11 (十一 、じゅういち、とおあまりひとつ)は自然数 、また整数 において、10 の次で12 の前の数である。桁の底が十を超えるN進法 では B と表記される。この場合、一つ前の十は A と表記される。
十一を意味する英語 の eleven やドイツ語 の Elf の語源は、「残りが一つ」である。これは、指で十まで数えた後に一つ残ることを意味する。
英語では、数詞 でeleven、序数詞 では、11th、eleventh となる。
ラテン語 では undecim(ウーンデキム)。
性質
211 − 1 = 2047 = 23 × 89
11 = 11 + 0 × i (i は虚数単位 )
a + 0 × i で表される3番目のガウス素数 である。1つ前は7、次は19。
2番目の 8n + 3 型の素数であり、この類の素数は x 2 + 2y 2 と表せるが、11 = 32 + 2 × 12 である。1つ前は3 、次は19 。
13との組 (11, 13) は、3番目の双子素数 。1つ前は(5, 7)、次は(17, 19)。
(5, 7, 11, 13) は最初の四つ子素数 。また、(11, 13, 17, 19) も四つ子素数である。次は(101 , 103 , 107 , 109 )。
11 = 23 + 3
11 = 32 + 2
2個の素数の和 で表せない4番目の数である。1つ前は3 、次は17 。(オンライン整数列大辞典 の数列 A014092 )
n = 11 のときの n ! + 1 で表せる 11! + 1 = 39916801 は素数である。n ! + 1 の形の階乗素数 を生む4番目の数である。1つ前は3 、次は27 。(オンライン整数列大辞典 の数列 A002981 )
11# + 1 = 2 × 3 × 5 × 7 × 11 + 1 = 2311 であり、n # + 1 の形で素数を生む(n # は素数階乗 で n 以下の素数の総乗 )。
十進法 における11番目の回文数 である。1つ前は9 、次は22 。また、5番目の回文素数 でもある。1つ前は7 、次は101 。
偶数 桁の回文数は11の倍数である。
十進法 の九九 で表せない(登場しない)整数のうち最小の数である。なお 11 以上の素数は九九には登場しない。
ハーシャッド数 でない最小の自然数である。次は13 。(オンライン整数列大辞典 の数列 A065877 )
各位の和が11となるハーシャッド数の最小は209 、1000までに8個、10000までに16個ある。
2番目のグッド素数 である。
13n − 1 の形式の実数部・虚数部を持たないアイゼンシュタイン素数 である。
アイゼンシュタイン素数かつガウス素数である最小の数。次は23 。
ストロボグラマティック素数 かつ二面角素数 である。
ある数が 11 で割り切れれば、それを逆から書いた数も 11 の倍数になる。そして、ある数の全ての隣り合った桁の数字の和が 9 を超えていないならば、その数に 11 を掛け、それを逆から書いた数を 11 で割ると、元の数を逆から書いた数が出力される(例えば 142312 × 11 = 1565432, 2345651 ÷ 11 = 213241)。
十進法で 11 とある数との乗法 を簡単に行う方法がある。桁数が、
1桁 - 数を複製する(すなわち 2 × 11 = 22 である)。
2桁 - 2桁を加えて、結果を真ん中に置く(例:47 × 11 = 4(4 + 7)7 = 517)。
3桁 - 掛ける数の1番右の桁が結果の1番右の桁となり、結果の2番目の桁は掛ける数の1番右と2番目の桁の和であり、結果の3番目の桁は掛ける数の2番目と3番目の数の和であり、結果の4番目の桁は掛ける数の3番目の桁である。和が10以上である場合には1繰り上がる。例えば 123 × 11 = 1(1 + 2)(2 + 3)3 = 1353, 481 × 11 = 4(4 + 8)(8 + 1)1 = 5291 である。
4桁以上 - 3桁の場合と同様。
シュテルマー数 (英語版 ) 、ヘーグナー数 であり、また、ミルズ定数 (英語版 ) によって生成されるミルズ素数である。
3変数のヘルムホルツ方程式 を変数分離 のテクニックを使用して解くことができる、11 の直角な曲線の(等角の対称の中への)座標 系が存在する。
35 個のヘキソミノ のうち 11 個が立方体を形成するため折り畳むことができる。66 個のオクチアモンド のうち 11 個を八面体を形成するため折り畳むことができる。
無作為に選ばれた分割数 が11の倍数である確率は 1 / 11 よりずっと高い。
ポリオミノ の研究の指導者、および貢献者であるデイビッド・A・クラルネル によると、長方形を奇数個の矩形でない合同なポリオミノに切り分けることが可能である。11は、最も少ないそのような数、素数である唯一のそのような数、および3の倍数ではない唯一のそのような数である。
折り紙 で面積が最大の正11角形は折れない。また、折り紙で折れない、面積が最大の正n 角形では最小の数である。
フィボナッチ数列 を構成する最初の4数の和である。(1 + 2 + 3 + 5 = 11) 1つ前は6 、次は19 。
異なる平方数 の和で表せない31個の数の中で6番目の数である。1つ前は8 、次は12 。
各位の和(数字和 )が2になる2番目の数である。1つ前は2 、次は20 。
