日野自動車株式会社 (ひのじどうしゃ、英 : HINO MOTORS, LTD. [ 2] )は、東京都 日野市 に本社を置く、主にトラック ・バス といった商用車 を製造 するメーカーである。通称 「日野 」、略称 「日野自」、ローマ字表記は「HINO 」。トヨタ自動車 の連結子会社 でトヨタグループ16社 のうちの一つ。日本のトラック・バス製造業界の大手。日経平均株価 及びJPX日経インデックス400 の構成銘柄の一つ。
2024年 (令和 6年)末に予定されている三菱ふそうトラック・バス との経営統合 をもって、トヨタ自動車の子会社ではなくなる[ 3] 。
概要
日野・プロフィア ダンプトラック
左はブルーリボンシティ、右は2代目ポンチョ
主にトラック やバス などの商用車 の生産を手がけ、トヨタブランドのライトバン [ 注釈 1] ダイハツ工業 に集約)や小型乗用車 [ 4] 、小型・普通ピックアップトラック 、スポーツ・ユーティリティ・ビークル (SUV)などの受託生産も行っている。親会社のトヨタが陸上自衛隊 へ納入する73式中型トラック やトヨタ向け普通トラック用ディーゼルエンジン の生産、あるいは軍用ハイブリッドシステム も共同開発している。
2004年 (平成 16年)3月 期に、連結決算で売上高が1兆円を超えた。2019年 (平成31/令和元年)も1兆9,813億円で過去最高益を更新している。日本国内の大型・中型トラックで2021年(令和3年)現在、48年連続で販売台数が1位、大型トラック顧客満足度調査で11年連続で1位、小型トラックも6年連続で1位である。
2007年 (平成19年)に海外向け販売台数が国内向けを上回り、現在は総販売台数の7割以上を海外向けが占めている。世界93カ国で販売しており、台湾 、タイ 、インドネシア 、マレーシア 、パキスタン 、ペルー などではシェア が首位である。2013年 (平成25年)に世界で初めてハイブリッドトラック・バスのグローバルでの累計販売台数が1万台を超えた。全世界の大型トラック製造メーカーの中でも毎年生産台数トップ10にランクしている。
1966年 (昭和 41年)にトヨタ自動車 の傘下に入り、2001年 (平成13年)にトヨタが株式の過半数を取得して子会社 化した。合理化のためにバス部門はいすゞ自動車 と経営統合して2004年(平成16年)10月に日野自動車・いすゞ自動車共同出資の新会社(ジェイ・バス )に移行し、日野は観光バス 、いすゞは路線バス を開発して相互供給 する形となり、いすゞと共通の車両 がジェイ・バスから日野へ供給されている。
いすゞは2006年(平成18年)から2018年(平成30年)までトヨタ自動車との資本提携 関係にあったため、日野との関係も深い。ジェイ・バスの立ち上げに伴い、西日本車体工業(西工) へのシャシ 供給を取りやめている。2006年(平成18年)から一部の路線車に限り、西工へのシャシ供給が再開したが、それも2010年 (平成22年)の西工の解散 と共に終了した。また、2018年(平成30年)4月にはバス・トラック分野でドイツ のフォルクスワーゲン と包括提携することが発表されている[ 5] 。
2022年 (令和4年)3月に発覚した日本国内向けエンジン不正問題 により、同年3月期は約847億円の赤字となった他[ 6] 、同年3月以降、日本国内向けの製品は出荷停止となった製品が相次いでおり、2024年(令和6年)1月現在で日本国内で発売されている車種は3車種のみとなっている(後述)。
東京都八王子市 の日野自動車21世紀センター内にトラック主体の企業博物館 である日野オートプラザ が設けられている。
沿革
東京瓦斯電気工業 株式会社(瓦斯電:がすでん)が今日の日野自動車の母体とされている。
