有毛目 (ゆうもうもく、Pilosa)は哺乳綱 に分類される目。現在はアメリカ大陸 のみに生息する。ナマケモノ やアリクイ を含む。アルマジロ など被甲目 とは姉妹群で、ともに異節上目 に属する。
進化史
既知で最古の異節類の化石は、6,600万年前、白亜紀 末期の北アメリカ大陸 から発見されている。その後南アメリカ大陸 に分布は限られるようになり、第三紀 の間に有毛類と被甲類が分岐したと思われる。その後、アリクイ類とナマケモノ類に分岐しているが、被甲類に比して有毛類は化石記録が少なく、進化過程の解明はあまり進んでいない。しかし唯一、地上性ナマケモノに関しては化石が多く出土しており、漸新世 後期には現れていた事が分かっている。初期の種ではネコ ほどの大きさであったが、更新世 には6mを超す巨大なものも現れ、知られている属 の数は80あまりを数える。この大型ナマケモノは数千年前まで生き延び、人類の狩猟対象となっていた。
分類
このグループの分類には、変遷の歴史がある。かつて有毛類は、被甲類 (アルマジロなど)とともに貧歯目(または異節目)内に置かれ、有毛下目とされてきた[ 3] 。しかし1990年代以降、真獣類 の分類の大幅な見直しが行われ、異節類は四大グループの一つとして上目 に格上げされるとともに、有毛下目も目のランクを与えられた。同時にアルマジロなども被甲目 とされた。また、かつては異節類自体もセンザンコウ 、ツチブタ などとともに貧歯目内の一グループ(異節亜目)とされていたこともあった。しかし、これらの動物の類似は、シロアリ 食への特化による収斂進化 のためであり、多系統群 であるということが分かり、貧歯目は解体された。
上位分類
下位分類
このグループは、ナマケモノ類とアリクイ類を包括する。
ウィキメディア・コモンズには、
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ウィキスピーシーズに
有毛目 に関する情報があります。
出典
参考文献