『スリー・リバーズ』(原題: Striking Distance)は、1993年に公開されたアメリカ合衆国の映画。原題のStriking Distanceは、「すぐそば」「手の届く所」の意。邦題の「スリー・リバーズ」は、アレゲニー川とモノンガヒラ川が合流してできるオハイオ川を指す。この合流地点一帯がピッツバーグのダウンタウンを形成しており、この映画の舞台となっている。
ストーリー
1991年。ピッツバーグ市警察のトーマス・ハーディ刑事は、親類縁者も含めて代々続く警察官一家で、彼はそれを誇りにしていた。しかし、職務に対して勁烈無比な忠誠心を持つトーマスは私情を挟まずに、刑事であり従兄弟でもあるジミーの暴行事件で事実を認める証言をしたことで、相棒を裏切ったとして、警察内部で白眼視されていた。
ある日、警部の父親と共に、連続婦女殺害犯を追跡するが、追跡途中で車が横転しトーマスは重傷を負う。トーマスが気を失っている間に犯人はトーマスの父親を射殺して逃走する。すぐに容疑者が逮捕されるが、トーマスにはその人物が真犯人とはとうてい思えなかった。
二年後、殺人課からリバー・レスキューに転属となったトーマスは、モーターボートによる河川パトロールを任務とする一方で酒に溺れる日々を送っていた。レスキュー隊では、彼は他の仲間に溶け込まず、孤立していたが、新しくパートナーとなった女性ダイバーのジョー・クリスマンだけは、彼の頑なな心を開かせようとし、彼も徐々に彼女に親しみを見せるようになる。
再び二年前の連続婦女殺害事件と類似した事件が次々と発生する。しかも、被害者はすべてトーマスの元恋人だった。二年前に逮捕された犯人はやはり真犯人ではないと、トーマスは確信し、独自に捜査を進めていく。
登場人物
- トム・ハーディ
- 演 - ブルース・ウィリス
- ピッツバーグ市警察の刑事。通称トミー。警察一家の5代目。ボートハウスで猫と暮らしている。
- ジョー・クリスマン
- 演 - サラ・ジェシカ・パーカー
- トミーの相棒。実は子持ちで離婚歴あり。大学生の頃に友人がレイプされて、調査したことで警察に入ろうとした。
- ジミー・テディロ
- 演 - ロバート・パストレリ
- トミーの従兄弟。刑事。母親は飛び降り自殺をした[1]。暴行事件を告発されたのをきっかけに母親同様に飛び降りる。「俺こそが最高の警官だ」が口癖。
- ダニー・テディロ
- 演 - トム・サイズモア
- ジミーの弟。ジミーが飛び降りた事件後にカリフォルニア州に異動になっていたが、二年後に帰郷する。弟の死でトム同様に荒れている。
- ヴィンス・ハーディ
- 演 - ジョン・マホーニー
- トミーの父。孫の顔を見たがっている。序盤の事件で殉職してしまう。
- ダグラス・ケサー
- 演 - ロバート・グールド
- 小男。事件の容疑者として逮捕される。
- チック・チケイニス
- 演 - ギャレス・ウィリアムズ
- 事件の目撃者。
- ニック・テディロ
- 演 - デニス・ファリーナ
- ジミーとダニーの父。ヴィンスの弟でトミーの叔父。イタリア系移民。
- トニー・サッコ
- 演 - ティモシー・バスフィールド
- トミーの相棒の一人。ダイバーの資格を持つ。口うるさい性格。
- キム・リー
- 演 - ジョディ・ロング
- トミーの同僚。終盤で死体となって発見される。
- ヘレン・クレイマー
- 演 - ジュリアナ・マッカーシー
- 判事。ジミーの裁判に携わる。
- シド
- 演 - ロスコー・オーマン
- 刑事。ジミーの親友で彼を死に追いやったトミーを憎んでいる。
- エディ・アイラー
- 演 - ブライオン・ジェームズ
- 殺人課の刑事。シドの部下。
出演
スタッフ
脚注
- ^ ちなみにニックが言うには死体は見つからなかった。
外部リンク