ジャッド

ジャッド(Judd)は、イギリスのレーシングエンジンビルダーである「Engine Developments Ltd.」社の通称、並びに同社が開発…

ジャッド
Engine Developments Limited
本社所在地 イギリスの旗 イギリス
ウォリックシャー
設立 1971年
業種 輸送用機器
事業内容 エンジン設計・製作・販売
外部リンク http://www.engdev.com/
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ジャッドJudd)は、イギリスのレーシングエンジンビルダーである「Engine Developments Ltd.」社の通称、並びに同社が開発・製造するレース用エンジンのブランド名。1971年ジョン・ジャッドジャック・ブラバムの2人により創設された。

概要

自社製ジャッドJudd)ブランドエンジンの開発・製造・販売を行っている。 また、自社製・他社製を問わず、レース用エンジンメンテナンスチューニングオーバーホールリビルドレストア等を幅広く手掛けている。

歴史

チューナー

設立当初から1983年にかけては、F1フォード・コスワース・DFVエンジンのチューナーとして活躍した。 しかし1981年にコスワースDFVを改良した新エンジンの提案を断られて以降、独自のエンジン開発を模索するようになる。

F2においては、当時ホンダエンジンのワークス・チームだったラルトロン・トーラナックの紹介で、1981年夏にホンダ・RA260Eエンジンの改良を行う[1][2]。これが成功すると、1982年からヨーロッパF2選手権に供給するホンダ・RA260Eのリビルト並びにチューニングを手がける。

独自開発

ホンダとの提携

ジャッドが開発したジャッド・AVエンジン

1983年 - 1992年、ジャッドのオーナージャック・ブラバムホンダのレーシング・コンサルタントを務める。 この期間、ホンダに多くのエンジンについてのアイデアを提供し、その見返りとしてホンダから多くの技術面・資金面での協力を得た。

1983年当時のCART(後のチャンプカー)用に2.65L、バンク角90度の V8 ターボエンジンを、ホンダと共同開発する。このエンジンは、当時のホンダF2用V6エンジン「RA260E」に2気筒足して2.65Lにしたもので、1985年にホンダが開発から撤退したのち、全ての権利を譲渡され「ジャッド・AV」と名づけられ、1986年に「ブラバム・ホンダ」のバッジネームでCARTに参戦した。(ホンダ・ターボチャージャー・インディV8エンジンも参照)

F3000

1985年には、ホンダのインディプロジェクトと入れ替わる形で、「ジャッド・AV」のストロークを伸ばしたF3000用V8エンジン「ジャッド・BV」をホンダと共同開発する。このエンジンは、ジョン・ジャッド自身「ホンダのエンジン」と公言しており、「ホンダ・RA386E」として1986年の国際F3000選手権ラルト・チームにワークス供給される形でデビューした。1987年には、「ホンダ・RA387E」として国際F3000選手権に加えて全日本F3000選手権(この年に全日本F2選手権から移行)にもホンダからワークス供給された。

1987年9月4日、ホンダは「RA387E」が「完成の域に達した」として、1988年より無限とジャッドからカスタマー供給すると発表した[3]

1988年無限は「ホンダ・RA387E」を改良した「無限・MF308」の全日本F3000選手権への供給を開始した。また1989年 - 1992年には国際F3000選手権へも供給されている。ジョン・ジャッドは無限・MF308を「無限独自のバージョン」と述べ[4]、「ホンダ・RA387E」とは仕様が異なるとしている。

一方でジャッド自体も「ホンダ・RA387E」を再び「ジャッド・BV」として1987年 - 1989年1991年国際F3000選手権へ供給している。

またBVを改良した「ジャッド・KV」を1992年 - 1993年全日本F3000選手権国際F3000選手権に供給。 さらに「ジャッド・KV2」を1994年 - 1995年全日本F3000選手権1996年 - 1997年フォーミュラ・ニッポンに供給した。 国際F3000選手権では1994年からジャッドがKVをキット状態で提供してザイテックが組立・供給を行う「ザイテック・ジャッド・KV」体制となる。 このエンジンは1996年 - 2004年国際F3000選手権ワンメイクエンジンとして使用された。 また1999年 - 2008年イタリアF3000およびユーロF3000でもワンメイクエンジンとして使用された。 さらに2005年の3000プロシリーズ2006年のF3000インターナショナルマスターズでも使用された。 「ジャッド・KV」は生産を終了しているものの、ヨーロッパ地域のF3000で1996年 - 2008年の13年もの期間ワンメイクエンジンとして使用されたため、市場に相当な量が流通している。ワンメイク供給時はチューンが行われないようにエンジン本体およびザイテックECUが封印(シール)されていたが、ワンメイク終了後はジャッドでレブリミッターの解除と、ECUを交換するサービスを行っている。

