ルノー・RS10 (Renault RS01) はルノー・スポールが1979年のF1世界選手権に投入したフォーミュラ1カー。デザイナーはフランソワ・キャスタンとミッシェル・テツ[1]。1979年第5戦から最終戦まで実戦投入され、ターボエンジン搭載車として初優勝を記録した。
概要
RS01に続く、ルノーのV6ターボマシン。EF1エンジンはターボユニットがギャレット(英語版)製からKKK(英語版)製に変更され、片側バンク一基ずつのツインターボとなり、ターボラグの解消に効果を発揮した。
シャーシはミッシェル・テツにより、チームとしては初のグラウンド・エフェクト・カーとして設計された。RS01でも採用された、U字型に湾曲したリアウィング翼端板が特徴である。
1979年シーズン
ドライバーは前年に引き続きジャン=ピエール・ジャブイーユと、前年にデビューを果たしたルネ・アルヌーを起用。開幕から4戦はRS01を使用し、第5戦スペインGPからRS10を投入した。
地元レースとなった第8戦フランスGPではジャブイーユが初ポールポジションを獲得し、アルヌーとフロントローを独占した。決勝でもジャブイーユが独走し、ルノーおよびターボエンジン搭載車にとってのF1初優勝を達成した。アルヌーは3位となりワンツーフィニッシュは成らなかったが、2位に入ったフェラーリのジル・ビルヌーヴとの死闘は後世に語り継がれる名勝負となった。
シーズン後半戦は「予選のルノー、レースのウィリアムズ」という勢力図となった。ルノーは4戦連続ポールポジションを獲得したが、エンジンの信頼性不足は解消されず、ジャブイーユ・アルヌー合わせて計14回のリタイヤを喫した。それでも、このシーズンはターボエンジンの可能性を知らしめ、自然吸気エンジンからターボ時代へと推移するきっかけを作った。
成績
脚注