高野 智史(たかの さとし、1993年10月27日 - )は、日本将棋連盟所属の棋士。木村一基門下。棋士番号は302。埼玉県富士見市出身[1][2]。
棋歴
5歳の頃に父親に将棋を教わったことをきっかけに、将棋を覚える[1]。
次第に熱中し、NHK杯テレビ将棋トーナメントを毎週録画するようになり、いつしかクラスメートと将棋を指しても物足りなさを感じるほどに棋力は上達し、近所の将棋教室に通うようになって、さらに上達した[2]。
2007年4月に、6級で奨励会に入会、15歳で初段、16歳で二段に昇段するまではすこぶる順調だったものの、そこで足踏みをし、3度も初段降段の危機に瀕し、結局三段昇段に3年8ヶ月を費やした。
奨励会最後の関門である三段リーグには、2013年度後期(第54回)より参加。当初2期はコンスタントに白星を重ねて勝ち越したものの、四段昇段につながる成績(2位以上)を修められなかった。参加3期目(第56回・2014年度後期)でも、他力ながら昇段の可能性を残していた状態で迎えた最終日に連勝できず、4位に留まってしまった。しかし順位2位で迎えた翌第57回では4勝3敗の前半戦から連勝を重ね、成績首位で迎えた最終局でも1勝1敗となり、逃げ切りの形で優勝を決め[3]、四段に昇段した[1][4]。
奨励会三段として出場した第5期(2015年度)加古川青流戦では、当時既にプロ四段となっていた石井健太郎に勝利した。
2017年6月20日、第30期(2017年度)竜王戦6組昇級者決定戦にて、加藤一二三に勝利した。加藤は前年の順位戦にて累積3度の降級点を取り、規定により引退が決まっていた。そのため、本棋戦が最後の参加棋戦であり、敗退すると最後の対局となることから、加藤に引導を渡す形となった[5]。
第50期(2019年度)新人王戦を決勝まで勝ち抜く。増田康宏との決勝三番勝負を2勝1敗で制し[6]、棋戦初優勝となった。新人王の記念対局(非公式戦)は、同年に46歳で初タイトルを獲得した木村一基王位との「師弟戦」となり、高野が勝利した。
2024年2月1日、第72期王座戦一次予選での伊藤匠七段との対局に勝ち、通算200勝に到達[7]。
棋風
人物
昇段履歴
- 2007年04月00日 - 6級 = 奨励会入会
- 2009年02月00日 - 初段
- 2010年01月00日 - 二段
- 2013年09月00日 - 三段(第54回奨励会三段リーグ<2013年度後期>より三段リーグ参加)
- 2015年10月01日 - 四段(第57回奨励会三段リーグ成績1位)[1][4] = プロ入り
- 2019年12月02日 - 五段(勝数規定 /公式戦100勝)[14]
- 2021年10月01日 - 六段(竜王ランキング戦連続昇級)[15]
主な成績
棋戦優勝
在籍クラス
順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始 年度
|
(出典)順位戦
|
(出典)竜王戦
|
期
|
名人
|
A級
|
B級
|
C級
|
0
|
期
|
竜王
|
1組
|
2組
|
3組
|
4組
|
5組
|
6組
|
決勝 T
|
|
1組
|
2組
|
1組
|
2組
|
2015
|
74
|
四段昇段前
|
29
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
--
|
1-2
|
2016
|
75
|
|
|
|
|
|
C248
|
7-3
|
30
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
--
|
4-2
|
2017
|
76
|
|
|
|
|
|
C213
|
5-5
|
31
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
--
|
4-2
|
2018
|
77
|
|
|
|
|
|
C222
|
6-4
|
32
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
--
|
7-2
|
2019
|
78
|
|
|
|
|
|
C217
|
6-4
|
33
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
0-1
|
6-0
|
2020
|
79
|
|
|
|
|
|
C218
|
6-4
|
34
|
|
|
|
|
|
5組
|
|
--
|
5-1
|
2021
|
80
|
|
|
|
|
|
C219
|
6-4
|
35
|
|
|
|
|
4組
|
|
|
--
|
2-2
|
2022
|
81
|
|
|
|
|
|
C218
|
4-6
|
36
|
|
|
|
|
4組
|
|
|
--
|
3-2
|
2023
|
82
|
|
|
|
|
|
C234
|
7-3
|
37
|
|
|
|
|
4組
|
|
|
1-1
|
5-0
|
2024
|
83
|
|
|
|
|
|
C212
|
|
38
|
|
|
|
3組
|
|
|
|
--
|
|
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。 順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 ) 順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。 竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。
|
年度別成績
公式棋戦成績
年度 |
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
2015
|
5 |
2 |
3 |
0.4000 |
[18]
|
2016
|
38 |
19 |
19 |
0.5000 |
[19]
|
2017
|
41 |
27 |
14 |
0.6585 |
[20]
|
2018
|
48 |
27 |
21 |
0.5625 |
[21]
|
2019
|
52 |
35 |
17 |
0.6730 |
[22]
|
2020
|
41 |
26 |
15 |
0.6341 |
[23]
|
2015-2020 (小計)
|
225 |
136 |
89 |
|
|
年度 |
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