F1
ジャッド
(エンジンサプライヤーとしての記録)
参戦年度 1988 - 1992
F1デビュー戦 1988年ブラジルGP
最後のレース 1992年ハンガリーGP
出走回数 68
搭載チーム ウィリアムズマーチ / レイトンハウスリジェロータスブラバムユーロブルンライフダラーラスクーデリア・イタリア)、アンドレア・モーダ
表彰台(3位以内)回数 8
通算獲得ポイント 86
ファステストラップ 3
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1987年マーチから要請を受けて[4]ジャッド・AVをベースにF1用V型8気筒3.5Lエンジン「ジャッド・CV」を開発し[5]1988年から供給を開始した。初期のCVエンジンは、ホンダからシリンダーブロックの供給を受けていた[5]1988年は、ウィリアムズリジェマーチの3チームにカスタマー供給した。

1989年には、マーチのエイドリアン・ニューウェイから「エンジン・カウルを狭くしたい」という要望を受け、Vバンク角を76度に狭めた「ジャッド・EV」を開発し、マーチ(レイトンハウス)に独占供給(同年のみ)。他チーム(ロータスブラバムユーロブルン)には引き続きCVをカスタマー供給した。1990年はレイトンハウスとブラバムにEV、ユーロブルンにCVを供給した。また、自社開発したW12エンジンの使用を諦めたライフがレイトンハウスで余剰となっていたCVを入手したが、2戦使用したのみでF1から撤退した。

1991年には、ジャッド初のV10エンジン「ジャッド・GV」を、ホンダとの技術提携により開発した。この「ジャッド・GV」は、ホンダのF1用V10エンジン「RA101E」の技術をベースにしている[6]。 ジャッドはGVを1991年スクーデリア・イタリアに供給し、EVをロータスに供給した。 翌1992年にはGVをブラバムアンドレア・モーダにカスタマー供給した。

ヤマハとの提携

1993年にはヤマハ発動機とF1エンジンについて提携し、ジャッド・GVをベースとした「ジャッド・GV/ヤマハ・OX10」を共同開発。ティレルに1993 - 1994年に供給した。

1995年F1の規定変更に伴い、排気量を3.5Lから3Lに縮小した「ジャッド・HV/ヤマハ・OX10C」をヤマハと共同開発してティレルに供給。GV/OX10のストロークを短縮したもので、シリンダーブロックはGV用を追加工したものだった。

1996年、「ジャッド・JV/ヤマハ・OX11」をヤマハと共同開発。シリンダーブロックを含めて設計を見直し、軽量・コンパクトなエンジンとなった。1996年はティレルに、1997年アロウズに供給した。しかし1998年は供給先が見つからずに休止。1999年も供給先が見つからず、F1からの撤退が決定。ジャッドとヤマハの提携も終了した。

スポーツカー

ル・マン24時間レース等のスポーツカーレースで、主にプライベーターの手でジャッド製エンジンが使用されている。

カテゴリー1

1991年ブルン・モータースポーツブルン・C91に「ジャッド・EV」を搭載してスポーツカー世界選手権のカテゴリー1に、後半第5戦 - 第8戦のみ参戦している。

1992年、ジャッドは「ジャッド・GV10」の供給を開始した。F1用の「ジャッド・GV」と同じエンジンであるが、スポーツカー用のチューンがなされていた。 同1992年、ユーロレーシングがローラ・T92/10にジャッド・GV10を搭載してル・マン24時間レースを含むスポーツカー世界選手権のカテゴリー1に参戦している。

1992年マツダスピードがジャッド・GV10をベースとした「マツダ・MV10」を開発し、マツダ・MX-R01に搭載。 同年のル・マン24時間レースを含むスポーツカー世界選手権のカテゴリー1と、全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権に参戦した。

スポーツ・レーシング・プロトタイプ(SRP)

1998年、マクニール・エンジニアリングがローラ・T92/10を改造したローラ・981にジャッド・GV10を搭載し、同年のインターナショナル・スポーツ・レーシング・シリーズのSR1クラスに参戦した。 同1998年、ジャッドはジャッド・GV10の排気量を4Lに拡大した「ジャッド・GV4」を開発した。このエンジンはマクニール・エンジニアリングのローラ・981に試験的に搭載された。