各位の平方和 が2になる最小の数である。次は101 。(オンライン整数列大辞典 の数列 A003132 )
各位の立方和 が2になる最小の数である。次は101 。(オンライン整数列大辞典 の数列 A055012 )
各位の積が1になる2番目の数である。1つ前は1 、次は111 。(オンライン整数列大辞典 の数列 A000042 )
11 = 12 + 12 + 32
11 = 62 − 52 = (6 + 5) × (6 − 5)
11 = 72 − 52 − 32 − 22
11 = 32 + 3 − 1 = 42 − 4 − 1
11 = 1 − 2 + 4 − 8 + 16 = 20 − 21 + 22 − 23 + 24
n = 2 のときの n 4 − n 3 + n 2 − n 1 + 1 の値とみたとき1つ前は1 、次は61 。(オンライン整数列大辞典 の数列 A060884 )
11 = 1 − 2 + 22 − 23 + 24
11 = 25 + 1 / 2 + 1
2番目の完全数 28 の全ての素因数 の和が11である。1つ前は5 、次は39 。(オンライン整数列大辞典 の数列 A276663 )
11の倍数の見分け方
ある数が11で割り切れるかどうかの判定法として、小数点から奇数桁目の位の和と偶数桁目の位の和の差が 11 の倍数ならば、この数は 11 の倍数である、というのがある。
例: 11 × 8348 = 91828, (8 + 8 + 9) − (2 + 1) = 22 = 11 × 2
一般に、小数点から奇数桁目の位の和から偶数桁目の位の和を引いた数は、元の数と 11 を法としたときの剰余に等しい。
別の判定法として、連続する2つの位ずつのグループに分け(桁数が奇数ならば先頭に 0 を加える)、分割された数の和が 11 で割り切れるならば、その数は 11 で割り切れる。例えば、数 65637 について、06 + 56 + 37 = 99 = 11 × 9 なので、65637 は 11 で割り切れる。最下桁に 0 を加えてもこの判定法は成立する。例えば、数 65637 について、65 + 63 + 70 = 198 は 11 で割り切れる。一般に、全てのグループの数字の個数が偶数個であればよい(全てのグループが同じ個数の数字を持つ必要はない)。
十進法において、ある整数が11で割り切れる数かを判定する簡単なテストがある。奇数桁にある数を全て加え、それから偶数桁にある数を全て加える。これらの差が11で割り切れる場合、その整数は11で割り切れる[ 2] 。例えば、65637 を例に取ると、(6 + 6 + 7) − (5 + 3) = 11 なのでこれは 11 で割り切れる。このテクニックは個々の数字というよりも、各グループにおける数字の数が奇数であれば、縦え同じ数でなくても、数字のグループに対して適用できる。例えば、65637 を例に取ると、3桁ずつとって 65 − 637 = −572(11で割り切れる数)となる。
科学において
天文学
音楽において
スポーツにおいて
サッカー やクリケット では1度にフィールドの上に1チームあたり11人の選手がいる。学校で、フレーズ "the first football XI" および "the first cricket XI" は一般的に、現在プレーしている1番目のチームを指す。他のチームはしばしば "the second XI" などと呼称される。
また、サッカー において、ペナルティスポットがゴールラインから約11m(正確に12ヤード)の所にあるので、ドイツ語(および、場合によってはメートル法を使用する他の国)でペナルティーキック は "Elfmeter" と称される。ポジション名が取られたピラミッドフォーメーション では、左のウィングフォワードが11を着けた。現代のゲーム、特に4-4-2フォーメーション を使用する場合において、左サイドのミッドフィールダー が着ける。フォワード が着けることもある。
フィールドホッケー チームは11人である。サッカーにおいてそうであるように、11 を身に着けている選手は通常左側でプレイする。
アメリカンフットボール で同時にフィールドでプレーできるのは11人である。
ラグビーユニオン ではレフトウィングが 11 を着けている。
ラグビーリーグ は、11 は2列目 のフォワードが付ける。
クリケットでは、11番目の打者は通常テイルエンド と呼ばれ最も弱い打者である。
阪神タイガース の背番号11は村山実 投手の永久欠番 である。
日本プロ野球連続完投勝利記録は斎藤雅樹 が持つ「11」。達成した翌年の1990年からは背番号も 11 としている。
軍隊において
コンピューティングにおいて
歴史に関する 11
その他 11 に関すること
符号位置
記号
Unicode
JIS X 0213
文字参照
名称
Ⅺ
U+216A
1-13-31
Ⅺ
Ⅺ
ROMAN NUMERAL ELEVIN
ⅺ
U+217A
1-12-31
ⅺ
ⅺ
SMALL ROMAN NUMERAL ELEVIN
⑪
U+246A
1-13-11
⑪
⑪
CIRCLED DIGIT ELEVIN
⑾
U+247E
-
⑾
⑾
PARENTHESIZED DIGIT ELEVIN
⒒
U+2492
-
⒒
⒒
DIGIT ELEVIN FULL STOP
⓫
U+24EB
1-12-11
⓫
⓫
DOUBLE CIRCLED DIGIT ELEVIN
脚注
関連項目