東京瓦斯電気工業はその名の通り、明治 時代末期から大正 時代にかけて、普及期にあったガス ・電気器具を生産した。第一次世界大戦 時には海外から薬莢 の大量受注などにより業績を伸ばし、航空機 用国産エンジン「神風 」なども生産している。「TGE」(T okyo G as E lectric Engineering Co. の頭字語 )のブランドで、日本でも初期の自動車量産 に取り組んだ。
1930年代 、大型車両生産を強化する国策 により、東京瓦斯電気工業株式会社の自動車部と自動車工業株式会社、および共同国産自動車株式会社とが合併し、ヂーゼル自動車工業 (現・いすゞ自動車 、設立当初は東京自動車工業株式会社)を設立した。その後、戦時体制 下の国策により、総合車両メーカーのヂーゼル自動車工業から特殊車両 製造部門の日野製造所 が分離独立されて、日野自動車の元となる日野重工業 が設立され、九七式中戦車 などの軍需 車両の製造を行わせた。
企業系譜としてはいすゞ自動車の分派ではあるが、日野製造所が星子勇 ら瓦斯電系出身の技術者を主軸とした製造拠点であったことから、日野自動車では自社のルーツを瓦斯電に求めている。そのほか、瓦斯電を母体とした会社にはトキコ 、小松ゼノア などがある。
終戦 後の1946年 (昭和21年)には民需 転換により日野産業 に改称。ディーゼルエンジン技術を生かして当時としては異例の超大型トレーラー トラック・バス を開発、次いで1950年 (昭和25年)以降は通常シャシ(単車 )の大型ディーゼルトラック・バスの生産も開始して、母体企業のいすゞと競合する大型車両業界の有力メーカーとなった。
1953年 (昭和28年)には、フランス のルノー の技術供与を受け、小型乗用車ルノー・4CV のノックダウン生産 を行い、後に完全国産化を果たした。その後自社開発のリアエンジン (RR 駆動)小型乗用車 「コンテッサ 」、ピックアップトラック 「ブリスカ 」、前輪駆動 で4輪独立懸架 のワンボックスカー 「コンマース 」など、先進的な自動車を開発・生産していたが、1966年 (昭和41年)のトヨタ自動車 との提携以後は、再びトラック・バスの開発・生産に特化して現在に至る。
年表
TGE-A
日野ルノー4CV
歴代社長
代
氏名
就任日
退任日
備考
日野重工業
1
松井命
1942年5月1日
1945年11月
日野産業
2
大久保正二
1946年
1948年
日野ヂーゼル工業
3
大久保正二
1948年
1959年
日野自動車工業
4
大久保正二
1959年
1961年
5
松方正信
1961年5月4日
6
荒川政司
1974年5月30日
7
深澤俊勇
1983年6月
8
二見富雄
1987年6月
1997年
9
湯浅浩
1997年6月
1999年
社名改称
日野自動車
9
湯浅浩
1999年
2001年
トヨタの子会社化に伴い退任
10
蛇川忠暉
2001年
2004年
トヨタ出身
11
近藤詔治
2004年6月
2008年6月
トヨタ出身
12
白井芳夫
2008年6月
2013年6月
トヨタ出身
13
市橋保彦
2013年6月
2017年
トヨタ出身
14
下義生
2017年
2021年6月
プロパーだが、2016年度にトヨタで常務役員
15
小木曽聡
2021年6月
現職
トヨタ出身
生産拠点
海外拠点
海外拠点26カ所(北米3、中南米6、ヨーロッパ2、中東2、オセアニア1、アジア12)
古河工場
古河工場(2018年12月撮影)
2010年12月22日、茨城県開発公社より茨城県古河市名崎4112番1外の古河名崎工業団地(旧NTT名崎無線送信所 跡地、古河市立名崎小学校 南側)を約59億円で取得した(2009年1月に予約していた)。2012年から新工場を建設している。2011年の移転発表当時には、海外輸出のKD工場を2012年まで移管するとした[ 25] 。最終的には2025年までに日野工場の全ての機能を古河新工場に移管する予定[ 21] 。
車種一覧
現行の車種・製品
トラック
バス
バスについては、トヨタ自動車 ・いすゞ自動車 からのOEM 車種もあるが、ジェイ・バス から日野自動車・いすゞ自動車の両社に同一製品が供給される統合車種に移行が進んでいる。