1999年からジャッド・GV4が本格的に供給される。 スポーツレーシングワールドカップのSR1クラスで、DAMSとターゲット24の2チームが使用し、DAMSが4勝をあげている。

2000年スポーツレーシングワールドカップのSRクラスで、R&M、アスカリ、ドラン・リスタの3チームがジャッド・GV4を使用し、R&Mが1勝している。グランドアメリカン・ロードレース選手権のSRクラスでも、ヨハンソン・マシューズ、ロビンソン、ドラン・リスタ、インタースポーツの4チームがジャッド・GV4を使用し、ロビンソンが2勝、ドラン・リスタが2勝している。

2001年FIAスポーツカー選手権のSR1クラスで、GLVブラムス、デン・ビア・エヴィス・チーム郷、R&M、レッドマン・ブライト、フォー・ホラント、アスカリの6チームがジャッド・GV4を使用し、デン・ビア・エヴィス・チーム郷が2勝してシリーズ2位、フォー・ホラントが1勝してシリーズ3位に入り、他にもGLVブラムスが1勝、アスカリが1勝している。 グランドアメリカン・ロードレース選手権のSRPクラスでは、インタースポーツ、ロビンソン、ドラン・リスタの3チームがジャッド・GV4を使用し、インタースポーツが2勝、ドラン・リスタが2勝している。

2002年、2003年のFIA スポーツカー選手権を連覇したレーシング・フォー・ホラント童夢S101・ジャッドGV4

2002年FIAスポーツカー選手権のSR1クラスで、 R&M、ボブ・ベリッジ、フォー・ホラント、クラージュ・コンペティションオレカデュランゴの6チームがジャッド・GV4を使用し、フォー・ホラントが3勝してシリーズ総合優勝、オレカも1勝している。 ロレックス・スポーツカー・シリーズのSRPクラスでは、ドラン・リスタ、インタースポーツ、アスカリ、クロフォード、ロビンソン、ダイソンの6チームがジャッド・GV4を使用し、ドラン・リスタがデイトナ24時間レースの優勝を含む4勝をあげてシリーズ2位に入っている。6勝をあげてシリーズ総合優勝したダイソンも、5勝はフォードエンジンだったが、1勝はジャッド・GV4を使用したものだった。この年をもってロレックス・スポーツカー・シリーズはSRPクラスを廃止し、代わりにデイトナ・プロトタイプ(DP)クラスを採用している。

2003年FIAスポーツカー選手権のSR1クラスで、フォー・ホラント、GLV、トーラス、デュランゴ、アスカリ、R&M、スピードスポーツの7チームがジャッド・GV4を使用し、フォー・ホラントが3勝して2年連続でシリーズ総合優勝している。この年をもってFIAスポーツカー選手権は終了し、実質、翌2004年からル・マン耐久シリーズに置き換えられた。

ル・マン・プロトタイプ(LMP)

1999年アメリカン・ル・マン・シリーズのLMPクラスで、ラファネリSRL、DAMS、シンチュラの3チームがジャッド・GV4を使用し、ラファネリSRLが1勝をあげている。 ル・マン24時間レースのLMPクラスでも、DAMSがジャッド・GV4を使用している。

2000年アメリカン・ル・マン・シリーズのLMPクラスで、ラファネリSRL、 ヨハンソン・マシューズ、インタースポーツ、ポール、ドラン・リスタ、SMGコンペティションの6チームがジャッド・GV4を使用している。 ル・マン24時間レースのLMPクラスでも、ラファネリSRL、 ヨハンソン・マシューズ、SMGコンペティションの3チームがジャッド・GV4を使用している。

2001年、LMP675クラス用に、ジャッド・KVの排気量を3.4Lに拡大した「ジャッド・KV675」の供給を開始。 アメリカン・ル・マン・シリーズのLMP900クラスで、インタースポーツがジャッド・GV4を使用している。また、LMP675クラスで、ディック・バーバーがジャッド・KV675を使用し、7勝してクラス優勝している。 ヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP900クラスでは、アスカリがジャッド・GV4を使用している。またLMP675クラスでは、ディック・バーバーがアメリカン・ル・マン・シリーズとの共同開催になった3レースでジャッド・KV675を使用し、クラス1位タイになっている。 ル・マン24時間レースのLMP900クラスでは、フォー・ホラント、アスカリ、デン・ビア・エヴィス・チーム郷、SMGの4チームがジャッド・GV4を使用している。またLMP675クラスでは、ディック・バーバーがジャッド・KV675を使用している。

