リック・ウィルス(Rick Wills、1947年12月5日 - )は、イングランドのロック・ベーシスト。フォリナーのメンバーとしての活動が最もよく知られている。スモール・フェイセス、ピーター・フランプトン、スプーキー・トゥース、デヴィッド・ギルモア、バッド・カンパニー、ジョーンズ・ギャングなどともレコーディングやライヴ活動を行なった。
略歴
ウィルスはケンブリッジで、1961年のヴァイキングズに始まり、言わばロック・ミュージックの黎明期にサンダウナーズ、ソウル・コミッティー[1]、ブリット[注釈 1]、そしてフランプトンズ・キャメルに加わる前のコチーズといったバンドで演奏を行った[2]。
1966年半ばにジョーカーズ・ワイルド[注釈 2]に加わり、1967年の解散まで在籍した[3]。その後、ピーター・フランプトンと1975年まで活動して、最初の3枚のアルバムでベースを演奏した。1975年から1976年にかけてロキシー・ミュージックのツアー[注釈 3][4]。1977年に再結成期間中のスモール・フェイセスに参加した。スモール・フェイセス脱退後、1978年にデヴィッド・ギルモアのセルフタイトル・アルバムに参加[注釈 4]。翌年、フォリナー[5]に加入して14年間にわたって彼等と活動して、フォリナーの歴代ベーシストの中で最も長く在籍した[注釈 5]。
1992年にフォリナーを脱退し[6]、バッド・カンパニーに加わり、1998年にボズ・バレルが復帰するまで活動した[5]。1999年7月、レーナード・スキナードのベーシストであるレオン・ウィルクソンが一時的に病気になった際に、ライブで彼を補佐した。2001年4月24日に行われたスティーヴ・マリオット・メモリアル・コンサートに、ボビー・テンチ、ザック・スターキー、ジョン・バンドリックらとバック・バンドのメンバーとして出演した[7][8]。
2006年にジョーンズ・ギャングでスモール・フェイセスのドラマーだったケニー・ジョーンズと再会し[9]、また、2008年6月15日のロンドン・インターナショナル・ミュージック・ショーで、若年層の癌患者を支援する団体であるティーンエイジ・キャンサー・トラスト(Teenage Cancer Trust)によるRDクルセイダーズに参加した[10]。2015年の夏にジョーンズ・ギャングを脱退し、パット・デイヴィーと交代した。
2015年1月12日、ドラマーのデニス・エリオットと共に、フロリダ州サラソータでのフォリナーのコンサートに出演して、「Headknocker」を演奏した。
2021年10月28日、ニューハンプシャー州ハンプトンにあるハンプトン・カソノ・ボールルームにおけるミック・ジョーンズ不在のフォリナーのコンサートで、3曲のアンコールに参加した。
ディスコグラフィ
参加アルバム
コチーズ
- Cochise (1970年)
- 『ツバメの物語』 - Swallow Tales (1971年)
- So Far (1972年)
- Past Loves (A History) (1992年) ※コンピレーション
- Velvet Mountain: An Anthology 1970-1972 (2013年) ※コンピレーション
ピーター・フランプトン[5]
- 『ウインド・オブ・チェンジ』 - Wind of Change (1972年、A&M)
- 『フランプトンズ・キャメル』 - Frampton's Camel (1973年、A&M)
- 『サムシンズ・ハプニング』 - Somethin's Happening (1974年、A&M)
ロキシー・ミュージック[5]
ケヴィン・エアーズ
- 『きょうはマニャーナで』 - Yes we have no Mañanas (So Get Your Mañanas Today) (1976年)
スモール・フェイセス[5]
- 『プレイメイツ』 - Playmates (1977年、Atlantic)
- 『78イン・ザ・シェイド』 - 78 In The Shade (1978年、Atlantic)
デヴィッド・ギルモア[5]
フォリナー[5]
- 『ヘッド・ゲームス』 - Head Games (1979年、Atlantic)
- 『4』 - 4 (1981年、Atlantic)
- 『プロヴォカトゥール(煽動)』 - Agent Provocateur (1984年、Atlantic)
- 『インサイド・インフォメーション』 - Inside Information (1987年、Atlantic)
- 『アンユージュアル・ヒート』 - Unusual Heat (1991年、Atlantic)
バッド・カンパニー[5]
- 『ベスト・オブ・バッド・カンパニー・ライヴ』 - What You Hear Is What You Get: The Best of Bad Company (1993年、Atco)
- 『カンパニー・オブ・ストレンジャーズ』 - Company of Strangers (1995年、Elektra)
- 『トールド・アンド・アントールド』 - Stories Told & Untold (1996年、Elektra)
ジョーンズ・ギャング[5]
- Any Day Now (2005年、AAO Music)
脚注
注釈
出典
参考文献
- The Rolling Stone Encyclopedia of Rock & Roll – 3rd Edition
外部リンク