として引き合いに出されるようになった[9][10][11][12]
また、開発会社にもゲームに対する非難の声が寄せられた[13]。
Allgameでは5つ星中2つ星がつけられた[3]。
ルーク・プランケット(Luke Plunkett)は、Kotakuに寄せた記事の中で、同じくミスティークから発売された『カスターの逆襲』と比べると、本作はまだかわいい("relatively harmless" )アタリ用エロゲーであると述べている[14]。
デーモン・ハットフィールド(Daemon Hatfield)は、IGNに寄せた記事の中で、ホットコーヒー問題[注釈 2]が起きる20年前に本作が登場していたことに驚きを見せている[4]。
脚注
注釈
- ^ 画面下部の女性は勃起した男性に、画面上部の男性は魔女にそれぞれ置き換えられている[7]。また、男性から出る精液は魔女の乳房から出てくる母乳に変更されている
- ^ コンピュータゲーム『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』の製品版に性行為を題材としたミニゲームがボツデータとして残存しており、ホットコーヒーというMODによってそれが明るみに出てしまった事件である[15]。
出典
- ^ “Beat 'Em & Eat 'Em for Atari 2600 - Technical Information, Game Information, Technical Support - Gamespot”. 2010年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年4月26日閲覧。
- ^ Gonzales, Lauren (2004年3月7日). “When Two Tribes Go to War: A History of Video Game Controversy”. GameSpot. 2015年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月17日閲覧。
- ^ a b Michael Schwartz. “Beat 'Em & Eat 'Em - Overview - allgame”. 2014年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月12日閲覧。
- ^ a b Hatfield, Daemon (2010年4月16日). “Thirty Years of Nudity in Games”. IGN. 2014年2月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月1日閲覧。
- ^ Hruschak, PJ (2007年11月17日). “Doin' it Atari 2600 style”. Technology Tell. 2014年1月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月1日閲覧。
- ^ Video Games - Volume 1 Number 07 (April 1983)(Pumpkin Press)(US). (April 1983). https://archive.org/details/Video_Games_Volume_1_Number_07_1983-04_Pumpkin_Press_US
- ^ “Red Hot Blocky Porn: Atari's Lost Adult Titles” (英語). PCMAG (2014年4月17日). 2022年3月12日閲覧。
- ^ “Philly Flasher/Cathouse Blues by Playaround for the Atari 2600.”. AtariGuide. 24 April 2003時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年4月26日閲覧。
- ^ Ashcraft, Brian (2011年6月23日). “What Is America's Fetish This Week? Penises”. Kotaku. 2014年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月1日閲覧。
- ^ McCarthy, Dave (2007年11月28日). “Sex”. Eurogamer. 2014年1月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月1日閲覧。
- ^ Bogost, Ian (2012年11月27日). “Persuasive Games: Wii Can't Go On, Wii'll Go On”. Gamasutra. 2014年1月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月1日閲覧。
- ^ Cooper, Hollander (2013年7月29日). “The Top 7... Reasons video game sex will always be weird”. GamesRadar. 2014年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月1日閲覧。
- ^ Patterson, Shane (2012年6月23日). “Top 10 Entries on Top 10 Lists”. GamesRadar. 2014年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月1日閲覧。
- ^ Plunkett, Luke (2011年10月7日). “Rape, Racism & Repetition: This is Probably the Worst Game Ever Made”. Kotaku. 2014年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月1日閲覧。
- ^ GTAのホットコーヒー訴訟、和解金は約18.5億円, Kotaku JAPAN, オリジナルの2009-09-10時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20090910180750/http://www.kotaku.jp/2009/09/03_gta_hotcoffee.html 2010年9月19日閲覧。