2002年アメリカン・ル・マン・シリーズのLMP900クラスで、インタースポーツ、チェンバレン、アスカリの3チームがジャッド・GV4を使用している。 ル・マン24時間レースのLMP900クラスでは、プレイステーション・チーム・オレカフォー・ホラントクラージュ・コンペティションDAMS近藤レーシング、アスカリの6チームがジャッド・GV4を使用している。(ジャッド・KV675は使用されていない。)

2003年、LMP900クラス用にジャッド・GV4を5Lに拡大した「ジャッド・GV5」の供給を開始。 アメリカン・ル・マン・シリーズのLMP900クラスで、ドラン・リスタがジャッド・GV5を、インタースポーツとトーラススポーツの2チームがジャッド・GV4を使用している。またLMP675クラスでは、インタースポーツがジャッド・KV675を使用して1勝をあげている。 ル・マン24時間レースのLMP900クラスでは、フォー・ホラントクラージュ・コンペティションデュランゴの3チームがジャッド・GV4を使用している。

2004年、LMP2クラス用にジャッド・KV675の改良版である「ジャッド・XV675」の供給を開始。 アメリカン・ル・マン・シリーズのLMP1クラスでロールセンターがジャッド・GV4を、インタースポーツがジャッド・KV675を使用している。また、LMP2クラスでもインタースポーツがジャッド・KV675を使用し、6勝をあげている。 ヨーロッパのル・マン耐久シリーズでは、LMP1クラスでペスカロロ・スポールとナサマックスの2チームがジャッド・GV5を、トーラス・スポーツ、ロールセンター、スピネーカー・クランデスの3チームがジャッド・GV4を使用している。 LMP2クラスでは、ルッキーニ・エンジニアリングがジャッド・XV675を使用し、インタースポーツとK2レース・エンジニアリングの2チームがジャッド・KV675を使用している。 ル・マン24時間レースのLMP1クラスでは、ペスカロロ・スポールとナサマックスの2チームがジャッド・GV5を、フォー・ホラント、トーラス・スポーツ、ロールセンターの3チームがジャッド・GV4を使用し、インタースポーツがジャッド・KV675を使用している。LMP2クラスでも、インタースポーツがジャッド・KV675を使用し、クラス優勝している。


2005年のル・マン耐久シリーズ2006年のル・マン・シリーズを連覇したペスカロロ・スポールのペスカロロC60・ジャッドGV5

2005年アメリカン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスで、クルーズ・モータースポーツがジャッド・XV675を、インタースポーツがジャッド・KV675を使用している。 ヨーロッパのル・マン耐久シリーズでは、LMP1クラスでペスカロロ・スポールクリエーション・オートスポーティフの2チームがジャッド・GV5を、ロールセンター、クラージュ・コンペティションフォー・ホラントの3チームがジャッド・GV4を使用し、ペスカロロ・スポールが2勝してシリーズ総合優勝している。 LMP2クラスでは、RML、ホラグ・リスタ、クルーズ・モータースポーツ、Gフォースの4チームがジャッド・XV675を使用し、ホラグ・リスタが1勝している。 ル・マン24時間レースのLMP1クラスでは、ペスカロロ・スポールがジャッド・GV5を、フォー・ホラントクラージュ・コンペティションクリエーション・オートスポーティフ、ロールセンターの4チームがジャッド・GV4を使用し、ペスカロロ・スポールが2位に入っている。LMP2クラスでも、RML、クルーズ・モータースポーツ、Gフォース/ボッケンライダーズの3チームがジャッド・XV675を使用し、RMLがクラス優勝している。