日野自動車で開発
トヨタ自動車から供給されている車種
いすゞ自動車から供給されている車種
その他
産業用ディーゼルエンジン
クレーン 、杭打ち機 、フォークリフト 、ロードローラー 、プレジャーボート 用小型船舶 エンジン、コンプレッサー 、発電機 用として国内外各社にエンジンを供給している。
型式
内径×行程(mm)
排気量
出力(PS)
W04C-T
104×113
3,839
50 - 81
W04D
104×118
4,009
35 - 63
W04D-T
104×118
4,009
50 - 85
W04D-TI
104×118
4,009
69 - 118
型式
内径×行程(mm)
排気量
出力(PS)
J08C
114×118
7,961
74 - 129
J08C-T
114×118
7,961
119 - 173
J08C-TI
114×118
7,961
118 - 177
型式
内径×行程(mm)
排気量
出力(PS)
K13C-T
135×150
12,882
189 - 239
K13C-TI
135×150
12,882
231 - 278
K13D
137×150
13,267
127 - 177
K13D-T
137×150
13,267
160 - 199
世界各国向け製品
北米向けについては、北米工場におけるエンジン認証の遅れにより、2021年10月から600シリーズはカミンズ 製エンジンを搭載して販売を再開する他、小型トラックに関してもいすゞ自動車からのOEM供給が決定している[ 26] [ 27] 。
700シリーズ - 基本的にはプロフィアであるが、地域特性に合わせ、日本では見られないものもある。
600シリーズ - 北米に特化してアメリカで生産されているボンネットトラック。
500シリーズ - 基本的にはレンジャーであるが、地域特性に合わせ、日本では見られないものもある。
いすゞ自動車から供給されている車種
海外バスシャーシ(台灣)
出荷停止中の車種・製品
2022年3月に発覚した日野自動車エンジン不正問題 により一時、日野自動車開発の車両が全て生産停止になったが、2022年9月には日野セレガ・いすゞガーラを除き生産再開。(プロフィア・セレガ・ガーラもA09C搭載車のみ2023年7月に再開済み)[ 28]
トラック
大型 ・プロフィア (海外名:700シリーズ) (E13Cエンジン搭載車のみ生産停止中)
バス
豊田自動織機による認証不正問題
2024年1月29日、豊田自動織機 のエンジンの排ガス認証試験の不正発覚により、デュトロ(HINO 200、HINO 300 Series、トヨタ・ダイナ)向けのエンジンである1GD型の出荷停止により、同羽村工場の稼働が停止した。また、これ以外にも「N04C /HC-SCR 」を搭載する車両の製造も停止した[ 29] 。
過去の生産車種・製品
トラック
トレーラートラックT10型・T20型
大型トラックTH 型(4X2)
大型トラックTE 型(4X2)
大型トラックWD 型(前1軸・後1軸 4X4)
大型トラックZC 型(前1軸・後2軸 6X6)
大型トラックTC 型(前2軸・後1軸 6X2)
大型トラックZM 型(前1軸・後2軸 6X4)
大型トラックKF 型(前1軸・後2軸 6X2)
大型トラックKS 型(前2軸・後2軸 8X4)
大型トラックKB 型(4X2)
大型トラクタHE 型(4X2)
大型トラクタHH 型(前1軸・後2軸 6X4)
構内専用ダンプWP 型(前1軸・後2軸 6X4)
重ダンプZG 型(前1軸・後1軸 4X2)
レンジャー2
スーパードルフィン
スーパードルフィン プロフィア
輸出仕様車では1995年まで「エコノディーゼル(ECONO DIESEL)」シリーズとして販売していた。
バス
廃止された型式および車名を示す。
乗用車
商用車
オート三輪
オート三輪 は三井精機工業 製で1960年代初頭まで日野で販売された。
産業用ディーゼルエンジン
