V850

V850は、NEC(現在のルネサスエレクトロニクス)によって開発・製造された組み込み用のマイクロコントローラである。

V850

V850は、NEC(現在のルネサスエレクトロニクス)によって開発・製造された組み込み用のマイクロコントローラである。

32ビットRISC CPU コアアーキテクチャで、後継機のV850 派生型はV850ES、V850EとμClinuxにてサポートされたことのあるV850E2である(2008年10月9日時点でV850系はμClinuxのサポートから外れている[1])。V850のコアアーキテクチャはRH850[2]に使用されている[3]。コンパイラはGNUコンパイラコレクションIAR システムズ英語版Green Hills英語版のコンパイラとウインドリバー・システムズのDiab コンパイラが入手できる。フリーウェア V850 プラグイン[4]IDA Pro逆アセンブラ用にある。

歴史

V850を搭載した携帯電話、NEC N504iS(2003年発売)。V850シリーズは2000年代初頭までは様々な応用が見られ、次第に車載専用マイコンとなった

V850の第1世代は、1991年リリースのV810をベースとして1994年にリリースされた。1990年代当時のNEC Vシリーズ全体の中では、組み込みマイコン向けのそこそこな性能のCPUという位置づけで、リリース当初はDVDドライブやHDDドライブの駆動用マイコンとして採用されていた。1996年にリリースされたSoC向けのV850Eはエアコンなど様々な電化製品に採用され、特にカーオーディオ向けとして成功したため、次第に車載に依存するようになった。ただし、2000年代初頭にはまだ車載以外でも採用例があり、例えばV850EはNECやソニーの携帯電話でも採用されていた。1999年に発売されたV850/SB1はIEBus英語版(NECが策定したカーオーディオ向けの通信方式。NECエレ/ルネサスの登録商標)を内蔵し、V850ファミリの中でも明確にカーオーディオ向けとして設計された。2000年に発売されたV850/SF1ではCAN Bus(Controller Area Networkボッシュの策定した自動車向けの通信方式)を内蔵し、この頃よりV850シリーズは明確に自動車産業をターゲットとするようになった。2002年には0.25μmプロセスで製造された第2世代のV850をリリース。2005年には全ての製品にマスクROMではなくフラッシュメモリを内蔵し「オールフラッシュマイコン」を宣言した0.15μmプロセスの第3世代品をリリース。新生ルネサスとなった2010年にはFlexRay、AUTOSAR、機能安全規格(IEC 61508 SIL 3、ISO 26262 ASIL D)など次世代の車載マイコンとして必要な次世代規格に対応した90nmプロセスの第4世代品をリリースし、多ファミリー展開によって車載を面で制圧するに至った[5]。V850シリーズは新生ルネサスにおいて、2012年にV850をベースとした新世代車載マイコンのRH850へ受け継がれた。

用途

V850コアはNECとソニーオプティアークで製造される多くのDVD ドライブで使用される。現在のV850 (2013年時点) の商品群は主に自動車用途で同様にモーター制御専用のMCUに接続できる。 V850は総合的に自動車産業で使用される。現在では、車載用MCUとしてRH850がルネサスエレクトロニクスから提供されている[6]

出典

  1. ^ Linux_2_6_27 - Linux Kernel Newbies”. kernelnewbies.org. 2020年11月1日閲覧。
  2. ^ RH850ファミリの特長”. 2022年1月4日閲覧。
  3. ^ ルネサス、次世代車載マイコン「RH850ファミリ」説明会”. 2022年1月4日閲覧。
  4. ^ V850 IDA Pro plugin”. 2008年12月22日閲覧。
  5. ^ ルネサスが車載マイコン「V850」の第4世代品を発表、FlexRay/AUTOSAR/機能安全への対応を加速 - EDN Japan
  6. ^ RH850車載用MCU”. 2022年1月4日閲覧。

外部リンク

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