Apple M2 Proは、2023年1月17日に発表された、AppleがMac向けにARMアーキテクチャのライセンスを受けて設計したシステムオンチップ(SoC)である。TSMCの5nmプロセスで製造されている[1][2]。
本SoCの上位版にあたるApple M2 Maxとは、GPUのコア数およびメモリの帯域と容量で区別されている[2]。
仕様
CPU
12コアおよび10コアの構成が存在する[2]。
その他
6.8 TFLOPS[3]の19コア(もしくは16コア)のApple独自設計によるGPU、Apple A15 Bionicと同じ16コアNeural Engine 15.5 TOPS/s、次世代Secure Enclave、ProResアクセラレータやHEVCエンコーダなどの専用処理回路メディアエンジンを搭載しておりThunderbolt 4 コントローラなども搭載されている。
M2 Proチップはユニファイドメモリ構造であり、CPUやGPUといったチップ内すべてのコンポーネントがメモリアドレスを共有している。メモリには4チャンネルで合計200GB/sの帯域を実現する、LPDDR5-6400 SDRAM、16GBと32GBの2構成が採用される[1]。
搭載モデル
Apple M2 Proチップは、2023年1月に発表された Mac mini, MacBook Proに搭載されている[4][5]。Mac miniのM2 Pro標準構成とMacBook Pro14インチの最下位モデルではCPUは10コア、GPUコアは16コアと前者が2つ, 後者が3つ無効化されている。
関連する同世代SoC
以下の表は「Avalanche」と「Blizzard」マイクロアーキテクチャに基づいた各種SoCを示している。
チップ名
|
CPUコア数(高性能+高効率)
|
GPUコア数
|
メモリ (GB)
|
トランジスタ数
|
A15
|
6 (2+4)
|
4
|
4 - 6
|
150億
|
5
|
M2 |
8 (4+4) |
8 |
8 - 16 - 24 |
200億
|
10
|
M2 Pro |
10 (6+4) |
16 |
16 - 32 |
400億
|
12 (8+4)
|
19
|
M2 Max |
12 (8+4) |
30 |
32 - 64 -96 |
670億
|
38
|
M2 Ultra |
24 (16+8) |
60 |
64 - 128 -192 |
1340億
|
76
|
脚注