P系 - P09-TD・P09C-TD
EP系 - EP100-T
その他
販売会社
北海道日野自動車(札幌・札幌北・旭川・室蘭・苫小牧・千歳・空知・小樽・岩見沢)
函館日野自動車(函館)- 函館トヨペット グループ
東北海道日野自動車(釧路・帯広・北見・網走・中標津・紋別)
青森日野自動車(青森・八戸・弘前・十和田・むつ)
岩手日野自動車(盛岡・花北・水沢・一関・宮古・大船渡)
宮城日野自動車(仙台・石巻・古川・大河原)
西東北日野自動車(秋田・山形・庄内・横手・大館・能代・米沢・新庄)
福島日野自動車(福島・いわき・郡山・会津・相双・白河)
茨城日野自動車(土浦・つくば・茨城・ひたちなか・守谷・古河・岩瀬・鹿島)- 茨城トヨタ グループ
栃木日野自動車(宇都宮・那須・足利・小山・真岡)
群馬日野自動車(前橋・高崎・太田・上武・吉岡)
南関東日野自動車(大宮・熊谷・川越・足立・八王子・江戸川・瑞穂・六郷・板橋・新狭山・朝霞・松伏・川口・千葉・習志野・成田・柏・市原・木更津・長沼・銚子・横浜・川崎・湘南・相模原・瀬谷・厚木・港北)
山梨日野自動車(甲府・田富・笛吹)
新潟日野自動車(新潟・新発田・長岡・上越・糸魚川・六日町)- 新潟トヨタ グループ
富山日野自動車(富山・高岡・入善・砺波)
石川日野自動車(金沢・七尾・小松)
長野日野自動車(長野・松本・小諸・飯田)
福井日野自動車(福井・敦賀)
岐阜日野自動車 (岐阜・各務原・本巣・大垣・多治見・美濃加茂・高山) - セイノーホールディングス グループで、以前は株式上場(名証二部)していた。
静岡日野自動車(静岡・沼津・富士・藤枝・袋井・浜松・清水・御殿場)
愛知日野自動車(名古屋・港・半田・豊橋・岡崎・豊田・小牧・一宮)
三重日野自動車(四日市・津・伊勢・上野・尾鷲・桑名)
滋賀日野自動車(栗東・彦根・長浜)- セイノーホールディングスグループ
京都日野自動車(京都・舞鶴)
大阪日野自動車 (中央・北摂・東大阪・南大阪・住之江・臨海)
神戸日野自動車(神戸・姫路・尼崎・明石・小野・淡路・但馬)
奈良日野自動車(奈良)
和歌山日野自動車(和歌山・田辺・新宮)
島根日野自動車 (松江・米子・鳥取・出雲・石見・益田)
岡山日野自動車 (岡山・岡山西・岡山東・倉敷・津山)
広島日野自動車 (坂・西条・福山西・福山東・呉・三次・西風新都・廿日市・本郷)
山口日野自動車(山口・下関・岩国・宇部・周南・萩出)
徳島日野自動車(徳島)
香川日野自動車(高松・丸亀)
愛媛日野自動車 (松山) - 伊予鉄グループ
高知日野自動車(高知・中村)
九州日野自動車(福岡・古賀・糸島・北九州・久留米・筑豊・佐賀・長崎・佐世保・大分・中津)
熊本日野自動車(熊本・大津・八代)
南九州日野自動車(宮崎・鹿児島・鹿児島南・川内・鹿屋・都城・日向)- 鹿児島トヨタ グループ
沖縄日野自動車(豊見城・中部・北部)
子会社・関連会社
子会社
日野エンジニアリングアネックス
日野ロジスパック
日野ヒューテック
日野テクニカルサービス
日野トレーディング
日野リトラックス
日野コンピューターシステム
日野ハーモニー
日野セールスサポート
関連会社
モータースポーツ
ダカール・ラリー 用マシン(2018年)
2019年から投入されているボンネット型
ノーズにHINOのロゴが入ったチーム・ペンスキーのマシン(2008年)
1960年代の乗用車を開発していた頃は、「日野プロト」「日野GTP」などと呼ばれるクローズドタイプのプロトタイプレーシングカー を開発して日本グランプリ に参戦していた。1967年にはシェルビー・デイトナ をデザインしたピート・ブロック が日野エンジンを用いたマシンで、「ヒノ・サムライ」というチーム名に加えて三船敏郎 を監督に据えて話題となったが、車両規定違反により出走が認められなかった。
また併催のフォーミュラカー レースにも、日野のエンジンを用いるチームがいた。
