『闇を斬る!大江戸犯科帳』(やみをきる!おおえどはんかちょう)は、1993年3月9日から1993年12月21日まで、毎週火曜日20:00 - 20:54の時間(2時間スペシャル時は19:00 - 20:54)に日本テレビ系列で放送された、時代劇である。全22話。
作品概要
所帯を持つ大目付の一色由良之助と独身で堅物の北町奉行・小笠原能登守は幼馴染。法で裁けぬ悪を闇奉行と名乗り斬り捨てる由良之助と、厳格に法で裁く立場の小笠原。二人は職務上対立しつつも陰では信頼し合い、互いの友情関係を軸に江戸に蔓延る悪と対峙していく。
当番組は『松平右近事件帳』から続いてきた一連の里見浩太朗主演時代劇シリーズの最終作となった。
キャスト
- 大目付・一色由良之助:里見浩太朗 ・・・ 幕府大目付。小笠原より年上の幼馴染み。普段は浪人体に身をやつしつつ遊びを好むなどしているが、法では裁ききれない悪を「闇奉行」と称して解決する。悪党と対峙する場面では、「闇」の紋が付いた黒い着物に宗十郎頭巾の出で立ちで登場し、「闇奉行、参上」と名乗る。正体が一色由良之助であると気づいた悪党が家臣を呼び出すと「じたばたするねぃ、悪党共!」と一喝入れてから罪状を読み上げる。黒幕は「悪事の証拠を出せ」としらばっくれるが、それに対して由良之助は「やかましいやぃ!闇奉行の俺に証拠なんざ要らねぇんだ!叩っ斬る!性根を据えて、かかって来い!!」と返しつつ太刀を抜き、悪党を全員斬り捨てる。なお、悪徳商人については、直前に北町奉行所が捕縛する場合もある。最終回では、将軍・徳川家斉を諌めるべく陰腹を切り、命を落とす。なお、一色家は木戸新之助が養子に入ることで断絶が避けられたことが語られている。
- 北町奉行・小笠原能登守泰久:西郷輝彦 ・・・ 江戸北町奉行。由良之助より年下の幼馴染み。いかなる時も法と職務に忠実たらんとするため、職務上では由良之助と相容れないことも多々あるが、陰では信頼し合っている。公私ともに厳格な性格であり、一色から「堅物め」とよく言われている。
- 一色の妻・きよ:田中好子 ・・・ 正義感が強く、曲がったことが大嫌い。夫・由良之助が裏で何をしているのかは知らないが、時々「闇奉行」の存在を口にしたりする。由良之助とは円満な仲だが、時々焼き餅を焼くなど子供っぽい仕草を見せることがある。
- 一色密偵・六助:火野正平 ・・・ 按摩でありながら「いかさま師」として賭場荒らしを繰り返していた男。第1話で由良之助に窮地を救ってもらったことを機に密偵となる。最初は由良之助の正体を知らなかった。助六と犬猿の仲である。第14話で風魔の刺客から君江を庇って絶命する。
- 一色密偵・伝六:鈴木ヒロミツ ・・・ 第14話から出演。六助とは旧知の飴売り。六助と偶然再会したことがきっかけで由良之助と出会い、彼の手伝いをするようになる。六助と同じく、助六とは犬猿の仲。
- 辰己芸者・桃太郎:岡まゆみ ・・・ 由良之助が懇意にしている芸者。当然、由良之助の正体も知っている。一方、小笠原(あくまで踊りの師匠と弟子という関係)のことも知っており、双方に通じている。
- 小笠原密偵・助六:桜金造 ・・・ 小笠原の密偵として働く人物。似た名前の六助とは犬猿の仲。普段は紙問屋の行商人として行動している。六助の死後は、伝六と犬猿の仲になる。
- 北町同心・北見礼四郎:長谷川恒之 ・・・ 小笠原の配下で働く北町奉行所の同心。第1話で、由良之助を大目付と知らずに賭場で捕縛してしまう。
- 一色御用人・白髭権十郎:今福将雄 ・・・ 一色家の用人。しばしば屋敷を抜け出したり白粉の匂いをつけて屋敷に帰ってくる由良之助に気を揉んでいる。
- 老中・兵頭丹後守:丹波哲郎(特別出演) ・・・ 幕府老中。由良之助の法から逸脱した手法を暗に認めている。最終回、将軍・徳川家斉を諌めるべく強行策をとろうとする由良之助を止めるため、切腹する。第1話、第10話、第14話(スペシャル)、第22話(スペシャル)に出演。
スタッフ
各話サブタイトルリストとゲスト出演者
※端役の役名については間違っている可能性あり。
外部リンク