2006年、LMP1クラス用にジャッド・GV5を軽量化した「ジャッド・GV5 S2」の供給を開始。 アメリカン・ル・マン・シリーズのLMP1クラスでクリエーション・オートスポーティフがジャッド・GV5を、LMP2クラスでホラグ・リスタがジャッド・XV675を使用している。 ヨーロッパのル・マン・シリーズでは、LMP1クラスでペスカロロ・スポールクリエーション・オートスポーティフ、スイス・スピリット、フォー・ホラント、プロトラン・コンペティションの5チームがジャッド・GV5を使用し、ペスカロロ・スポールが5戦全勝してシリーズ総合優勝している。 LMP2クラスでは、ピア・コンペティション、クルーズ・モータースポーツ、Gフォース、ロールセンターの4チームがジャッド・XV675を使用している。 ル・マン24時間レースのLMP1クラスでは、ペスカロロ・スポールがジャッド・GV5 S2を使用し2位に入っている。ほかに、クリエーション・オートスポーティフ、スイス・スピリットがジャッド・GV5 S2を、フォー・ホラントがジャッド・GV5を使用し、LMP2クラスではロールセンター、ピア・コンペティション、Gフォースの3チームがジャッド・XV675を使用している。

2007年、LMP1クラス用に、ジャッド・GV5 S2を5.5Lに拡大した「ジャッド・GV5.5 S2」の供給を開始。 アメリカン・ル・マン・シリーズのLMP1クラスでクリエーション・オートスポーティフがジャッド・GV5.5 S2を、インタースポーツがジャッド・GV5 S2を、オートコン・モータースポーツがジャッド・GV5を使用している。 LMP2クラスでホラグがジャッド・XV675を使用している。 ヨーロッパのル・マン・シリーズでは、LMP1クラスでペスカロロ・スポール、ロールセンター、チャロウズクリエーション・オートスポーティフフォー・ホラントの5チームがジャッド・GV5.5 S2を使用している。LMP2クラスでホラグ、エンバシー、クルーズ・モータースポーツ、ピア・コンペティションの4チームがジャッド・XV675を使用し、ホラグが1勝している。 ル・マン24時間レースのLMP1クラスでは、ペスカロロ・スポール、ロールセンター、 シャルーズフォー・ホラントクリエーション・オートスポーティフの5チームがジャッド・GV5.5 S2を使用している。LMP2クラスではピア・コンペティション、クルーズ・モータースポーツの2チームがジャッド・XV675を使用している。

2008年、LMP2クラスに合わせて、ジャッド・GVをバンク角90度のV型8気筒にした3.4Lの「ジャッド・DB」の供給を開始。パーツの多くを「ジャッド・GV5/5.5 S2」と共通化していた。

また2008年よりAIM(エイム)と提携し、ジャッド・GV5.5 S2に「AIM YS5.5」のバッジネームを付けての供給も行っている。AIM会長桜井淑敏は、ホンダF1チーム総監督時代にジャッドと深い関わりがあった。

2008年のアメリカン・ル・マン・シリーズのLMP1クラスでは、インタースポーツとクリエーション・オートスポーティフの2チームがジャッド・GV5.5 S2を、オートコン・モータースポーツがジャッド・GV5を使用している。 ヨーロッパのル・マン・シリーズでは、LMP1クラスでペスカロロ・スポール、オレカ・マットムート、ロールセンター、エプシロン・ユースカディ、ソルニエ、クリエーション・オートスポーティフの6チームがジャッド・GV5.5 S2を使用している。また、LMP2クラスでソルニエ、スピーディー・セバの2チームがジャッド・DBを、ボックスがジャッド・XV675を使用している。 ル・マン24時間レースのLMP1クラスでは、ペスカロロ・スポール、オレカ・マットムート、ロールセンター、クリエーション・オートスポーティフ、ソルニエ、童夢エプシロン・ユースカディシャルーズの8チームがジャッド・GV5.5 S2を、オートコン・モータースポーツがジャッド・GV5を使用している。LMP2クラスではソルニエ、スピーディー・セバの2チームがジャッド・DBを使用している。

スピーディー・セバが使用するジャッド・DBエンジン、2009年のル・マン24時間レースにて

2009年、ヨーロッパのル・マン・シリーズでは、LMP1クラスでペスカロロ・スポール、オレカ・マットムート、シグナチュール・プリュの3チームがジャッド・GV5.5 S2を使用し、ペスカロロ・スポールとオレカ・マットムートが1勝ずつをあげている。LMP2クラスでスピーディー・セバ、ボックスの2チームがジャッド・DBを使用し、1勝ずつをあげている。また、Q8オイル・アチェがジャッド・XV675を使用している。 アジアン・ル・マン・シリーズでは、LMP1クラスでソラ、オレカ・マットムート、ドレイソンの3チームがジャッド・GV5.5 S2を使用し、ソラが1勝してシリーズ総合優勝している。 ル・マン24時間レースのLMP1クラスでは、オレカ・マットムート、ペスカロロ・スポールシグナチュール・プリュクリエーション・オートスポーティフの4チームがジャッド・GV5.5 S2を使用している。LMP2クラスではスピーディー・セバ、ボックスの2チームがジャッド・DBを使用している。