1990年以降日本国内の大型車メーカーでは唯一、ダカール・ラリー に「日野・レンジャー 」で参戦している。チームオペレーションはダカール出場のギネス記録を保持する菅原義正 とその息子菅原照仁 のチームである「チームスガワラ」で、彼らは日野のワークス支援のなかった1993~1995年、1998年~2005年、2023年〜もプライベーターとして日野のトラックで参戦し続けるほど関わりが深い。1997年のダカールではトラック部門総合では史上初となる1・2・3位独占、排気量10L未満トラックとして初優勝、国産トラックとしても初優勝という歴史的な記録ずくめの勝利を収め、「リトル・モンスター」の異名を取った[ 30] 。その後設定された排気量10リッター未満クラスにおいては、2022年大会までで12連覇・31回連続完走を達成している[ 31] 。2019年には、専任のチーフエンジニアや車両開発の最先端にいる技術者を結集させた「新生チームダカール」を社内にも発足させ、さらなる活動の強化が執られている。また、2020年にはAT(オートマチックトランスミッション )、2022年にはレーシングハイブリッドシステム (蓄電池はキャパシタ )を採用するなど、新技術の開発にも活かしている。
2023年は10L未満クラスが消滅し、日野のエンジン認証不正の煽りもあったものの、チームスガワラの単独活動として参戦が継続されている。
なお1999~2002年のダカールでは、ラリーの最後尾を走り選手の安全を確保するスイパートラックとしてプロフィアが採用されていた[ 32] 。
2000年代にインディカー・シリーズ の強豪チームであったチーム・ペンスキー とスポンサー シップ契約を締結していたこともある[ 33] 。
宣伝・広告
1980年代 前半の「風のレンジャー」と称されたレンジャー のCM に桂歌丸 、佳那晃子 、ジャンボ鶴田 の3人を起用した。続く1986年 発売のレンジャー+5 のCMには「日野」つながりで日野皓正 の曲をBGM に使用した。1989年 のレンジャーフルモデルチェンジの際には、トラックのイメージ一新を狙い、ダイアン・レイン を起用した。また1990年代 前半にはスーパードルフィン のCMにケニー・G の曲にイルカのCGイラストが流れるもの、1992年 のモデルチェンジ時には役所広司 出演のCMも流れた。1990年代後半のデュトロ 発売当時はともさかりえ がCMに出演していた。2004年 以降はポパイ が同CMに起用されており、「日野ダイナミックスコープ→日野ミッドナイトグラフィティ 走れ!歌謡曲 」の影響があってか文化放送 で比較的多く(1日中)流れていた。近年はTBSラジオ やニッポン放送 でもCMを流す。かつて放送されていたABCラジオ の近鉄バファローズアワー では試合中継の際にスポンサーとなっていた。これは大阪近鉄バファローズ の親会社であった近畿日本鉄道 (近鉄バス )との関係が深いためである。
2010年代は「トントントントン日野の二トン」という軽快なキャッチフレーズと対照的な、堤真一 とリリー・フランキー の繰り広げるシュールギャグのCMが人気を集めている。
トラックだけでなく、バスのCMも流す事もあった。モデルチェンジ時に制作され、セレガ (初代)のCMはバブル期の1990年ということもあり、大々的な宣伝活動を行っていた。
テレビCMは、フジテレビ の「ご存知 女ねずみ小僧 」・「新・座頭市 」・「大空港 」・「裸の街 」・「欽ちゃんの9時テレビ 」・「江戸の用心棒 」・「超潜入!リアルスコープハイパー 」・「ボクらの時代 」・「おじゃマップ 」・「VS嵐 」・「フジテレビ水10ドラマ 」・「FNSの日 」、関西テレビ の「にじいろジーン 」、TBS の「ドラマチック22 」・「ブロードキャスター 」・「さんまのSUPERからくりTV 」、日本テレビ火曜8時枠時代劇 、24時間テレビ 「愛は地球を救う」 のスポンサーも務めていたが、「踊る!さんま御殿!! 」の番組途中で降板するも、2011年10月にテレビ東京 系列の「乃木坂って、どこ? 」(テレビ愛知 制作)、ミニ番組「ひるパパ」で久々にテレビ番組のスポンサーになった(提供コメントでは「日野・デュトロ 」と読み上げている。沖縄での日本テレビ火曜20時枠でのCMは沖縄テレビ で放送された)。また、2013年4月にTBS の「水曜プレミアシネマ 」に1992年以来のスポンサーとして提供するようになった。
