『博徒無情』(ばくとむじょう)は、1969年6月28日に公開された日本の映画である。監督は斎藤武市。主演は松原智恵子。日活制作。
概要
従来の任侠映画とは異なり、やくざの恋人を主人公にした恋愛と人情を混ぜた任侠活劇である。
かつて恩義を受けた親分が殺されたと聞いた青年が敵の一家子分を斬りつけて投獄され、その恋人が敵に拷問されるが、投獄された青年の宿敵に助け出される。
キャスト
スタッフ
併映作品
『残酷おんな私刑』
ロケ地
興行
日本映画の斜陽で日活は当時赤字続き[1]。1968年7月の決算で累積赤字が23億4300万円に達し[1]、負債は100億円を越えるといわれた[2]。1969年初めに撮影所を売却し[3][4][5]、いまにも潰れるのでないかとウワサされたが[4]、日活の製作担当・堀雅彦常務が1969年の夏から、お家芸の"青春路線"を中止させ[6]、「なんでもかんでも東映のマネをしろ」とプロデューサーに厳命し[3][4][6]、題名から内容まで徹底的に東映作品のマネをした映画製作を決定した[3][4][6][7][8]。当時東宝以外の松竹、日活、大映は東映のマネをしようと必死の努力を続けた[2]。日活も"マネマネ路線"[4]"第二東映"[8]などと陰口をたたかれながら[4][8]、日活『博徒無情』と『残酷おんな私刑』を本作『温泉ポン引女中』『やくざ刑罰史 私刑!』にぶつけ、お互い顰蹙を買う題名の映画で動員数を競い、物マネスタイルのドン尻[7]日活が[4]、本家東映を退け興行合戦に勝利し、五社のトップに突如躍り出る異変を起こし映画界を驚かせた[4]。
脚注
外部リンク