2010年アメリカン・ル・マン・シリーズのLMPクラスでドレイソンがジャッド・GV5.5 S2を使用し、1勝をあげている。 ヨーロッパのル・マン・シリーズのLMP1クラスでは、レベリオン、オレカ・マットムート、ドレイソンの3チームがジャッド・GV5.5 S2を使用し、LMP2クラスでは、オーク、ボックス、KSM、パフォーマンスの4チームがジャッド・DBを使用している。 これらのチームはそのまま、ル・マン24時間レースにも出場している。 この年から始まったインターコンチネンタル・ル・マン・カップでは、LMP1クラスでドレイソンがジャッド・GV5.5 S2を使用している。LMP2クラスでは、オーク、ボックスの2チームがジャッド・DBを使用し、オークが1勝してシリーズ総合優勝している。

2011年、LMP2クラスの規定変更に合わせて、BMW・S65エンジンをベースにした、3.6リッターV型8気筒の「ジャッド・HK」の供給を開始。形式名の「HK」は2010年2月に急逝したエンジニア、ヒロ金田(金田博行)のイニシャルにちなんでいる[7]。LMP2クラス用だった「ジャッド・DB」は、規定変更によりLMP1クラス用になった。

2011年のヨーロッパのル・マン・シリーズでは、LMP1クラスでペスカロロがジャッド・GV5を使用し、2勝してシリーズ2位に入っている。LMP2クラスでは、パフォーマンス、RLR、エクストリーム・リミットAMパリス、ぺコムの4チームがジャッド・HKを使用している。 インターコンチネンタル・ル・マン・カップでは、LMP1クラスでオークがジャッド・DBを使用し、LMP2クラスでもオークがジャッド・HKを使用している。 ル・マン24時間レースのLMP1クラスでは、ペスカロロがジャッド・GV5 S2を使用し、オークがジャッド・DBを使用している。 LMP2クラスでは、オーク、パフォーマンス、エクストリーム・リミットAMパリス、ぺコムの4チームがジャッド・HKを使用している。

2012年アメリカン・ル・マン・シリーズのP2クラスで、デンプシーがジャッド・HKを使用している。 ヨーロピアン・ル・マン・シリーズではLMP2クラスで、パフォーマンス、ステータス、マーフィー・プロトタイプス、オーク、エクストリーム・リミット ARICの5チームがジャッド・HKを使用している。 FIA 世界耐久選手権では、LMP1クラスでオークがジャッド・DBを、ペスカロロがジャッド・GV5 S2とジャッド・DBを、LMP2クラスでオークとロータスがジャッド・HKを使用している。 ル・マン24時間レースのLMP1クラスでは、ペスカロロ、オークの2チームがジャッド・DBを、LMP2クラスでは、パフォーマンス、エクストリーム・リミット ARIC、ステータス、オークの4チームがジャッド・HKを使用している。

2013年ヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスで、HVMステータス、パフォーマンス、 DKRエンジニアリングモランの4チームがジャッド・HKを使用している。 アジアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスでは、オークがジャッド・HKを使用し、2勝してシリーズ総合優勝している。 FIA 世界耐久選手権のLMP2クラスでは、ロータスがジャッド・HKを使用している。 ル・マン24時間レースのLMP2クラスでは、モラン、パフォーマンス、DKRエンジニアリング、ロータス、HVMステータスの5チームがジャッド・HKを使用している。

2013年7月、ジャッドは2014年シーズンに向けてLMP1クラス用にDBの4.4L版「ジャッド・DB4.4」を発表した [8] [9]

2014年ヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスで、パフォーマンス、 ニューブラッド・バイ・モランラルブル・コンペティションの3チームがジャッド・HKを使用している。これらのチームはそのまま、ル・マン24時間レースにも出場している。 アジアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスでは、オークがジャッド・HKを使用し、4戦全勝してシリーズ総合優勝している。

2015年ユナイテッド・スポーツカー選手権ヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスでクローンが、FIA 世界耐久選手権のLMP2クラスでサードモランが、ジャッド・HKを使用している。 ル・マン24時間レースのLMP2クラスでは、クローンサードモランの2チームがジャッド・HKを使用している。