2021
|
40 |
25 |
15 |
0.6250 |
[24]
|
2022
|
38 |
23 |
15 |
0.6052 |
[25]
|
2023
|
38 |
22 |
16 |
0.5789 |
[26]
|
2021-2023 (小計)
|
116 |
70 |
46 |
|
|
通算
|
341 |
206 |
135 |
0.6041 |
[27]
|
2023年度まで
|
非公式戦
- ABEMA師弟トーナメント(2023年・第2回 - チーム木村<木村一基・高野智史>)優勝
出演
ウェブテレビ
- 【将棋】棋士がつくる将棋めし(2018年9月1日、ニコニコ生放送)[28]
脚注
注釈
- ^ 吉本は中央大学商学部在学中の2015年度のアマチュア竜王戦で優勝し、史上最年少でアマ竜王位を獲得。第29期竜王戦にもアマチュア枠で出場し、1回戦で石井健太郎に勝利した。
出典
関連項目
外部リンク
日本将棋連盟所属棋士 ( 現役棋士 および 2024年度引退棋士) |
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タイトル 保持者 【九段 6名】 【七段 1名】 |
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九段 【26名】 | |
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八段 【33名】 | |
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七段 【44名】 | |
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六段 【27名】 | |
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五段 【20名】 | |
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四段 【15名】 | |
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2024年度 引退棋士 |
- 九段 青野照市(2024年6月13日引退)
- 八段 室岡克彦(2024年6月18日引退)
- 八段 中座真(2024年6月19日引退)
- 七段 伊奈祐介(2024年5月10日引退)
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現役棋士 全172名(2024年7月23日時点、日本将棋連盟所属) / △は2024年度の昇段 / 引退棋士の()は引退日 / 詳細は将棋棋士一覧を参照 |
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竜王 | |
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1組 (定員16名) | |
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2組 (定員16名) | |
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3組 (定員16名) | |
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4組 (定員32名) | |
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5組 (定員32名) | |
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6組 (参加70名) |
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★挑戦者 / △次期昇級 / ▼次期降級 / 初 初参加棋士(棋士として初参加) / 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照。 |
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名人 | |
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A級 | |
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B級1組 | |
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B級2組 | |
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C級1組 | |
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C級2組 | |
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フリー クラス
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| 宣言 | |
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棋戦限定 出場 | |
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2024年度 引退者 |
- 伊奈祐介(2024年05月10日 引退)
- 青野照市(2024年06月13日 引退)
- 室岡克彦(2024年06月18日 引退)
- 中座真(2024年06月19日 引退)
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先頭の数字は順位(名人、フリークラス以外)/ フリークラスの数字は在籍可能残り年数(2024年度開始時点) B級2組 - C級2組の * は降級点の数(B級2組・C級1組は降級点 2で降級、C級2組は降級点 3で降級) 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照 |
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