JFN 系列土曜もしくは日曜5:00 - 13:00の時報CMにも起用されている。
書籍・雑誌ではバスラマ・インターナショナル に書籍広告を出している。バブル期には漫画ゴラク に広告を出していた。
1995年 1月17日 の兵庫県南部地震 (阪神・淡路大震災 )発生時は近畿地方のテレビ・ラジオのCMを自粛する処理で対応し、それ以外のエリアでは通常通りCMを流していたが、2011年 3月11日 の東北地方太平洋沖地震 (東日本大震災 )では、未曾有の災害と東京電力 ・福島第一原子力発電所 での事故 などの被害を受けて3月15日 - 4月21日 まで全てのラジオCMを自粛した。4月22日にラジオCMを再開するも当面は企業CMや緊急災害時のトラック運転に対する心構え、燃料 の節約に関するお願いなど「日野自動車が今、何かできること」を宣伝していた。7月1日より主力トラックのデュトロ の新CMを制作、放送すると同時にイメージタレントに佐々木蔵之介 、柳沢慎吾 、新山千春 を起用したテレビCMスポットとラジオCMを流している。この3人には実家が自営業であるという共通点があり、特に佐々木の実家佐々木酒造 は実際にデュトロハイブリッドのユーザーでもある。また、ブランドCMとして、ダカールラリーへの挑戦「明日を止めないために」を放送している。
2022年4月から4年間、羽村市動物公園 [ 注釈 3] のネーミングライツ を取得し、『ヒノトントンZOO』の名称で営業する[ 34] 。
キャッチフレーズ
ディーゼル車は日野 (1970年代〜1980年代)
新しい時代はいつも日野から始まる (1980年〜1986年頃)
夢はいつでも地球サイズ (1990年代前半、CI採用前まで使用)
性能は、環境のために (1994年〜2006年頃)
日野工業高等学園
日野工業高等学園は、日野自動車株式会社が職業能力開発促進法 に基づき運営する認定職業訓練 による職業能力開発校 で、東京都日野市にある。もとは1951年4月に、労働基準法 に基づき、中学校 卒業後入社した社員を対象とした3カ年教育の技能者養成所で、事業内職業訓練 施設として認定される。これを1959年6月に「日野自動車工業高等学園」と改称。1962年11月から、学校教育法 に基づき文部大臣 の指定を受けて指定技能教育施設 となり、東京都立八王子工業高等学校 との連携を開始。1964年4月には、科学技術学園高等学校 と連携を開始した。1970年代後半から1980年代にはしばらく休止していたが、1991年3月に「日野工業高等学園」として機械科と板金科の2科で再開、また、4月には専修コースを設置した。その後自動車整備科、電気制御回路組立科を追加した。2003年に専修コースの募集は休止したが、2022年現在は、機械加工科、塑性加工科、製造設備科、自動車製造科の4科で運営されている。
脚注
注釈
出典
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
日野自動車 に関連するメディアがあります。
外部リンク
^ “Traton and Hino sign procurement JV ”. Automotive Logistics (2019年11月5日). 2020年6月22日 閲覧。
^ “日野自動車とVolkswagen Truck & Bus、戦略的協力関係の構築に向け合意 ”. (プレスリリース)日野自動車 (2018年4月12日). 2020年6月24日 閲覧。
^ “いすゞ・ボルボ、日野・VW…商用車、生き残りへ合従連衡 ”. SankeiBiz (2020年2月18日). 2020年6月24日 閲覧。