2015-16年、アジアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスでパフォーマンスがジャッド・HKを使用し、2勝してシリーズ総合優勝している。

2016年ヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスで、SO24!バイ・ロンバール、IDECスポール、パフォーマンス、チーム・WRTの4チームがジャッド・HKを使用している。 ル・マン24時間レースのLMP2クラスでは、SO24!バイ・ロンバール、パフォーマンスの2チームがジャッド・HKを使用している。

2016-17年、アジアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスで、パフォーマンスとアルガルヴェ・プロの2チームがジャッド・HKが使用し、パフォーマンスが1勝している。

2017年、LMP2クラスの指定エンジンリストから「ジャッド・HK」が外された。ただしアジアン・ル・マン・シリーズでは2018-19年シーズンまで「ジャッド・HK」の継続使用が認められていた。

2018-19年、アジアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスで、アルガルヴェ・プロとパニス・バルテズ・コンペティションの2チームがジャッド・HKを使用している。アルガルヴェ・プロが2勝して、シリーズ2位に入った。

その他カテゴリー

2012年からグループ・ロータスとの協業の形でインディカー・シリーズにエンジン供給を開始したが、パフォーマンス不足などの理由で1年限りで供給を終了し撤退した[10]

BOSS GP

BOSS GP」は、1995年に開始された、F1やインディカー、GP2などの大排気量フォーミュラカーのヒストリックカーレースである。シリーズ開始当初よりジャッド・GVやジャッド・GV4が、F1マシンコレクターに好んで使用されている。 2010年のBOSS GPシリーズでは、7レース14ラウンドの優勝者がすべてジャッド・GV4ユーザーであった。 ジャッドはBOSS GPが有望な市場だと考え、2013年からF1マシン用に「ジャッド・GV4.2」を、2016年からGP2マシン用に「ジャッド・DB4」を供給している。

ハイパーカー等

童夢ワコールが共同開発したスポーツカーであるジオット・キャスピタの2号車(1992年完成)に「ジャッド・GV」が搭載されている。

2023年に発表されたマクラーレン・ソーラスGTには「ジャッド・GV5.2」が搭載されている[11]

2026年3月、JASモータースポーツが販売するホンダ・NSXベースのスーパーカー「TENSEI」のエンジンを、ジャッドがチューンすることが発表された[12]。エンジンは自然吸気V型6気筒で、排気量を3.5リッターに拡大している。

脚注

  1. ^ https://www.motorsport.com/f1/news/how-to-be-an-ace-engineer-engine-designer-john-judd/10554927/ motorsport.com「How to be an ace engineer: Engine designer John Judd」
  2. ^ https://www.jsae.or.jp/files_publish/page/341/motorsports_archives08.pdf 公益社団法人 自動車技術会 モータースポーツアーカイブ第8号 市田勝已 「第2期ホンダF1の 栄光を支えた最強エンジン誕生の舞台裏」
  3. ^ https://global.honda/content/dam/site/global-jp/news-new/cq_img/1987/09/c870904.pdf 昭和62年 9月 4日 本田技研工業株式会社 "'88年度ホンダF-1、F3000レース体制について'’
  4. ^ a b 三栄ムック「GP Car Story Vol.06 March 881、「ジョン・ジャッドの記憶と半生」P38–41」
  5. ^ a b 三栄ムック「GP CAR STORY Vol.52 レイトンハウスCG901」、P66-71「JUDD 優勝まであと数マイル──小さなエンジンビルダーの孤愁 ジョン・ジャッド/スタン・ホール」
  6. ^ The Judd GV V10 engine, which was based on RA101E technology, was also used in F1 and sports car racing. - HONDA The Power of Dreams, RA101E-SN
  7. ^ ジャッド、2011年lmp2規定対応の新エンジン『hk』を発表
  8. ^ WEC – Judd prepares new V8 for 2014
  9. ^ ザイテックとジャッド、14年のlmp1エンジンを開発
  10. ^ ロータス、インディカーのエンジン供給撤退を発表 - オートスポーツ・2012年12月8日
  11. ^ https://www.raceenginetechnology.com/Suppliers/edl-judd-gv-52 raceenginetechnology.com「EDL Judd GV 5.2」
  12. ^ https://jasmotorsport.com/news/judd-power-to-develop-engines-for-jas-tensei-supercar-designed-by-pininfarina

参考文献

関連項目

外部リンク

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